重力または加速度

注: このセクションの情報は、重力荷重/加速度荷重をサポートするすべての線形解析、非線形解析、および流体解析に適用されます。

重力荷重または加速度荷重は、質量密度が定義された任意のパーツに加速度値を適用します。加速度は任意の方向に沿って適用できます。

線形解析(線形材料による静解析、固有値解析(初期応力考慮)線形座屈解析)および浸透流解析の場合、加速度値は一定です。非線形解析(MES非線形材料による静解析)、および流体解析(定常流れ解析、非定常流れ解析開水路流れ解析)の場合、加速度は荷重曲線によりコントロールされ、徐々に増加したり経時的に変動することがあります。

重力/加速度を適用する

重力荷重または加速度荷重をモデルに適用するには、ツリー表示の[解析タイプ]の下にある[重力/加速度]を右クリックし、[編集]コマンドを選択します。重力を有効化して定義するまで、このコマンドのテキストはグレーで表示されます。ただし、淡色表示にはなりません。つまり、この見出しは右クリックすることができ、[編集]コマンドを選択することができます。重力を設定すると、見出しのテキストは黒になります。

注: リボンの[セットアップ]タブの[荷重]または[流体の流動荷重]パネルで[重力]コマンドをクリックする方法もあります。どちらの方法でも[解析パラメータ]ダイアログ ボックスの[重力/加速度]タブが表示されます。

重力加速度を適用するには、[標準的な重力に設定]ボタンをクリックします。重力加速度の標準値はモデルの単位系で適用されます。異なる加速度の大きさを適用するには、[慣性力による加速]フィールドで値を指定します。次に、[X 乗数][Y 乗数]、および[Z 乗数]フィールドで、加速度を適用するベクトルを定義します。これらのフィールドの 1 つだけに値を指定すると、指定した方向に加速度が適用されます。これらのフィールドの複数に値を指定すると、任意のベクトルに沿って加速度が適用されます。これらのフィールドの値と[慣性力による加速]フィールドの値が乗算された後、対応する方向で加速度がモデルに適用されます。

X 乗数、Y 乗数、および Z 乗数の値は、他の多くのタイプの荷重を対象にしているため、単位ベクトルには正規化されません。次の 2 つの例を考えます。

  • +X 方向と -Z 方向の間に 45°の角度で標準重力を適用する場合、[標準的な重力に設定]ボタンをクリックし、[X 乗数]を 0.707107、[Z 乗数]を -0.707107 に設定します。
    ヒント: cos (45°) = 0.707107

    結果としてのベクトルは 1.0 であり、目的の方向にあります。

  • -Y 方向に 3g の加速度、-Z 方向に 5g の加速度を同時に適用する場合、[標準的な重力に設定]ボタンをクリックし、[Y 乗数]を -3、[Z 乗数]を -5 に設定します。

非線形解析または流体解析(定常流れ解析、非定常流れ解析開水路流れ解析)の場合、プルダウン リストを使用して、重力荷重/加速度荷重をコントロールする荷重曲線を選択します。このリストに荷重曲線が表示されるようにするには、事前に荷重曲線を定義し、モデルを保存しておく必要があります。

注: 開水路流れ解析では、重力が既定で有効になっています。

モデルに重力を適用すると、FEA エディタ環境と結果環境では、重力荷重の方向を示す矢印がモデル上に表示されます。重力の矢印が表示されるのは、表示領域内の次のいずれかの場所です。

  • モデルを囲む枠の中心。パーツの表示/非表示または有効化/無効化にかかわらず、モデルを囲むと矢印の位置が更新されます([表示] [ナビゲーション] [全体表示])。
  • 小さい座標軸上(重ねて表示)。 [オプション] [図形] [小さい座標軸] [重力を含める(適用する場合)]チェック ボックスを使用すると、重力矢印の表示位置をコントロールできます。

FEA エディタでは、ツリー表示の[解析タイプ]の下にある[重力/加速度]を右クリックして、重力矢印自体の表示/非表示も切り替えることができます。