印刷する前に、各ビューポート内のビューに尺度係数を設定できます。ペーパー空間と相対的にビューの尺度を設定すると、表示される各ビューに対して共通した尺度が設定されます。たとえば、下の図は複数のビューポートを持つペーパー空間のビューを示しています。この場合は、ビューポートの尺度およびビューがそれぞれ異なります。
ペーパー空間で作業を行うときは、尺度係数は、印刷された図面とビューポートで表示されているモデルの実際の大きさとの比率を表します。この尺度を計算するには、ペーパー空間の単位をモデル空間の単位で割ります。たとえば、1/4 の尺度の図面では、ペーパー空間の 1 単位 = モデル空間の 4 単位(1:4)という尺度係数を指定します。
StandardScale プロパティと CustomScale プロパティは、ビューポートの尺度を指定するために使用されます。StandardScale プロパティは、StandardScaleType 列挙体に基づいて値を受け入れます。一方、CustomScale プロパティは、モデル空間とペーパー空間間の単位の割合を示す実数を受け入れます。たとえば、1:4 と同等の実数値は 0.25 です。
次の図は、尺度が 1:1 のモデルのビューと、同じモデル ビューの 2:1 の尺度と 1:2 の尺度を示します。2:1 の尺度では、モデルのビューをペーパー空間の 2 倍単位に拡大します。1:2 の尺度では、実サイズの半分のサイズでモデルを表示します。