非連続横断勾配道路オーバーレイ(側溝)

このサブアセンブリは、必要な勾配やブレークオーバー範囲を保持しながら、両側の側溝を越える(フロー線間) 4 車線のクラウン付きコリドーをオーバーレイする場合に使用します。このサブアセンブリと、非連続横断勾配道路オーバーレイ サブアセンブリとを混同しないようにしてください。このサブアセンブリは既知の側溝を覆って縁石面の縦断までオーバーレイしますが、非連続横断勾配道路オーバーレイ サブアセンブリは既知のフランジ ポイント 2 点間をオーバーレイします。

このサブアセンブリを使用するには、左右の縁石面ポイントを定義する個別の線形を用意しておく必要があります。これら左右の端の標高は、サーフェスまたは縦断から取得することができます。左右の端を定義するコンポーネント(縁石や側溝など)が道路修繕コンポーネントの場合は、これらの端がマークされたポイントとして渡されるので、オフセットおよび標高情報はコンポーネントから引き継がれます。

アタッチメント

アタッチメント ポイントは、サブアセンブリのクラウン ポイントまたはその付近にあります。このサブアセンブリは、クラウンの両側に車線を追加するので、このアタッチメント ポイントは、通常アセンブリの基線ポイントにあります。レイアウト モードでは、アタッチメント ポイントとクラウン ポイントが一致しますが、実際のコリドー上では、表層の縦断ポイント(または基線マーカー ポイント)とクラウン ポイントが必ずしも一致するわけではありません。これは、クラウン ポイントのオフセットと標高が、左右(縁石面)オフセット値などの入力データによって計算されるためです。

入力パラメータ

注: すべての寸法は、特に注記がない限り、メートルまたはフィート単位です。すべての勾配は、「%」記号によりパーセント勾配であることが示されていない限り、底辺 : 高さの比(例、4 : 1)です。

パラメータ

説明

タイプ

既定値

左側溝オフセット

左側溝のアタッチメント ポイントから縁石面までの長さ。この値は、線形またはマークされたポイントが左端に関連付けられていない場合にのみ使用されます。

数値

6m および 18ft

右側溝オフセット

右側溝のアタッチメント ポイントから縁石面までの長さ。この値は、線形またはマークされたポイントが右端に関連付けられていない場合にのみ使用されます。

数値

6m および 18ft

左側溝 – マーク ポイント

サブアセンブリを開始するための既存の舗装左端オフセットおよび標高を指定します。(オプション)

文字列

なし

右側溝 – マーク ポイント

サブアセンブリを開始するための既存の舗装右端オフセットおよび標高を指定します。(オプション)

文字列

なし

最小オーバーレイ

四分点およびクラウンにおけるオーバーレイの最小深さ

数値

0.1m および 0.33ft

内側の最小 % 勾配

内側車線で設定可能な、アタッチメント ポイントから外側方向への最小 % 勾配

数値

-1%

内側の最大 % 勾配

内側車線で設定可能な、アタッチメント ポイントから外側方向への最大 % 勾配

数値

-4%

外側の最小 % 勾配

外側車線で設定可能な、アタッチメント ポイントから外側方向への最小 % 勾配

数値

-2%

外側の最大 % 勾配

外側車線で設定可能な、アタッチメント ポイントから外側方向への最大 % 勾配

数値

-6%
最大ブレークオーバー

中心線における最大ブレークオーバー(% 勾配)

数値

4%

最小クラウン偏差

四分点における最小クラウン偏差

数値

0.05m および 0.16ft

ターゲット パラメータを指定すると、上記のパラメータ(既定のオフセットおよびマークされたポイント)は無視されます。

ターゲット パラメータ

このセクションでは、図面のサーフェス、線形、縦断オブジェクトなど、1 つまたは複数のターゲット オブジェクトにマッピングすることが可能なサブアセンブリのパラメータを一覧表示します。詳細は、『AutoCAD Civil 3D のユーザ ガイド ヘルプ』の「」を参照してください。

パラメータ

説明

ステータス

左側溝ポイント

アタッチメント ポイントを基準とする舗装左端のオフセット値を指定します。指定するターゲットとして、線形、ポリライン、計画線、および測量図形の各オブジェクト タイプが使用できます。

オプション

右側溝ポイント

アタッチメント ポイントを基準とする舗装右端のオフセット値を指定します。指定するターゲットとして、線形、ポリライン、計画線、および測量図形の各オブジェクト タイプが使用できます。

オプション

左側溝の縦断

アタッチメント ポイントを基準とする舗装標高の左端の値を指定します。標高を指定するターゲットとして、縦断、3D ポリライン、計画線、および測量図形の各オブジェクト タイプが使用できます。

オプション

右側溝の縦断

アタッチメント ポイントを基準とする舗装標高の右端の値を指定します。標高を指定するターゲットとして、縦断、3D ポリライン、計画線、および測量図形の各オブジェクト タイプが使用できます。

