含めるオプション(Include)

含めるオプション(Include)ロールアウトでは、ホスト アプリケーションからの書き出しでプラグインがシーンに適用するデータや変換の種類を決定します。

ジオメトリ(Geometry)

スムージング グループ(Smoothing Groups)

このオプションを有効にすると、Maya FBX Plug-in は、エッジ情報をスムージング グループ(Smoothing Groups)に変換し、ファイルとともに書き出します。

このオプションが無効に設定されていると、エッジ情報はスムージング グループ(Smoothing Groups)に変換されません。

注: FBX Collada エクスポータは、3ds Max のスムージング グループ(Smoothing Groups)のデータを書き出しません。このため、FBX Collada インポータは、読み込み処理の過程でスムージング グループ(Smoothing Groups)を生成します。
頂点単位の法線の分割(Split per-vertex Normals)

エッジの連続性に基づいてジオメトリの頂点法線を分割するには、このオプションを有効にします。頂点法線は、ポリゴンの面の間の滑らかさを決定します。Maya でのスムース シェーディング モードによるポリゴンのレンダリング結果に反映されます。

このオプションは、サーフェスの連続性が視覚的に忠実に再現されることを保証するためのもので、旧バージョンの MotionBuilder ワークフローにのみ適用されます。この設定により、ハードエッジの情報が MotionBuilder に転送されます。

このワークフローは、バージョン 2010 以前の MotionBuilder では ByPolygonVertex 法線がサポートされていないために必要になります。

このオプションが必要な理由

このオプションを使用すると、Maya のハード エッジ/ソフト エッジが MotionBuilder では同じように見えます。

この操作によって、頂点情報が重複し、ジオメトリ自身が変換されるため、このオプションは MotionBuilder でハード エッジが必要のない場合には使用しないでください。FBX インポータ(FBX Importer)頂点単位の法線を結合(Combine per-vertex Normals)オプションを使用すると反対の操作を行えますが、不正確な UV テクスチャ マップがマッピングされる恐れがあります。詳細は下記の注意を参照してください。

マージバック ワークフロー(FBX を既存のシーンにマージ)を使用していない場合にこのオプションを使用すると、FBX ファイルを Maya に再読み込んだとき、不正確な UV マップがマッピングされる恐れがあります。分割されたジオメトリで UV の問題を避けるには、FBX ファイルをオリジナルの Maya シーンに読み込みてください。

頂点単位の法線の分割(Split per-vertex Normals)オプションを無効にした状態で書き出すと、MotionBuilder 2010 以前では次のような結果になります。

頂点単位の法線の分割(Split per-vertex Normals)オプションを有効にした状態で書き出すと、MotionBuilder では次のような結果になります。

注:

このオプションを使用することで、ジオメトリに適用される UV マップが恒久的に変化します。その後で、UV は新しく分割されたジオメトリに再度割り当てられます。FBX インポータ(FBX Importer)頂点単位の法線を結合(Combine per-vertex Normals)オプションを使用して空の Maya シーンにジオメトリを読み込むと、不正確な UV が割り当てられる可能性があるという UV 上の制約が生じます。

接線と従法線(Tangents and Binormals)

Maya FBX Plug-in でメッシュの UV と法線情報から接線と従法線のデータを作成する場合は、このオプションをアクティブ化します。この方法で、メッシュを接線空間内に作成し、高度なレンダリングに使用することができます。

注:

この場合、使用するジオメトリが UV 情報を持っている必要があります。UV 情報がないと、Maya FBX Plug-in は接線と従法線を作成できません。

この操作が必要な理由

接線と従法線データの書き出しは、「接線空間」と呼ばれる、メッシュ内の各頂点のローカル座標空間の定義が必要な場合に便利です。法線マッピングなどの高度なレンダリング技術で、これらのデータが必要になります。

Maya FBX Plug-in は UV データを読み込み、ピクセル単位のライティングで法線の摂動を適用するための接線空間データを計算します。

注: このオプションに影響を与える既知の制限事項があります。詳細については、「接線と従法線(Tangents and Binormals)」を参照してください。
スムーズ メッシュ(Smooth Mesh)

スムース メッシュ(Smooth Mesh)オプションを有効にすると、ソース メッシュがスムース メッシュ アトリビュートとともに書き出しされます。ソース メッシュを書き出すには、Maya でスムース メッシュ プレビュー(Smooth Mesh Preview)アトリビュートを無効にします。

