[BRDF]ロールアウト

BRDF は、双方向反射分布関数(bidirectional reflectance distribution function)の略です。これらのコントロールを使用すると、マテリアルの反射を、最終的にオブジェクトのサーフェスを見る角度に基づいて定義することができます。

0 度(緑)と 90 度(赤)の視野角度

BRDFに応じた反射率 角度

現実の世界では通常、サーフェスの反射率は見る角度で変わります。これを専門用語では「双方向反射分布関数」(BRDF)と呼びます。BRDF は、さまざまな角度から見たときのマテリアルの反射の度合いを定義するものです。

さまざまな角度から見たときのフローリングの反射率

これは多くのマテリアルに言えることです。最も分かりやすい例は、屈折指数(IOR)によって角度依存性が厳密に導き出される、ガラスや水といったフレネル効果を持つ誘電体マテリアルです。プラスチックやニス塗装を施した木材のような層状のマテリアルも、同様の特性を持っています。

Arch & Design マテリアルでは、この効果を屈折指数で定義できるほか、反射に関して次の 2 つの値を明示的に設定できます。

  • 0 度の面(カメラと平行な面)
  • 90 度の面(カメラに対して直角な面)

インタフェース

BRDF の方法

BRDF カーブの定義方法を選択できます。

  • [IOR (フレネル反射)](By IOR (fresnel reflections)) この方法では、マテリアルの屈折指数(IOR)のみで、角度に応じた反射率が決まります。これはフレネル反射と呼ばれるもので、ほとんどの誘電体マテリアル(水やグラスなど)の性質をモデルにしています。
  • [カスタム反射機能](Custom Reflectivity Function) この方法では、視野角度に応じた反射率を次の各種設定で定義します。
    • [0 度反射] サーフェスを真正面から見たとき(レイを真正面から入射したとき)の反射率を定義します。
    • [90 度反射]サーフェスを直角に見たときの反射率を定義します。
    • [カーブ シェイプ](Curve shape) BRDF カーブのフォールオフを定義します。

このモードは、ハイブリッド マテリアル(ニス塗装の木材など)や金属に使用します。

たいていのメタル サーフェスでは、[90 度反射](90-degree reflectivity)パラメータを 1.0 のままにしておき、[メイン マテリアル パラメータ](Main Material Parameters)ロールアウトの[反射](Reflectivity)パラメータを使用して全体的な反射を定義します。一方、金属の[0 度反射](0-degree reflectivity)の値は通常、高く(0.8 ~ 1.0)します。

リノリウムやニス塗装の木材などの層状マテリアルでは、[0 度反射](0-degree reflectivity)の値を低く(0.1 ~ 0.3)します。

詳細は、「一般的なマテリアルに関するクイック ガイド」を参照してください。

[反射 vs. 角度](Reflectivity vs. Angle)グラフ

[カスタム反射機能](Custom Reflectivity Function)の各種設定を組み合わせた結果をグラフで表したものです。