図面内のブロック定義(BLOCK)テーブルには、AutoCAD がダイナミックブロック、テーブル、ハッチング パターン、自動調整寸法をサポートするために作成する匿名ブロック(名前のないブロックとも呼ばれる)も格納されます。
entmake 関数は、*Tnnn (テーブル)、*Dnnn(寸法)、*Xnnn(ハッチング パターン)以外の、匿名ブロックを作成できます。匿名ブロックの内、参照されないものは、図面を開いたときに BLOCK 定義テーブルから取り除かれます。参照されているもの(挿入されたブロック)は取り除かれません。entmake を使用すると、匿名ブロックのブロック参照を作成(オブジェクト挿入)できます(INSERT[ブロック挿入]コマンドに匿名ブロックを渡すことはできません)。また、entmake を使用してブロックを再定義することもできます。entmod を使用すると、ブロック内の図形を変更できます(ブロック オブジェクトそのものを変更することはできません)。
AutoLISP、ObjectARX、Managed .NET によって作成される匿名ブロックの名前(dxf グループ コード 2)は、*Unnn 形式になります。ここで、nnn は AutoCAD によって生成される数字です。また、匿名ブロックのブロック タイプ フラグ(dxf グループ コード 70)の下位のビットは 1 に設定されます。entmake が作成するブロックの名前が * で始まり、その匿名ビットが設定されている場合には、AutoCAD はそれを匿名ブロックとして扱い、それに名前を割り当てます。entmake に渡される名前文字列の中の * に続く文字はいずれも無視されます。