デッキの領域のライトは、プールの周囲にある 6 本のランプの支柱に取り付けられています。それらのライトのセットアップは他のライトとほとんど違いはありませんが、矩形の領域からシャドウをキャストする蛍光灯のランプなので、ライト オブジェクトの方向が重要になるという点が異なります。また、器具のサイズが大きいので、レンダリングされたシーンをよりリアルにするために自己照明マテリアルを使用し、さらに後で Glare シェーダを使用します。
レッスンの準備:
プールの周囲のデッキに蛍光灯を追加する:


[従属を選択](Select Dependents)オプションをオフにします。 

ライトのプロパティを設定する:

既定値では、このタイプのオブジェクトはライトを点として放出します。しかしここでは、ランプの支柱のパネルのジオメトリに対応した四角形の範囲にライトを放出させたいところです。
[(シェイプ) からライトを放出](Emit Light From (Shape))領域でドロップダウン リストから[矩形](Rectangle)を選択します。 

トップ ビューポートおよびレフト ビューポートを使用して作業内容を確認します。必要に応じて、
([選択して移動](Select And Move))を使用してライト オブジェクトの位置を調整します。


[Camera-Terrace]を選択します。 オリジナルの蛍光灯のクローンを作成する:
+Z を押してランプの支柱が 6 つすべて見えるビューに戻ります。次に
+クローンでランプの支柱の隣にライト オブジェクトのクローンを作成します(次の図を参照)。クローン作成したライトをオリジナルのインスタンスにします。 
+クリックで最初のライトを選択し(これで両方のデッキ ライトが選択されます)、メイン ツールバーで
[ミラー軸](Mirror Axis)領域で、[X]が選択されていることを確認します。[選択をクローン](Clone Selection)領域で[インスタンス](Instance)を選択し、[OK]をクリックします。 


プールの下側にライトを追加する:
+クローンします(次の図を参照)。今回もクローンをインスタンス化します。 




シーンをレンダリングして照明を確認する:

ライト オブジェクトを追加したことにより、レンダリングにかかる時間が大幅に長くなります。
プールの周辺の領域が照明されましたが、シーンは照明不足です。蛍光灯オブジェクトの強度を調整する必要があります。
蛍光灯照明を微調整する:
プール デッキ用に作成した蛍光灯オブジェクトは、製品仕様に対応した強度のライトを放出しています。しかし、この設定を変更することもできます。ここでは、強度を高めることによって照明を追加します。
[減光する](Dimming)領域で、[結果として生じる強度](Resulting Intensity)の値を 100 から 200.0 パーセントに倍増します。 

ライト オブジェクトはクローン作成されたインスタンスなので、すべてのライトに[結果として生じる強度](Resulting Intensity)の設定が適用されます。床の壷と飛込板による影付けがさらに詳細にレンダリングされ、シーン内で使用可能なライトの量が大幅に増加しています。
シーンはほぼ完成ですが、1 つだけ欠陥があります。この戸外の照明の主な光源がランプであることを考えると、ランプの支柱を覆っているつや消しのガラス パネルの輝きが少し弱いようです。
ランプの支柱の照明器具に自己照明させる:
アクティブな View1 ビューには既に多くのマテリアルがあるので、Glow マテリアルを編集するための新しいビューを作成します。
Glow Editing がアクティブ ビューになります。
Glow マテリアルは mental ray Arch & Design マテリアルです。このマテリアルは、バルコニーのライトのシェーダおよびスイミング プールの周囲にあるランプの支柱のガラス パネルに使用されています。

[カラー](Color)領域のコントロールではグロー マテリアルのカラーを指定できますが、既定値の白のフィルタ カラーのままにしておきます。
[輝度](Luminance)領域で[物理単位 (cd/m 2 )](Physical Units (cd/m 2)を選択します。後でグレアなどのライティング効果を追加することになった場合は、この値を調整することによって結果を微調整できます。今は設定を変更せず、1500 カンデラ/平方メートルにしておきます。

レンダリングされたイメージは既にランプの支柱を反射しているので、このオプションは不要です。この領域のもう 1 つのオプションである[シーンを照明 (FG 使用時)](Illuminates The Scene (When Using FG))を使用すると、自己照明マテリアルを自身の光源とすることができます。しかし、ランプには既にライト オブジェクトが配置されているので、Glow マテリアルによる追加の照明は必要ありません。

ランプの支柱の光源が光って見えるようになりました。その一方で、光源にしてはエッジ部分がはっきりしすぎているので、街灯などの夜間の屋外の照明に見られるようなグレアを追加する必要があります。これは mental ray Glare シェーダを使用して補正できます。
グレア効果を追加する:
mental ray には、光のオブジェクトにリアルさを加えるために設計されたいくつかの特殊効果が用意されています。ここでは、別荘のライトにグレア効果を追加して、ライトと塵や周囲湿度との相互作用をシミュレートしましょう。
[カメラ シェーダ](Camera Shaders)領域で、[出力](Output)シェーダ切り替えをオンにします。 
シェーダ ボタンを見るとわかるように、mental ray のカメラ出力の既定値のシェーダは Glare シェーダです。しかし、既定値ではこのシェーダはオフになっているので、「手動で」有効にする必要があります。
[出力](Output)ボタンをドラッグし、未使用のサンプルスロットにドロップします。マップをドロップできるときは、サンプル スロットに赤いバーが表示されます。 
3ds Max ではこれをインスタンスにするかコピーにするかを尋ねられます。インスタンスが選択されていることを確認して[OK]をクリックします。
もう一度、3ds Max ではこれをインスタンスにするかコピーにするかを尋ねられます。インスタンスが選択されていることを確認して[OK]をクリックします。


光源にグレア効果を追加してレンダリングしたシーン
2 つのイメージを比較して、グレア効果を確認します。この効果はデッキのランプの支柱部分で最も目立ちますが、柱に隠れていないバルコニーのライト部分でも確認できます。
作業を保存する: