重量と図心の計算機能

重量と図心の計算機能は、[解析][解析][重量と図心]コマンドからアクセスできます。このツールの必要条件は次のとおりです。

  1. モデルの各パーツの材料に質量密度を割り当てる必要があります。
  2. [解析][解析][モデルをチェック]コマンドを実行している必要があります。
  3. [解析パラメータ]ダイアログで重力の値を割り当てていない場合、計算の実行前にその値を入力するように求められます。この値は、[モデルの単位系]を使用して入力します。

結果が計算されると、ダイアログの上部にある[モデル インフォメーション]セクションに、アセンブリ全体の体積、重量、重心、質量慣性モーメント、質量相乗モーメントの値が一覧表示されます。スプレッドシートのセクションでは、これらの値はアセンブリの個々のバーツに対して一覧表示されます。すべての結果では、指定した[モデルの単位系]が使用されます。

これらの値の HTML レポートを作成するには、[HTML]ボタンを押します。スプレッドシート プログラムで開くことのできる csv ファイルを作成するには、[エクスポート]ボタンを押します。 さらに、2 つのテキスト ファイルがプロセッサによって作成されます。これらの統計ファイル(.LG9)や概要ファイル(.WCG)を開くには、テキスト エディタ(メモ帳や Word など)を使用します。

ヒント: HTML レポートを作成する場合、Autodesk ロゴをカスタム ロゴに置き換えることができます。カスタム ロゴを指定するには、[レポート作成]タブを使用します。

質量慣性モーメントは、既定により、原点(0,0,0)を通過する軸に関して計算されます。別の軸の質量慣性モーメントを計算するには、平行軸の定理および手動計算を使用します。

重要: 縦方向軸 I1 の質量慣性モーメントは、ライン要素(ビーム、トラスなど)では計算されません。mxR 2 効果のみが考慮されます。R は、参照ポイントから要素までの距離を表します。その他の軸 I2 と I3 の質量慣性モーメントは、細長ロッドの式(I2 = I3 = MxL 2 /12)に基づき計算されます。

モデルが 2D 要素から作成したパーツを含んでいる場合、統計ファイル(.LG9)および概要ファイル(.WCG)には、その領域と 2D 断面の領域慣性モーメントが含まれます。スケッチの断面図に対しても同様の結果を取得できます。(「メッシュ作成の概要」>「FEA エディタでジオメトリを作成、編集する」>「描画平面」を参照してください。)

重要: 2D 軸対称要素の結果は、1 ラジアンではなく、完全な回転に基づきます。
ヒント: 重量と図心の計算機能では、各要素の体積を結果環境に表示することもできます([結果コンター][その他の結果][要素プロパティ][体積])。 この体積は、ユーザ定義の計算でも使用できます([結果コンター][その他の結果][カスタム結果] [マネージャ])。体積結果を含むファイルは、解析実行時に必ず削除されます。したがって、体積結果を表示するには、重量と図心の計算機能を再実行する必要があります。

節点力およびモーメントは、重量および重心の結果に対して何の影響も及ぼしません。

集中質量および集中質量慣性モーメントは、解析タイプに基づき、重量と図心の計算に含まれる場合と含まれない場合があります。さらに、X、Y、Z 方向で異なる値の質量による結果は、X の質量のみ基づく場合があります。状況ごとの処理方法については、重量および重心の概要ファイル(.WCG)を参照してください。