概要 - ラベルとラベル テンプレート

ラベルには、独立したラベルと、オブジェクトにアタッチされたラベルがあります。ラベル テンプレートでは、データベース テーブルのどのフィールドをラベルに表示するかを定義します。

ラベルは、選択されたフィールドのデータを外部データベースのテーブルから取り込み、それを図面に表示するマルチ テキスト オブジェクトです。ラベルには、独立したラベルと、オブジェクトにアタッチされたラベルがあります。

オブジェクトにアタッチされたラベルは密接に接続されているので、ラベルがアタッチされているオブジェクトを修正すると、ラベルも修正されます。

ラベルを追加するには、まずラベル テンプレートを作成する必要があります。ラベル テンプレートは、ラベル テキストの生成に使用されるデータベース テーブルのフィールドを定義します。

ラベルとラベル テンプレートを作成、編集する

リンクは、外部データをグラフィカル オブジェクトに関連付けるための強力なメカニズムです。リンクされたオブジェクトを選択することによって、データベース テーブル内の関連するレコードに簡単にアクセスすることができます。ただし、リンクにはいくつかの本質的な制限があります。たとえば、各リンクに関連付けられた外部データを含めて図面を印刷するとします。リンクは外部データベース テーブルへのポインタにすぎないので、そのままでは印刷図面に外部データが表示されません。図面内に外部データを表示するために、「ラベル」が用意されています。

ラベルは、選択されたフィールドのデータを外部データベースのテーブルから取り込み、それを図面に表示するマルチ テキスト オブジェクトです。

作成するラベルは、独立したラベルでも、グラフィカル オブジェクトにアタッチしたラベルでもかまいません。独立したラベルは、グラフィカル オブジェクトとは独立して図面に存在します。グラフィカル オブジェクトに関連付けられているラベルは、そのオブジェクトに緊密に接続されています。グラフィカル オブジェクトを移動すると、ラベルもそれとともに移動します。クリップボードにオブジェクトをコピーすると、ラベルもコピーされます。ラベルがアタッチされたオブジェクトを削除すると、ラベルも削除されます。グラフィカル オブジェクトに関連付けられたラベルは、引出線とともに表示されます。

ラベルを処理するために、まずデータベース テーブルからどのようなフィールドをラベルに表示するか、またラベルの文字列をどのように書式設定するかを定義するラベル テンプレートを作成する必要があります。

ラベル テンプレートを編集する

ラベル テンプレートを定義した後で、それを編集しなければならない場合があります。たとえば、図面に別のデータベース テーブル フィールドを表示する場合や、フォントやラベル オブジェクトのサイズを変更する場合などです。また、ラベルの挿入点や、アタッチされたラベルの場合は、その関連付けられた引出線オブジェクトに影響するいくつかのオフセット設定を指定できます。

[ラベル テンプレート]ダイアログ ボックスの[ラベル オフセット]タブで、ラベルと引出線オブジェクトの X 座標および Y 座標のオフセット値を設定します。次の表は、これらの設定が独立したラベルとアタッチされたラベルの両方に与える影響をまとめたものです。

[ラベル オフセット]タブのオプション

オプション

独立したラベル

アタッチされたラベル

開始

N/A

引出線オブジェクトの始点を指定します。始点は、ラベルをアタッチするグラフィカル オブジェクトの範囲に基づいて定義されます。たとえば、長方形のグラフィカル オブジェクトにラベルをアタッチするときに、[開始]オプションを[左上]に設定します。長方形の左上コーナーに引出線の先端部が挿入されます。

引出線

オフセット

N/A

対応する引出線オブジェクトを基準として、マルチ テキスト オブジェクトの X オフセットと Y オフセットを指定します。既定では、[引出線オフセット]の XY が 1 に設定されています。つまり、X 平面と Y 平面において、引出線オブジェクトの先端部から 1 単位オフセットされた位置にラベルの文字列が配置されます。

チップ

オフセット

指定したラベルの挿入点からの X および Y オフセットを

指定します。たとえば、[チップ オフセット]の X

Y に -1 を設定した場合、 X 平面と Y 平面において、図面で指定した挿入点からマイナス方向に 1 単位オフセットした位置にラベルが挿入されます。

[開始]オプションで指定した値を基準に、引出線オブジェクトの先端部の挿入位置を XY のオフセットで指定します。たとえば、長方形のグラフィカル オブジェクトにラベルをアタッチするときに、[開始]オプションを[左上]に設定します。[チップ オフセット]の XY に 1 を設定したとします。この場合、X 平面と Y 平面において、長方形の左上コーナーから正方向に 1 単位オフセットした位置に引出線の先端部が挿入されます。

ラベルを編集する

作成したラベルは、さまざまな方法でを編集、操作することができます。ラベルとその引出線を移動したり、サイズを変更するには、COPY[複写]、MOVE[移動]、SCALE[尺度変更]などの標準のコマンドを使用します。個々のラベル インスタンスを変更してもラベル テンプレートには影響を与えないので、定義内容が変更されることはありません。

注: インプレイス テキスト エディタを使用してラベルの文字列を編集することはお勧めしません。新しい文字列の値はリンクおよびデータベース テーブルでは更新されず、[再ロード]を選択すると元のフィールド値に戻ります。