[アドバンスド ライティング上書き](Advanced Lighting Override)ロールアウト

[ラジオシティを調整](Adjust Radiosity)ロールアウトの設定を使用すると、ラジオシティ ソリューションでのアーキテクチャル マテリアルの動作を調整できます。

イメージを良くする

拡散反射光カラーまたは光沢が明るいマテリアルは、反射性が高くなります。その場合、露出オーバーになりラジオシティ ソリューションの色がさめてしまうことがあります。一般に、マテリアルの拡散反射光カラーの HSV 値(V)を下げるか、拡散反射光マップのあるマテリアルでは、マップの RGB 値を下げるとうまく調整できます。多くの場合、このロールアウトのコントロールを選択するとラジオシティ ソリューションの外観が良くなります。マテリアルのラジオシティ設定が役に立つのは、色がにじんだり暗い領域が大きくなった場合です。

インタフェース

警告: 既定値のスケールを下げても問題はありませんが、任意のパラメータのスケールを上げると色が「焼ける」ことがあります。スケールが大きすぎると真っ白にレンダリングされ、露出オーバーのように表現されます。
エネルギーを放出 (輝度ベース)

このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、マテリアルは、その輝度の値(上記参照)に基づいて、ラジオシティ ソリューションにエネルギーを放出します。

注: mental ray レンダラーではこの設定は使用されません。アーキテクチャル マテリアルは、シーンの照明には使用されません。

輝度(0.0 を超える値)を増やすと、通常のレンダリングでオブジェクトが輝くように見えますが、ラジオシティ ソリューションにはエネルギーが放出されません。ラジオシティ処理で自己照明マテリアルを考慮させるには、[エネルギーを放出(輝度ベース)](Emit Energy (Based On Luminance))をオンにします。

左上: 照明ネオン ライトはシーンのライトに影響しない(既定値)

右: [エネルギーを放出](Emit Energy)にチェックマークが付いている場合、ラジオシティ ソリューションで輝度が考慮されます。

ヒント: レンダリングで特別な効果(たとえば、ランプを囲む地球を輝くように見せる)を実現するため輝度を増やす場合、[エネルギーを放出](Emit Energy)はオンにしないでください(オンにすると、この例の場合、地球とランプの両方がシーンにライトを放出します)。オブジェクトが実際に輝くため(例えば、ネオン ライト チューブなど)、輝度を増やす場合、オブジェクトがシーンにライトを放出するように[エネルギーを放出](Emit Energy)をオンにしてください。
カラー ブリード スケール

反射光カラーの彩度を増減させます。範囲は 0.0 ~ 1000.0、既定値は 100.0 です。

[カラー ブリード](Color Bleed)で反射光カラーの彩度を増減させる

間接光バンプ スケール

間接光に照らされた領域でのベースとなるマテリアルの[バンプ マップ](Bump map)の効果を増減します。値が 0.0 の場合、[バンプ マップ](Bump map)は間接光に照らされた領域に影響しません。この値は、基本マテリアルが直接光を受けている領域のバンプ量には影響を与えません。範囲は –999.0 ~ 999.0、既定値は 100.0 です。

ヒント: 間接バンプ マッピングのシミュレーションは必ずしも正確ではないので、このパラメータが役に立ちます。[間接光バンプのスケール](Indirect Light Bump Scale)の影響は明示的に調整できます。
反射率のスケール

マテリアルが反射するエネルギー量を増減します。範囲は 0.0 ~ 1000.0、既定値は 100.0 です。

[反射率のスケール](Reflectance Scale)で反射光のエネルギーを増減させる

ヒント: 自己照明を増加するには、このコントロールではなく、マテリアルの[物質パラメータ](Physical Qualities)ロールアウトの[輝度](Luminance)の設定を使用します。
透過率のスケール

マテリアルが伝達するエネルギー量を増減します。範囲は 0 ~ 1000.0、既定値は 100.0 です。

[透過率のスケール](Transmittance Scale)で透過光のエネルギーを増減させる