この例のシーンには、多数のビルや自動車が配置されており、ライティングには mia_physicalsun シェーダと mia_physicalsky シェーダが適用されています。
注:
この例では、mental ray for Maya レンダラが使用されています。
この例では以下を紹介しています。
- mia_physicalsun シェーダと mia_physicalsky シェーダでカラー管理を使用する方法
- レンダー ビュー(Render View)を設定して浮動小数点イメージを表示する方法
- .exr イメージをレンダーする方法
- レンダー設定(Render Settings)ウィンドウのカラー管理を有効にする方法
- レンダー ビュー(Render View)でカラー管理を有効にする方法
- レンダー ビュー(Render View)イメージの露光とガンマを微調整する方法
- カラー管理を行った出力を保存する方法
mia_physicalsun と mia_physicalsky でカラー管理を使用する
シーンに mia_physicalsun シェーダと mia_physicalsky シェーダが含まれている場合、レンダーに使用するすべてのカメラと mia_physicalsky レンズ シェーダの接続を解除する必要があります。解除しなければ、適切なレンダー結果が得られません。
- ビュー > カメラ アトリビュート エディタ... > mental ray (View > Camera Attribute Editor > mental ray)を選択してレンズ シェーダ(Lens Shader)アトリビュートをし、接続の解除(Break Connection)を選択してレンズ シェーダと各カメラの接続を解除します。
.exr イメージをレンダーする
.exr ファイル フォーマットを使用してイメージをレンダリングする場合、フレーム バッファのタイプを 32 ビットの浮動小数に変更する必要があります。変更しなければ、イメージは [0, 1] にクランプされます。
- レンダー設定(Render Settings)ウィンドウの共通(Common)タブのファイル出力(File Output)セクションで、イメージ フォーマット(Image Fomat)として OpenEXR を選択します。
- 精度(Quality)タブのフレーム バッファ(Framebuffer)セクションで、データ型(Data type)として RGBA (浮動小数点数)4x32 ビット(RGBA (Float) 4x32 bit)を選択します。
注:
イメージ フォーマットとして OpenEXR を選択したがデータ型が適切に設定されていない場合は、警告が表示されます。
レンダー設定でカラー管理を有効にする
- レンダー設定(Render Settings): 共通タブ(Common tab)で、カラー管理(Color Management)のカラー管理を有効化(Enable Color Management)を選択します。
- 既定の出力プロファイル(Default Output Profile)をリニア sRGB (Linear sRGB)に設定します。これがレンダー出力に使用されるカラー プロファイルになります。
- シーンをレンダーします。
レンダー ビューでカラー管理を有効にする
- レンダー ビュー(Render View)ウィンドウで、ディスプレイ > カラー管理(Display > Color Management)を選択して ViewColorManager ノードを表示します。
- イメージのカラー プロファイル(Image Color Profile)をリニア sRGB (Linear sRGB)に設定します。これがイメージ ソース ファイルのカラー プロファイルになります。
注:
これは、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウの既定の出力プロファイル(Default Output Profile)で選択したオプションと同じです。
- 表示のカラー プロファイル(Display Color Profile)を sRGB (sRGB)に設定します。これは、コンピュータのモニター画面に表示する場合の推奨オプションです。
レンダー ビュー イメージの露光とガンマを微調整する
レンダー ビュー(Render View)の露光(Exposure)およびガンマ(Gamma)コントロールを微調整して、ハイライトと影の細部を表示します。「レンダー ビュー(Render View)ツール バー」を参照してください。
カラー管理を行った出力を保存する
露光(Exposure)とガンマ(Gamma)の設定を調整した後は、カラー管理を行った出力結果を保存できます。
- ファイル > イメージの保存(File > Save Image) > を選択し、カラー管理イメージの保存(Save Color-Managed Image)を選択します。
注:
Raw イメージの保存(Save Raw Image)オプションを選択して、処理前(カラー管理なし)のイメージを保存することもできます。
レンダー出力
次のイメージは、カラー管理イメージの保存(Save Color-Managed Image)オプションを使用し、表示のカラー プロファイル(Display Color Profile)をリニア sRGB (Linear sRGB)に設定して露光(Exposure)を 0、ガンマ(Gamma)を 1 に設定して保存したレンダー出力です。このイメージは追加の計算を適用できるため、合成に使用されます。
次のイメージは、カラー管理イメージの保存(Save Color-Managed Image)オプションを使用し、表示のカラー プロファイル(Display Color Profile)を sRGB に設定して露光(Exposure)とガンマ(Gamma)をカスタム値に設定して保存したレンダー出力です。
次のイメージは、レンズ シェーダをカメラにアタッチし、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウのカラー管理を無効にしてレンダーしたものです。リファレンスとして使用し、前の 2 つのイメージと比較してみてください。