直交異方性材料特性

特性が方向に依存する場合、材料は直交異方性であると見なされます。直交異方性材料を適切に使用するには、[要素定義]ダイアログで材料軸を定義する必要があります。直交異方性材料は、ロッド以外のすべての熱要素タイプでサポートされます。直交異方性材料特性のリストを次に示します。解析タイプによっては、これらすべての材料特性は必要でない場合があります。いくつかの等方性材料特性を定義する必要がある場合があります。

温度依存材料特性を使用する場合は、「温度依存材料特性」ページを参照してください。

n (または r)方向の熱伝導率(K r or K n ):

n (または r) 方向における材料の熱伝導率は、材料がその方向において熱を伝導する能力の計測値です。高い熱伝導率を持つ材料は、低い熱伝導率を持つ材料に比べ、より優れた熱伝導性を保有します。n 方向は、熱伝導プレート要素で使用します。r 方向は、直交異方性材料をサポートするその他のすべての要素で使用します。この特性は、すべての熱解析で必須です。材料軸の定義方法の詳細については、「要素のタイプおよびパラメータ」の目的のページを参照してください。

s 方向の熱伝導率(K s ):

s 方向における材料の熱伝導率は、材料がその方向において熱を伝導する能力の計測値です。高い熱伝導率を持つ材料は、低い熱伝導率を持つ材料に比べ、より優れた熱伝導性を保有します。この特性は、直交異方性材料をサポートするその他のすべての要素に適用可能です。この特性は、すべての熱解析で必須です。材料軸の定義方法の詳細については、「要素のタイプおよびパラメータ」の目的のページを参照してください。

t 方向の熱伝導率(K t ):

t 方向における材料の熱伝導率は、材料がその方向において熱を伝導する能力の計測値です。高い熱伝導率を持つ材料は、低い熱伝導率を持つ材料に比べ、より優れた熱伝導性を保有します。この特性は、2D 要素以外の、直交異方性材料をサポートするその他のすべての要素に適用可能です。この特性は、すべての熱解析で必須です。材料軸の定義方法の詳細については、「要素のタイプおよびパラメータ」の目的のページを参照してください。

比熱:

材料の比熱は、材料の質量単位の温度を 1℃上げるために必要な熱量です。この特性は、すべての熱要素に適用できます。この特性は、非定常熱伝導解析、および熱解析で流体効果を考慮する場合に流体として割り当てるパーツにおいて必須の特性です。

ヒント: 質量密度と比熱を適切な単位系に変換するヒントについては、「一般オプション」の「単位系」の「質量単位系を変換する」を参照してください。質量の所定単位を使用する[表示単位]を定義することもできます。