スムーズ メッシュ(Smooth Mesh)オプションを有効に設定すると、メッシュはテッセレーションされず、ソースはスムーズ メッシュ(Smooth Mesh) データとともに書き出しされます。 スムーズ メッシュ(Smooth Mesh)オプションを無効にすると、メッシュはテッセレーションされ、スムーズ メッシュ(Smooth Mesh) データなしで書き出しされます。

注:

FBX エクスポータでスムース メッシュ(Smooth Mesh)オプションを無効にした状態で、Maya からスムース メッシュ プレビュー(Smooth Mesh Preview)を書き出しても、シーン内のメッシュには影響しません。 結果のファイルにはテッセレーションされたメッシュが書き出され、Maya シーン内のオリジナル ソース メッシュへの影響や変更はありません。

セレクション セット(Selection Sets)

セレクション セット(Selection Sets)オプションを使用して、書き出し処理にセレクション セット(Selection Sets)を含めるか、除外するかを設定できます。

セレクション セット(Selection Sets)を含めるとファイル サイズが大きくなる可能性があるので、このオプションは既定で無効になっており、セレクション セット(Selection Sets)は書き出しされません。

セレクション セット(Selection Sets)を書き出すには、このオプションをアクティブにする必要があります。

Null オブジェクトに変換(Convert to Null objects)

このオプションを有効にすると、書き出し処理ですべてのジオメトリをロケータ(ダミー オブジェクト)に変換できます。

多くの場合、このオプションはアニメーションのみのファイルで使用されます。FBX インポータ(FBX Importer)によってサポートされるこのオプションを使用すると、サイズを小さくしたファイルをオリジナルのシーンに読み込めます。

このとき、プラグインはアニメーションのみをオリジナルのジオメトリに読み込み、取り込まれる Null オブジェクトは既存のシーンに追加されません。同じファイルを新しいシーンに読み込んだ場合は、プラグインは適用されたアニメーションとともに Null オブジェクトも読み込みます。

NURBS サーフェスの変換(Convert NURBS surface to)

このオプションでは、書き出し処理で NURBS ジオメトリを メッシュ ジオメトリに変換できます。このオプションは、NURBS をサポートしないパッケージにシーンを書き出す場合に便利です。

既定では、このオプションは「NURBS」に設定されており、NURBS ジオメトリは NURBS として、変換されずに書き出しされます。

オプション 機能
NURBS 変換なし
メッシュのインタラクティブ表示(Interactive Display Mesh) ジオメトリを NURBS の表示設定に基づいて変換
ソフトウェア レンダー メッシュ(Software Render Mesh) ジオメトリを NURBS のレンダー設定に基づいて変換
インスタンスを保持(Preserve Instances)

Maya インスタンスを FBX 書き出し時に保持するには、インスタンスを保持(Preserve Instances)オプションをオンにします。このオプションをオフにすると、インスタンスはオブジェクトに変換されます。

注: Maya FBX Plug-in は入力接続の複製をサポートしません。インスタンスの使用はサポートされますが、入力の複製はサポートされません。
リファレンス アセットの内容(Referenced asset content)

リファレンス アセットがその内容とともに書き出されるようにするには、リファレンス アセットの内容(Referenced asset content)オプションを有効にします。つまり、コンテナの書き出しを行うと、コンテナに関連付けられたデータも一緒に書き出されます。リファレンス アセットの内容(Referenced asset content)オプションを有効にした場合、書き出し済み FBX ファイルではリファレンスが代わりとしてオブジェクトになります。

注:
  • リファレンス アセットの内容(Referenced asset content)オプションは、FBX ファイルを書き出す場合にのみ使用できます。このファイルを Maya に読み込みても、アセットの内容は読み込みされません。このオプションを無効にすると、リファレンス アセットの内容が書き出されません。
  • FBX はトランスフォーム付アセットをサポートしません。
  • リファレンス アセットの内容(Referenced asset content)オプションは、Maya 2009 以降で使用するために Maya FBX Plug-in に追加されています。Maya のコンテナに関する詳細は、Maya のドキュメントを参照してください。
三角化(Triangulate)

このオプションを選択すると、書き出したポリゴン ジオメトリが自動的に面分割化されます。

注: このオプションは、ポリゴン メッシュには影響しますが、NURBS には影響しません。

アニメーション(Animation)

