サンプリングは、アンチエイリアシング技法の 1 つです。レンダリングする各ピクセルについて「最良と思われる」カラーを決定します。mental ray レンダラーは、まずピクセル内の位置またはピクセルのエッジに沿った位置のシーン カラーをサンプリングし、次にフィルタを使用してそのサンプリング結果を単一のピクセル カラーにします。
(3ds Max では、この技法のことを「スーパーサンプリング」と呼びます。mental ray レンダラーはサンプリングをシーンに基づいて実行するので、マテリアル エディタでは、mental ray を使用してレンダリングするマテリアルに対してスーパーサンプリングをオンにする必要はありません。)
低いサンプリングでレンダリングしたシーンはぎざぎざで不正確になる。サンプリング範囲: 1/64 から 1/4
同じシーンを高いサンプリングでレンダリングするとエッジがスムーズになる。サンプリング範囲: 1 から 16
mental ray レンダラーには、ボックス、ガウス、三角形、Mitchell、Lanczos の 5 つのフィルタ方式があります。既定値では、ボックスが最も高速です。最も正確な結果が得られることが多いのは、Mitchell です。ボックスでは、サンプリング結果に重みを付けず、均等に結合することでフィルタリングします。その他のフィルタでは、それぞれ特定のカーブを使用してサンプリング結果に重みを付けてから結合します。
サンプリング結果に重みを付けるために使用されるカーブ(近似値)
サンプリング フィルタの選択やその他のサンプリング オプションの設定は、[レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックス 
[レンダラー](Renderer)パネル [サンプリング品質](Sampling Quality)ロールアウトで行います。
サンプリング レートのレンダリング
サンプリング フィルタを選択する場合、[レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックス [処理](Processing)パネル [診断](Diagnostics)ロールアウトで診断を有効にし、サンプリング レートを選択して、シーンをレンダリングすることができます。サンプリング レート診断ツールでは、特定のシーンで特定のサンプリング方式がどのように動作するかを示す図解レンダリングを生成します。
サンプリング レートの診断表示をオンにしてレンダリング。サンプリング範囲: 1 から 16
各ピクセルの強度は、その範囲内および下側と左側のエッジ上で収集されたサンプル数を示します。ピクセルが明るいほど、サンプル数が多いということです。全体として、サンプル表示レンダリングは、最も明るいピクセルが最大数のサンプルを持っているように正規化されます。さらに、赤色の境界は、サンプリング タスクの境界を示します。
サンプリングのロックとアニメーション
既定値では、mental ray レンダラーは、フレーム間のサンプリング パターンに疑似ランダム(準モンテカルロ法)変動を使用します。これにより、アニメーションに入り込むレンダリングの不具合が軽減されます。
サンプリング変動をオフにするには、mental ray: [サンプリング品質](Sampling Quality)ロールアウトで[サンプルをロック](Lock Samples)をオンにします。
ジッター
ジッターでは、サンプリングする位置を変動させます。[ジッタ](Jitter)にチェックマークを付けると、エイリアシングの軽減に役立ちます。既定値ではチェックマークが付いていません。
ジッター コントロールは、[サンプリング品質](Sampling Quality)ロールアウトにもあります。