3D Drucker-Prager 材料モデルは、土、粘土、石などの地質学的な材料をモデル化する場合に使用します。この材料モデルは、次のように定義される降伏関数を使用します。
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内容:
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図 1: Drucker-Prager 降伏関数のグラフ
Drucker-Prager 降伏基準は、次の基準が満たされる場合、フォンミーゼス完全塑性降伏基準と同じになります。
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パラメータを入力する
パラメータ α および β は、[要素の材料指定]ダイアログの[データのタイプ]タブで定義します。[データ入力のタイプ]ドロップダウン ボックスで[モデル定数]オプションを選択した場合、パラメータ α および β は、順に[α]および[β]フィールドで定義します。[データ入力のタイプ]ドロップダウン ボックスで[土質力学係数]オプションを選択した場合、パラメータ α および β は、地質学的材料を参照するために使用される共通パラメータから計算されます。a および ß は、次の数式によって、[粘着力]および[摩擦角]フィールドに入力した値から計算されます。
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ϑ は、[摩擦角]フィールドの値を表し、c は、[粘着力]フィールドの値を表します。
修正 Drucker-Prager 降伏基準/降伏関数
Drucker-Prager 降伏基準では、地質学的な材料の 2 つの特性が考慮されません。最初の特性は、ほとんどの地質学的材料では、引張荷重に対する抵抗がまったくまたはほとんどないという特性です。次に、地質学的材料の降伏サーフェスおよび強度は圧縮荷重に依存するという特性です。修正 Drucker-Prager 材料モデルでは、これらの特性が考慮されます。このモデルには、図 2 に示すように 2 つのセクションあります。I1 が引張り遮断 Tcut よりも大きな領域が引張り遮断領域として定義されています。I1 がキャップ降伏関数よりも小さい領域がキャップ硬化領域として定義されています。
図 2: 修正 Drucker-Prager 降伏関数のグラフ
引張り遮断領域
引張応力が T cut 値を超えた場合、反復法プロセスの安定性を維持したまま、応力を処理するために使用できる 3 つのオプションがあります。
1. 残留剛性 K res が使用されます。次のように計算されます。
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r res は、残留剛性因子で、K e は元の弾性剛性です。係数 r res は、0.0 と 1.0 の間である必要があります。
2. Tcut の 1/3 に対して 3 つの垂直応力が設定され、3 つのせん断応力が 0 に設定されます。
3. すべての垂直応力およびせん断応力が 0 に設定されます。
キャップ硬化領域
キャップ降伏関数は次のように定義されます。
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は初期キャップ位置で、
は、圧力硬化によるキャップ位置の増分です。
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C1 および C2 は、2 つのキャップ硬化パラメータです。これらのパラメータは 0 未満である必要があります。 は、初期キャップ位置を定義するために使用されるユーザ入力の係数です。この係数は、0 以下でなければなりません。
は、塑性体積ひづみです。
さまざまなキャップ関数係数の物理的な意味を図3 に示します。この図では、係数 C1 は、材料が達することのできる最大塑性体積ひずみを表しており、C2 は、キャップ位置の増分率の測定を提供します。
図 3: キャップ硬化曲線のグラフ
引張り遮断領域
引張り遮断領域を含めるには、[要素の材料指定]ダイアログの[引っ張り分離]タブにある[引張り遮断]ドロップダウン ボックスで[含む]オプションを選択する必要があります。値 Tcut は、[引張り遮断係数]フィールドで定義します。応力部分 T cut を処理する最初の方法を使用するには、r res 値を[残留剛性因子]フィールドに入力し、[張力カットオフ後の応力]ドロップダウン ボックスで[弾性剛性に基づく]オプションを選択します。2 番目の方法を使用するには、[張力カットオフ後の応力]ドロップダウン ボックスで[垂直応力を平均化]オプションを選択します。3 番目の方法を使用するには、[張力カットオフ後の応力]ドロップダウン ボックスで[すべての応力を 0 に設定]オプションを選択します。
キャップ硬化領域
引張り遮断領域を含めるには、[要素の材料指定]ダイアログの[キャップ効果]タブにある[キャップ硬化]ドロップダウン ボックスで[含む]オプションを選択する必要があります。[最初のキャップ硬化定数]フィールドに C1 値を入力します。[2 番目のキャップ硬化則の定数]フィールドに C2 値を入力します。[初期のキャップ位置]フィールドに 値を入力します。