アニメーション(Animation)

シーン内のアニメーションを書き出すには、このオプションを有効にします。

このオプションを展開すると、アニメーションの拡張オプションと機能を設定できます。『アニメーション(Animation)』を参照してください。

カメラ(Cameras)

カメラ(Cameras)

シーンに含まれているすべてのカメラを書き出すには、このオプションを有効にします。

Maya FBX Plug-in では、カメラの設定はファイルに書き出されますが、カメラに関連付けられているレンダー設定は書き出されません。比較時に使うソース アプリケーションによっては、レンダリングの結果が変化する可能性があります。このようなことが発生する理由については、「カメラが一致しないのはなぜか」を参照してください。

注:

書き出す際に、相互運用性を保つため Maya のカメラは FBX カメラ タイプに変換されます。

ライト(Lights)

ライト(Lights)

ファイルに含まれるすべてのライトを書き出すには、このオプションを有効にします。FBX の相互操作性を保証するため、Maya FBX Plug-in はライト タイプを書き出して変換します。

Maya FBX Plug-in がサポートするライトのタイプは、Autodesk 3ds Max、Autodesk MotionBuilder、その他の Autodesk アプリケーション用に FBX に書き出された、標準のポイント(Standard Point)ライト、スポット(Spot)ライト、ディレクショナル(Directional)ライトです。

埋め込みメディア(Embed Media)

埋め込みメディア(Embed Media)

FBX ファイル自体の中にあるシーンに関連したすべてのメディアを含める(または埋め込む)には、このオプションを有効にします。たとえば、テクスチャ イメージを埋め込む場合に使います。

FBX ファイルの中にある関連メディア(テクスチャなど)を含める(埋め込む)には、組み込みメディア(Embed Media)オプションをアクティブ化します。これにより、Maya FBX Plug-in は、読み込み時に .FBM フォルダにメディアを抽出します。埋め込まれたメディアは、Maya FBX Plug-in によって FBX ファイルと同じ場所にある<ファイル名>.fbm フォルダにコピーされ、FBX ファイルと同じファイル名がつけられます。このメディアは FBX ファイル自体に含まれているので、ファイル サイズに影響します。したがって、ファイルを受け取る人が元のメディア ソースにアクセスできないような場所に FBX ファイルを移動させる場合にのみ、このオプションを使います。

注:

FBX ファイルを埋め込まれたメディアとともに読み込むとき、埋め込まれたメディアは FBX ファイルと同じ場所にあるフォルダに抽出されます。その新しいフォルダを作成するための書き込み権限を持たない場合、メディア ファイルはユーザの一時フォルダ(C:¥Documents and Settings¥<username>¥Local Settings¥Temp など)に読み込みされます。

組み込みメディア(Embed Media)オプションを無効化すると、Maya FBX Plug-in は、書き出し時に関連メディア ファイルの相対パスと絶対パスを格納します。そのため、何らかの理由でそのパスにアクセスできなくなると、問題が発生します。メディア ファイルが適切に読み込みされるようにするため、確実に関連メディアをアクセス可能な場所に置いてください。

注:

FBX バージョン 2010 以前でファイルを ASCII 形式で書き出した場合、テクスチャは組み込まれません。「タイプ(Type)」を参照してください。

この操作が必要な理由

メディアを埋め込むと、他のコンピュータで FBX ファイルを開いたときにすべてのメディアが保持され、ロードされます。メディアのパスが変更されないことが確実なローカル マシンまたはネットワーク データベースで作業している場合にはこの必要はありません。

接続(Connections)

入力接続(Input connections)

このオプションを使用すると、Maya FBX Plug-in では、関連するすべての入力接続を自動的に書き出しせずに、選択したオブジェクトを書き出せます。Maya で FBX への選択項目の書き出しを実行すると、Maya FBX エクスポータ(FBX Exporter)に入力接続(Input connections)オプションが表示されます。

このオプションを無効にすると、選択項目の書き出し(Export Selection)操作で、選択したオブジェクトに関連付けられている入力接続は書き出しされません。このオプションを有効にすると、選択したオブジェクトに関連付けられているすべての入力接続が書き出しされます。

このオプションは既定で有効のため、Maya FBX Plug-in には、選択した対象にインフルエンスを与えるすべてのオブジェクトが含まれます。