材料定義を変更する

弾性材料定義をユーザ材料定義で置き換えます。

Simulation Composite Analysis では従来の Abaqus の材料定義ではなく、*User Material 定義が使用されます。この手順では、*Elastic 材料定義を Simulation Composite Analysis 用にフォーマットされている *User Material 定義に置き換えます。

  1. チュートリアル 1 を表示し、「Composite Material Manager を使用してユーザ材料特性を指定する」で説明している手順を使用してユーザ材料を作成します。
  2. ASCA_Tutorial_2_Abaqus.inp をテキスト エディタで開きます。
  3. *Material キーワード ステートメントで検索して、材料定義の開始点を見つけます。
  4. 材料全体の定義は次のとおりです。
    *Material, name=ExampleMaterial
    *Elastic, type=LAMINA
     1.5e+07, 2e+06, 0.3, 800000., 800000., 450000.
  5. *Material キーワード ステートメントで、材料名を ExampleMaterial から Tutorial_1 に変更します。この新しい材料名は、Simulation Composite Analysis 材料データベースに格納された複合材料名と完全に一致する必要があります。Simulation Composite Analysis 材料を作成および管理する詳細については、「Material Manager ユーザ ガイド」を参照してください。
  6. *Elastic キーワード ステートメントと、そのキーワード ステートメントに続く単一のデータ行を削除します。
  7. *Material, name=Tutorial_1 行の後に *Depvar キーワードを追加します。*Depvar キーワードは、各積分点における Simulation Composite Analysis の解依存の状態変数にメモリを割り当てます。
  8. *Depvar 行の後に 7 を追加します。7 の値は、解析プロセス全体で 7 つの解依存の状態変数を追跡する必要があることを示します。7 は、MCT で必要とされる解依存の状態変数の既定の数です。
  9. 状態変数名の割り当ての後に、*User Material, constants=16 行を追加します。パラメータ "constants=16" は、このユーザ材料に 16 個のユーザ材料定数があることを示します。
  10. *User Material 行の後に、次を追加します。
    3, 1, 1, 0, 0, 0, 0, 0
    0, 0, 0, 0.1, 1E-06, 0, 0, 0
    • Abaqus では 1 行ごとに 8 つのユーザ材料定数が許可されるため、2 行のユーザ材料定数が必要です。これら 16 個のユーザ材料定数は、複合材料に使用するマルチスケールの構成関係の正確なフォームを決定するために、Simulation Composite Analysis によって使用されます。次の項目を順番に指定します。
      1. 単位系
      2. 繊維方向
      3. 進行性破損解析
      4. 破損前非線形性
      5. 剛性劣化スキーム
      6. 静水圧による強化
      7. 温度
      8. 破損基準
      9. 補助基準パラメータ 1
      10. 補助基準パラメータ 2
      11. 要素の厚さ
      12. 母材破損後剛性
      13. 繊維破損後剛性
      14. 繊維劣化エネルギー
      15. 未使用
      16. 含水率

      ユーザ材料定数の詳細については、『Simulation Composite Analysis ユーザ ガイド』の「付録 A」を参照してください。

  11. 新しい材料定義は次のようになります。
    *MATERIAL, NAME=Tutorial_1
    *DEPVAR
    7
    *USERMATERIAL, CONSTANTS=16
    3, 1, 1, 0, 0, 0, 0, 0
    0, 0, 0, 0.1, 1E-06, 0, 0, 0