オプション

EGTopSurf

舗装左右端の標高を取得するための縦断が指定されていない場合、舗装左右端のオフセットにおけるこのサーフェスの標高が左右それぞれの標高値として使用されます。

必須

出力パラメータ

パラメータ

説明

タイプ

左外側車線 % 勾配

左外側の車線の % 勾配

数値

左内側車線 % 勾配

左内側の車線の % 勾配

数値

右外側車線 % 勾配

右外側の車線の % 勾配

数値

右内側車線の % 勾配

右内側の車線の % 勾配

数値

動作

このサブアセンブリでは、条件を満たす勾配を内側および外側リンクに対して作成するために、繰り返し処理が使用されます。最初の勾配は、この後で説明する方法で設定されます。その際、あるリンクの勾配が調整されると、それに応じて変更される隣接するリンクの勾配が設計許容範囲を超える場合があります。この場合は、処理が繰り返されます。処理を 10 回繰り返しても条件を満たす勾配が見つからない場合は、メッセージが表示されて処理が停止します。

舗装の左端

舗装ポイントの左端は、アタッチメントを起点として、(a)[左側溝ポイント]ターゲット パラメータで指定されている線形の位置、(b)線形の位置が指定されていない場合は「左側溝ポイント」に割り当て済みのマークされたポイント、(c)どちらも指定されていない場合は既定([左側溝オフセット])のオフセット値によって決定されます。

同様にこのポイントの標高は、(a)[左側溝縦断]ターゲット パラメータ、(b)これが指定されていない場合は[EGTopSurf]ターゲット パラメータに基づくサーフェス標高、(c)どちらも指定されていない場合は割り当て済みのマークされたポイントによって決定されます。 上記の 2 つの条件を満たせない場合や、コリドーの作成に失敗した場合は、エラー メッセージが表示されます。

舗装の右端

舗装ポイントの右端は、アタッチメントを起点として、(a)[右側溝ポイント]ターゲット パラメータで指定されている線形の位置、(b)線形の位置が指定されていない場合は[右側溝ポイント]に割り当て済みのマークされたポイント、(c)どちらも指定されていない場合は既定([右側溝オフセット])のオフセット値によって決定されます。

同様にこのポイントの標高は、(a)[右側溝縦断]ターゲット パラメータ、(b)これが指定されていない場合は[EGTopSurf]ターゲット パラメータに基づくサーフェス標高、(c)どちらも指定されていない場合は割り当て済みのマークされたポイントによって決定されます。 上記の 2 つの条件を満たせない場合や、コリドーの作成に失敗した場合は、エラー メッセージが表示されます。

四分点およびクラウン ポイント オフセット

右フランジ ポイントと左フランジ ポイント間の距離は 4 つに分割され、2 つの四分点と 1 つのクラウン ポイントが決定されます。これらのポイントの標高は、各オフセットにおける現況基盤にオーバーレイ最小深さを加えることによって計算されます。

内側および外側の舗装勾配

前述の手順で作成されたオーバーレイ リンクの外側および内側車線の勾配が、許容範囲内であるかどうか確認されます。勾配が許容範囲内である場合は、次の図のようなオーバーレイが作成されます。

オーバーレイ リンクの勾配が大きすぎる場合、中心線で最大ブレークオーバーを超える場合、または最小クラウン偏差を満たしていない場合は、一部またはすべてのリンクがそれぞれの最大勾配まで平坦化されます。また、四分点と中心線におけるオーバーレイ最小深さを維持するため、サーフェスの切削が挿入されます。

オーバーレイ リンクの勾配が小さすぎる場合は、最小勾配を満たすまでオーバーレイの深さが深くなります。これにより、ブレークオーバーが大きくなりすぎる場合は、さらに調整と切削が行われます。次の図に、切削が行われた場合のオーバーレイを示します。

特殊な場合

次に示すように、一方の内側リンクの勾配値が負の場合は、他方の内側リンクの勾配値を正に設定することができます。

レイアウト モードの動作

レイアウト モードの場合、アタッチメント ポイントの左右それぞれに 2 車線が挿入されます。最初の 2 つの端点は、左右のオフセットに基づいて決定されます。レイアウト モードでは、これら左右のポイントの標高は、アタッチメント ポイントの縦座標値からクラウンの高さを引くことによって計算されます。次いで、それらのポイントの中間に「クラウン ポイント」が配置されます。ただし、プログラムによる既定値は左右で同じため、既定でクラウン ポイントはアタッチメント ポイントに一致します。レイアウト モードにおける車線の勾配は、「外側と内側の最小 % 勾配」の値と同じになります。また、舗装の厚さは、[オーバーレイの最小深さ]と同じになります。

ポイント、リンク、およびシェイプ コード

次の表は、このサブアセンブリのポイント、リンク、およびシェイプ コードのうち、コードが割り当てられているものを一覧表示しています。このサブアセンブリのポイント、リンク、シェイプ コードのうち、コードが割り当てられていないものは表に含まれません。

ポイント、リンク、またはシェイプ

コード

説明

P1、P5

ETW

表層上における車線の端

P6、P10

ETW_Overlay

オーバーレイ上における車線の端

P3

クラウン

表層上におけるクラウン(勾配変化点)

P8

Crown_Overlay

オーバーレイ上におけるクラウン(勾配変化点)

P2、P4

LaneBreak

四分点の勾配変化点

P7、P9

LaneBreak_Overlay

オーバーレイ サーフェス上における四分点の勾配変化点

L1、L2、L3、L4

Top、Pave

表層サーフェス

L5、L6、L7、L8

Overlay

オーバーレイ サーフェス

S1

Overlay

オーバーレイ領域

コード図