mr シェーダ要素の[パラメータ](Parameters)ロールアウト

mr シェーダ要素は、シーン内にあるすべての mental ray シェーダの影響を未加工の状態で出力します。これには、変換処理で mental ray シェーダに変換された標準の 3ds Max マテリアルおよびマップが含まれます。 この要素の出力は、最終的なレンダリング出力には組み込まれません。

たとえば、mr シェーダ要素を使えば、数種類の異なるアンビエント オクルージョン パスをレンダリングすることもできます(「NVIDIA シェーダ ライブラリ」を参照)。

注: mr シェーダ要素は、フル マテリアルではなくシェーダのレンダリングで使用することを想定しています。フル マテリアルのレンダリングも可能ですが、ほとんどの場合、「マテリアル スタイル」のシェーダには独自のコードが含まれており、このコードがレンダリング要素に書き込まれます。そのため、条件によっては、奇妙な衝突が発生する可能性があります。たとえば、標準マテリアルを[Material To Shader]シェーダ経由で mr シェーダ要素に通すと、標準マテリアルのレンダリング要素とメインのレンダリングにある元のレンダリング要素が衝突する可能性があります。そのため、この処理は推奨できません。

手順

mr シェーダ要素を使用するには:

  1. マテリアル エディタで、個別の要素として出力するシェーダを決定します。たとえば、[Arch & Design]マテリアルには、[拡散反射光](Diffuse) [カラー](Color)シェーダとして割り当てられた[グラデーション](Gradient)マップが含まれている場合があります。こうした[グラデーション](Gradient)マップの 1 つを[チェッカー](Checker)マップとして割り当てることもできますし、その[チェッカー](Checker)マップの 1 つを[ノイズ](Noise)マップとして割り当てることもできます。この手順では、チェック マップとその構成要素となるノイズ マップを要素にレンダリングすると仮定します。

    このとき、マテリアル構造は次のようになります。

    A&D マテリアル グラデーション(拡散反射光カラー) チェック(グラデーション カラー #1) ノイズ(チェック カラー #1)

  2. [レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックス [レンダリング要素](Render Elements)パネル [レンダリング要素](Render Elements)ロールアウトを選択し、[追加](Add)をクリックします。[mr シェーダ要素](mr Shader Element)の項目をリストから選択します。
  3. 要素の[パラメータ](Parameters)ロールアウトで、[シェーダ](Shader)ボタンを押します。これにより、[マテリアル/マップ ブラウザ](Material/Map Browser)ダイアログ ボックスが開きます。
  4. このダイアログ ボックスの[参照元](Browse From)が[シーン](Scene)に設定されていることを確認します。シェーダが適用されるオブジェクトが選択されている場合は、[選択](Selected)を選択することもできます。マテリアル ツリーで、要素として出力するシェーダをハイライト表示します。
    注: 下位のシェーダがある場合は、それもすべて要素の出力に含まれます。
  5. 必要に応じて他のレンダリング要素パラメータを設定してから、シーンをレンダリングします。

    設定したシェーダ要素がイメージ ファイルにレンダリングされます。

    上記の手順で解説した例が、次の図になります。左のイメージはフル マテリアルで、グラデーションの内側にチェック、チェックの内側にノイズがあります。右のイメージはシェーダ要素で、チェックの内側にノイズだけが含まれています。グラデーション マップで使用されるのはチェック マップの一部だけですが、この要素はチェック マップ全体をレンダリングします。

    左: フル レンダリング

    右: シェーダ要素

インタフェース

シェーダ

要素としてレンダリングされるシェーダです。このボタンをクリックした後で、マテリアル/マップ ブラウザのリストからシェーダまたはマテリアルを選択します。通常は、シーン内のシェーダを出力した要素が必要なので、[参照元](Browse From)が[選択](Selected)または[シーン](Scene)に設定されていることを確認します。

強度

レンダリングする出力の明るさをスケールします。

シャドウを適用

このチェック ボックスにチェック マークが付いている場合、サーフェス上の影が出力に含まれます。