衝突平面

衝突平面は、3D 空間内の任意の方向に配置できる剛性境界サーフェスであり、MES/非線形解析で使用できます。衝突平面とパーツ間での自動接触は可能です。ただし、パーツが平面にくい込むことはできません。すべての要素が平面の適切な側面に配置されるように必要に応じて衝突平面を定義します。衝突平面は、[スライド/はね上がりなし]と[完全に一般的]の 2 つのタイプから選択します。衝突平面の設定を変更して、衝突の挙動を修正したり、解析の収束の向上を図ることもできます。

衝突平面を定義する

モデルに衝突平面を追加するには、[衝突平面を選択]ダイアログ ボックスで適切な選択と入力を行います。このダイアログ ボックスは、[セットアップ] [接触] [衝突平面] [新規]をクリックして開きます。または、グラフィックス ウィンドウでオブジェクトを選択していない状態で、表示領域内のモデル以外の場所を右クリックし、[衝突平面]を選択します。
注: 既存の衝突平面を編集するには、ブラウザで[衝突平面]ノードを展開し、適切な平面を右クリックして[編集]を選択します。
[平面]: 平面の位置を設定します。
  • [XY]: 全体 XY 平面を使用して、衝突平面を定義します。
  • [YZ]: 全体 YZ 平面を使用して、衝突平面を定義します。
  • [XZ]: 全体 XZ 平面を使用して、衝突平面を定義します。
  • [高度]: 独自の方程式を使用して、衝突平面を定義します。
  • [3 点]: 3 点の座標を使用して、衝突平面を定義します。

[オフセット使用]: オフセットの入力を有効にします。

[X =]: 指定した値だけ全体平面から衝突平面をオフセットします。

[タイプ]: 衝突平面のタイプを選択します。接触後にオブジェクトが衝突平面から離れないようにする場合は、[スライド/はね上がりなし]を使用します。この場合、オブジェクトは平面に沿ってスライドします。オブジェクトが衝突平面からはね上がるようにする場合は、[完全に一般的]を使用します。[スライド/はね上がりなし]は、接触後にオブジェクトが平面から跳ね返らないようにする必要がある場合にのみ使用します。このタイプの平面を使用すると、計算時間が短くなります。

衝突平面の設定

衝突平面の設定を変更するには、[セットアップ] [接触] [衝突平面] [設定]をクリックします。

[接触剛性]: パーツを衝突平面に接続する仮想ばねの剛性を設定します。
  • [自動]: モデルの最も柔らかい材料についてヤング率を 1% として接触剛性を指定します。これが既定値になります。
  • [ユーザー定義]: 独自の剛性値を入力できます。
注: 指定した剛性値が低すぎると、衝突平面に対する節点の大きなくい込みが発生します。指定した剛性値が高すぎると、全体の剛性マトリックスの条件に誤りが生じ、収束の精度が低くなります。

[平面の許容誤差]: 衝突平面とオブジェクトが接触していると見なす距離を指定します。節点と衝突平面の間隔がこの許容誤差の範囲内である場合、接触剛性が適用されます。衝突平面のくい込みを回避するには、相当大きな値を指定します。

[最小時間ステップ サイズ]: モデルが衝突平面にくい込むのを回避するために、プロセッサで時間ステップ サイズを減少する回数をコントロールします。

ヒント: モデルが想定どおりに収束しない場合は、許容誤差および時間ステップ サイズの値を減少できます。