アニメーション レイヤは、作成順にアニメーション レイヤ エディタ(Animation Layer Editor)にスタック(積み重ね)されます。既定では、レイヤは下から上にスタックされます。つまり、新しいレイヤはレイヤ ペインの上部に追加され、既存のレイヤは押し下げられます。
必要に応じて、レイヤを上から下に表示するようにスタックを変更できます。つまり、追加した新しいレイヤはレイヤ ペインの最下部に追加されます(アニメーション レイヤ スタックの表示を変更するを参照してください)。
このマニュアルでは、既定のスタック表示が選択されていることを前提にしています。
選択したスタック表示方法にかかわらず、アニメーション レイヤは、事実上、常に BaseAnimation の上部にスタックされます。
スタック内の個々のレイヤの順序を変更して、レイヤを再編成できます(アニメーション レイヤの順序を変更する/アニメーション レイヤをペアレント化するを参照)が、まず、これが結果アニメーションに与える影響を理解しておくことが重要です。
スタック内のレイヤの順序を変更すると、Maya が結果アニメーションを計算する順序が変わります。複数のレイヤが 1 つも同じアトリビュートを共有していない場合、評価の順序は影響せず、レイヤの順序を変更しても結果は変わりません。
複数のレイヤで同じアトリビュートにキーフレームを設定している場合、レイヤの順序を変更したときに、次のレイヤ モードがアニメーションに影響する可能性があります。
オーバーライド(Override)モードでのアニメーション レイヤは、共有アトリビュートを持つ先行レイヤすべてからのアニメーションをブロックします。オーバーライド(Override)レイヤの位置を変更すると、オーバーライドされるレイヤも変更されます。
ほとんどの場合、加算(Additive)モードでレイヤの順序を変更しても、結果は変更されません。しかし、加算(Additive)レイヤに可視性(Visibility)などの boolean アトリビュートや enum タイプ アトリビュートが含まれている場合、これらのアトリビュートは常にオーバーライド(Override)モードであるかのように計算されます。
また、アトリビュートを共有するレイヤの順序を変更すると、キーフレームを受け取るレイヤが変わることがあります。3 つのレイヤのキーイング モードすべてにおいて、スタック内のレイヤの順序は、Maya がキーフレームを受け取るとみなすレイヤの順序に影響を与えます。それぞれのキーイング モード、および Maya でキーフレームを受け取るレイヤを管理する方法の詳細については、オプション(Options)メニューの選択したレイヤでキー設定(Key in Selected Layer(s))、最後のアクティブ レイヤでキー設定(Key in Last Active Layer(s))、ハイブリッド(Hybrid)を参照してください。
アニメーション レイヤをペアレント化またはペアレント化解除して、スタックで階層を作成できます。これにより、アニメーション レイヤを論理的に構成してグループ化できます。アニメーション レイヤをペアレント化/ペアレント化解除するを参照してください。
レイヤの階層を編成する場合、親レイヤの状態は次のように子レイヤに影響を与えることに注意することが重要です。
たとえば、子レイヤのウェイト(Weight)が 1 で、その親レイヤのウェイト(Weight)が 0.5 である場合、結果では、子レイヤのアニメーションの半分が再生されます。
親レイヤを子レイヤ グループの編成のためにのみ使用している場合は、親レイヤを空のままにし、親レイヤのウェイト(Weight)値を 1 に設定します。これにより、親ウェイトと子ウェイトが掛け合わせられる問題を回避することができます。
選択したレイヤのキーイング モードによっては、折り畳まれた親レイヤの選択を解除しても、子レイヤはキーフレームを受け取ることができます(各キーイング モードの詳細については、オプション(Options)メニューを参照)。