注:
このセクションの情報は、力の荷重をサポートするすべての線形解析および非線形解析に適用されます。
力は、節点、エッジ、または表面に適用できます。
- エッジ力では、エッジに沿った各節点に節点力が適用されます。節点力の値は、力がエッジに沿って均一に分布されるように計算されます。
- 表面荷重では、相当する圧力が選択した表面に適用されます。
- 力は、ベクトルで指定された任意の方向に加えることができます。表面荷重は、表面に対して垂直に加えることも可能です。
ここでは、力について説明します。
- 力について入力したデータは、選択した各オブジェクトに、指定した方向で適用されます。したがって、10 個の節点を選択して、X 方向に 10 lb の力を指定する場合、100 lbs (10 個のオブジェクト * 10 lbs)の力をモデルに適用したことになります。力を 10 個の表面またはエッジに適用する場合も同様です。
解析固有のパラメータ:
- 線形解析の場合:
- 節点力およびエッジ力は、荷重ケースに適用します。荷重ケースは、[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで定義します。節点力またはエッジ力を複数の荷重ケースに適用する場合、力を新規荷重セットにコピーして、その値を[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで変更できます。
- モデルに適用する表面荷重について、[解析パラメータ]ダイアログ ボックスの[乗数]タブで[圧力]乗数を定義する必要があります。
- 非線形解析の場合:
- すべての力は、解析の実行中、荷重曲線に沿って変化します。荷重曲線は、[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで選択します。
力の適用
節点、エッジまたは表面を既に選択している場合は、表示領域を右クリックして、[追加]プルアウト メニューを選択できます。[節点力]、[エッジ力]または[表面荷重]コマンドを選択します。エッジ力は、CAD ソリッド モデルまたは 2D メッシュ生成のパーツにのみ適用できます。このコマンドには、リボンからアクセスすることもできます([セットアップ]
[荷重]
[力])。リボン コマンドは、力を適用するオブジェクトの選択前または選択後のどちらでもクリックできます。
選択した各オブジェクトに適用する力の大きさを[大きさ]フィールドで指定し、荷重の方向を[方向]セクションで指定します。法線方向に表面荷重を加えた場合は、FEA エディタでモデル上に矢印が表示されます。ただし、矢印は、表面に対して垂直には表示されず、水平線に対して法線方向に表示されます
。結果環境では、法線方向の表面荷重が矢印で正確に描画されます。
線形解析では、エッジ力または節点力を適用する場合、力の配置先である荷重ケースまたは荷重曲線を[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで指定します。表面荷重は、[解析パラメータ]ダイアログ ボックスの[圧力]の乗数で指定した全体の荷重ケースによりコントロールされます。非線形解析では、すべての表面荷重、エッジ力、および節点力について[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで荷重曲線番号を指定します。
注: 複数のパーツが合流する重複した頂点への節点荷重の適用方法に関する情報については、「
荷重および拘束」ページの「重複した頂点への荷重と拘束の適用」のコメントを参照してください。
静電解析から反力をインポートする
導体間の静電力に対する構造的な反応(通常は MEMS 用途でのみ重要)も計算することが可能です。静電力解析が既に別のモデルで実行されていて、そのモデルで反力が計算されている場合は、その反力を構造モデルに適用することができます。(反力の出力を有効にする方法については、「静電解析」>「解析パラメータ」>「
静電界強度と電圧解析
」>「静電界により発生する力および電荷を計算する」を参照してください)。(バイナリ結果ファイルの静電力には、電圧 × 電流 × 時間/長さの単位が使用されますが、ソフトウェアでは、モデルに荷重を適用する際に自動的に力の単位に変換されます。)
重要: ソフトウェアの更新により、V23.1 (2009 年 2 月) より前に計算された静電力は、V23.1 以降のソフトウェア バージョンでは使用できません。この計算結果が V23.1 以降で必要な場合は、解析を再度実行してください。
応力モデルの節点と、反力が計算された静電モデルの節点が一致する必要があります。ただし、静電パーツは応力解析に含める必要はありません。たとえば、力は、導体間の誘電体(空気など)を表すパーツの表面上で計算されることがあります。導体間の空気は応力解析に含まれません。
反力を応力モデルに適用する方法は次のとおりです。
- 何も選択していない状態で、FEA エディタの表示領域を右クリックします。[ファイルから入力]コマンドを選択します。
- [結果ファイル]列で[参照]ボタンを押します。ダイアログ ボックスが表示されます。結果ファイルを選択します。[ファイル タイプ:]プルダウンを使用して、荷重に対して読み込むファイル タイプ Electrostatic Reaction Forces (*.efr)を選択します。
- ファイルを選択して、[開く]をクリックします。
- 静電解析で許可される荷重ケースは 1 つだけなので、[ファイルからの荷重ケース]列はゼロ(0)と表示されます。ただし、[行を追加]ボタンを押すと、複数セットの荷重を単一のモデルにインポートできます。スプレッドシートの他の行に割り当てる荷重は、同じファイルと設計シナリオ、別のファイル、または別の設計シナリオから指定できます。たとえば、応力解析で複数の荷重ケースに同じ静電力を適用することができます。また、2 つの異なる指定電圧の静電力結果に対して、異なる設計シナリオの電圧ごとに、応力を計算することもできます
- 応力解析では、荷重は特定の荷重ケースまたは荷重曲線に配置します。[構造荷重ケース] フィールドにその荷重ケース/荷重曲線を入力します。
- 荷重をモデルに適用する前に、定数値で乗算する場合、その定数値を[乗数]列で指定します。
- [OK]ボタンを押します。
注:
- インポートした荷重は、FEA エディタには表示されません。モデルのチェックまたは解析の実行後に結果環境に表示されます。
- 線形解析の場合、必要に応じて、インポートした荷重に対して荷重ケース番号を定義する必要があることに注意してください。2 つの荷重ケースを含むモデルを設定する場合に、静電解析からインポートした荷重を荷重ケース 5 に割り当てると、荷重ケース 5 の荷重は存在しなくなります。これは、モデルには荷重ケースが 2 つしかないためです。 この例において、追加の荷重ケースを作成するには、[解析パラメータ]スクリーンの[乗数]タブで 3 つの行を追加します。
- 非線形解析の場合、必要に応じて、インポートした荷重に対して荷重曲線を定義する必要があることに注意してください。荷重解析からインポートした荷重を荷重曲線 5 に割り当て、この荷重曲線を定義していない場合、乗数は 0 になります。