単純なモディファイヤのグラフを作成するには

このトピックでは、Max クリエーション グラフで基本的なモディファイヤを生成するためのグラフをデザインする方法を説明します。処理コアとして、Max クリエーション グラフに含まれる PushRandom 合成を使用します。この合成を使用すると、メッシュ オブジェクトにスパイク状の外観を適用できます。

ジオメトリの場合と同様に、Max クリエーション グラフでモディファイヤを作成するには、少なくとも、いくつかの入力ノード、1 つの処理ノード、および 1 つの出力ノードが必要です。まず、出力ノードから始めます。

  1. 3ds Max を起動し、[スクリプト](Scripting)メニューを開いて[Max クリエーション グラフ エディタ](Max Creation Graph Editor)を選択します。
    1. 「無題」のタブがあることを確認し、タブに接しているグラフ ウィンドウの右側をクリックし、キーボードから x と入力します。

      [検索](Search)リストが開きます。

  2. 出力ノードを探すため、キーボードから ou と入力します。

    これにより、一覧に出力ノードのみが表示されるようになります。

  3. [出力](Output)モディファイヤ ノードをクリックしてグラフに追加します。
  4. [オペレータ ノード](Operator Nodes)のリストで、[ジオメトリ](Geometry)が[変形](Deformers)のカテゴリを見つけて展開します。

    このカテゴリには、紫色の文字で示されるように、合成ノードのみが含まれています。

  5. PushRandom の合成を見つけてダブルクリックし、グラフに追加します。
  6. PushRandom ノードの値(TriMesh)出力コネクタを、出力ノードのメッシュ(TriMesh)入力コネクタにワイヤリングします。

    PushRandom ノードの入力コネクタを確認します。このコネクタには、修正するオブジェクト(メッシュ(TriMesh)の入力)と「max_weight」という数値の 2 つの入力が必要です。これは、想像できるように、プッシュする量です。

  7. PushRandom ノードを選択して右クリックし、[パラメータを生成](Generate Parameters)を選択します。

    これにより、[パラメータ: 単一](Parameter: Single)ノードがグラフに追加され、PushRandom ノードの max_weight 入力コネクタにワイヤリングされます。

  8. [パラメータ: 単一](Parameter: Single)ノードのテキスト フィールドを編集して Max Push とし、既定値を 10.0 に設定します。

    追加するノードで残っているものは、モディファイヤの入力ノード 1 つです。

  9. PushRandom ノードの青色の入力コネクタを、グラフ エディタの空の領域にドラッグします。検索リストが開いたら、キーボードから m と入力し、[モディファイヤ: TriMesh](Modifier: TriMesh)エントリをクリックします。

    このノードにより、メッシュ オブジェクトをモディファイヤの入力として使用することができます。

  10. これで完了です。[ビルド](Build)メニューを開き、[評価](Evaluate)を選択します。

    まだグラフを保存していないため、保存するように求めるメッセージが表示されます。

  11. [はい](Yes)をクリックすると[名前を付けて保存](Save As)ダイアログ ボックスが表示されます。PushRandom という名前を入力して[保存](Save)をクリックします。

    [メッセージ ログ](Message Log)ウィンドウに、通常の成功メッセージが表示されます。

    グラフで[出力](Output)モディファイヤ ノードが使用されているため、この出力は自動的に[モディファイヤ リスト](Modifier List)に表示されます。

  12. 標準の球プリミティブをシーンに追加し、選択された状態であることを確認します。
  13. [修正](Modify)パネルに移動し、[モディファイヤ リスト](Modifier List)を開き、[PushRandom]モディファイヤを選択します。

    球のサーフェスがスパイク状になります。これは、モディファイヤが自身の頂点を 0 ~ 10 単位の間のランダムな距離で外側に押し出すためです。

  14. モディファイヤの[プッシュ](Push)の最大値を変更して、球の外観にどのような影響を与えるかを確認します。
  15. ノードの名前に「ランダム」が含まれていますが、外観は一定になっており、その効果が本当にランダムであるとは言えないことに注意してください。ここでは、追加の説明として、合成の効果を修正します。
  16. グラフ ウィンドウで PushRandom の合成を右クリックし、[新しいタブでコンポーネントを開く](Open Compound In New Tab)を選択します。

    PushRandom.maxcompound という名前の 2 つ目のタブに、合成内に含まれているグラフが表示されます。合成には、ArrayOfRandomFloatsInRange という名前の別の合成が含まれています。任意の範囲まで合成をネストすることができます。

  17. 別のウィンドウで 2 つ目の合成を開きます。2 つの合成で、表現できる可能性のあるさまざまな効果を確認します。合成を変更して保存する場合は、以降のセッションで使用できるようにするために Compounds フォルダに保存しておきます。