相互接続されている 3 つ以上のコンポーネントを含む回路は、潜在的に解決できない問題を「From/To 接続レポート」に報告します。たとえば、A から B に接続したのちに C にジャンパするのか、C から A に接続したのちに B にジャンパするのかがわからないような場合です。

既定では、AutoCAD Electrical はまず共通のロケーション コードに基づいてデバイスをグループ化し、単一の回路上の From/To 接続レポートを作成し、各グループの内部配線を順番にレポートします。次に、それぞれの共通ロケーション グループを単一の From/To 配線接続と関連付けます。ロケーション グループが同じ配線接続の場合(またはすべてのデバイスでロケーション値が同じか存在しない場合)、AutoCAD Electrical は図面上の物理的な位置に基づいて配線接続を並べ替え、その順番に From/To 接続レポートを行います。
AutoCAD Electrical は、より明確に配線接続シーケンスを定義する方式を提供しています。AutoCAD Electrical による回路の分析方法(プロジェクトのスクラッチ データベース ファイル内にある WFRM2ALL テーブルの内容の順序など)、From/To 接続情報のさまざまなレポートへの出力方法、物理機器シンボル図での注釈方法([パネル機器シンボルの配線の注釈]ツールの使用)をコントロールすることができます。
角度付き T 字配線接続を使用すると、配線接続シーケンスのレポートに影響が出ます。T 字シンボルの向きでシーケンスを定義します。各シンボルは WDWSEQ 属性を持ち、この属性には配線シーケンスの優先度を表す 3 桁の値が格納されます。90 度の曲げまたは直線の領域(角度付き T 字シンボルのスタイルによって異なる)は、シーケンスの開始を示しています。45 度の曲げは 2 番目の接続です。AutoCAD Electrical は、各配線の接続を表示されている通りにレポートします。
この方法によって From/To 接続シーケンス レポートをコントロールしようとすると、予期しない結果になる場合があり、複数の角度付き T 字接続シンボルの方向が次のようになります。
[プロジェクト プロパティ]
[スタイル]ダイアログ ボックスで、(T 字交点交点マークではなく)角度付き配線 T 字の自動挿入モードを設定してください。
この方式では、相互接続するデバイスが 3 つ以上ある各回路の接続シーケンスを修正します。AutoCAD Electrical が、増加していく接続シーケンスの値を各配線接続点に配置します。この値は、「001」から始まる 3 桁の Xdata 値として配線接続属性に保存されます。AutoCAD Electrical の From/To レポートで、この増加していくシーケンス データを含む配線回路が処理されると、From/To 配線接続が適切な順序で並びます。
この方式は、追加のダイレクト - 端子配線接続シーケンスの定義に使用します。たとえば、回路図端子の片側が 3 つのデバイスに接続されているとします。強制的に接続レポートを作成するように、特定の配線接続シーケンス(前述の回路図配線接続方式を使用)を定義できます。これは、3 つのデバイスのうち 2 つの共通接続点である端子のレポートに制限されます。既定では、3 つ目のデバイスは残りの 2 つのデバイスのいずれかへジャンパされているものとしてレポートされます。3 番目のデバイスを直接端子にシーケンスできるように、追加のダイレクト - 端子 2 次シーケンスを定義することができます。2 つの端子をまとめて直接シーケンスすることもできます。この結果、From/To 接続レポートでは 3 つすべてのデバイスが端子に直接関連付けられているように表示されます。
この方式では、さまざまな From/To レポートのレポーティング シーケンスにパネル レイアウトを反映させます。パネル レイアウトまたはパネル配線図レイアウトは、割り当てられているレベル/経路コードを図示したものです。レベル/経路コードは 4 層の階層と連番で構成されます。回路図の配線回路が From/To レポート用に処理され、レベル/経路値でマークされているパネル レイアウト図が存在するかどうかがチェックされます。この情報が処理対象回路のすべてのデバイスについて検出されると、回路の接続がこの階層およびシーケンス情報により並べ替えられます。その結果、From/To レポートの接続セットが、そのレイアウトのレベル/経路データに従います。