Revit のスケーリング

既定値では、Revit のシステム単位はフィート/メートル単位で、3ds Max のシステム単位がインチなので、Revit でも同じ問題が発生します。システム単位にヤード・ポンド法を使用する Revit から、既定値の単位がインチである 3ds Max にシステムにFBX ファイルを読み込むと、読み込みプロセスで FBX 変換によってシーン内のすべてのオブジェクトがスケール変更されます。

Revit のスケールは 12.0 です(1 フィートあたり 12 インチ)。これは、スケーリングを実行しない場合に、単位は 1 フィート = 1 インチとなり、シーンで使用されるすべてのビットマップでゆがみが生じるためです。

たとえば、読み込みでオブジェクトをスケールしないとすると、Revit は 12 フィートではなく、12 インチの長さで壁の家を読み込みます。FBX の変換スケーリングは、ビットマップがシーン内のオブジェクトに対して適切なサイズでマップされるようにする目的でも実行されます。壁の長さが 12 フィートの場合は、ビットマップを実世界のスケールで正しく表示するためには、144 インチの長さに変更する必要があります。

FBX ファイルを 3ds Max と Revit の間で交換する場合は、システム単位設定をフィートに変更して Revit と一致させます。

注: FBX Revit の読み込みプリセットの単位設定をスケール単位がインチでなくフィートになるように変更することはお勧めしません。このようにすると、実際にはオブジェクトで 1:1 の対応になり、スケーリングの変換が行われなくなります。ただし、変換が実行されないように Revit プリセットの単位設定を変更すると、すべての単位が実世界の単位ではなくなり、マテリアルが正しいスケールでレンダリングされません。

Revit での解決策

3ds Max の既定値のシステム単位を変更したくない場合は、このスケーリングの問題への対応策がもう 1 つあります。このためにはファイルを 3ds Max に読み込みした後に、オブジェクトをリアル ワールド スケールに 1 つずつ手動で変換します。これを実行するには、システム単位は、3ds Max の既定値であるインチに設定する必要があります。

  1. システム単位をインチに設定して、FBX ファイルを 3ds Max に読み込みます。
  2. シーン内の任意のオブジェクトを選択し、スケールが 1200% であることを確認します。
  3. 拡散反射光マップ チャネルで、チェック模様の標準マテリアルをシーン内の任意のオブジェクトに適用します。
  4. 立方体のプリミティブを作成し、そのオブジェクトにも新しいマテリアルを適用します。マッピングが同じスケールでないことが一見してわかります。
  5. マテリアル エディタで、[チェック](Checker)プロシージャルマップの[座標](Coordinates)ロールアウトで、[リアル-ワールド スケール](Real-world Scale)がオンに設定されていることを確認し、[幅](Width)と[高さ](Height)両方でサイズの 48 の値を 4 に変更します。
    注: 4 は 48 を 12 で割った数なので、1200% のスケーリングで補正します。
  6. シーン内の各オブジェクトでこのようにすると、マッピングが同じように見えます。