[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータ

[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータは、1 つまたは複数の参照オブジェクトからマッピング値を取得して、パーティクルにマップを割り当てます。パーティクルごとに、参照ジオメトリ上の最も近いポイントが検出され、そのポイントから取得したマッピング値とマテリアル ID が各パーティクルに割り当てられます。

既にマップが割り当てられているイベントにパーティクルが渡された場合は、複数のマッピング値をブレンドすることで、色が急激に変化するのを防ぐことができます。このブレンドは、時間か、参照ジオメトリからの距離に基づいて実行できます。

インタフェース

タイプ
マップを取得して適用するタイミングを定義します。オプションは次のとおりです。
  • [イベント エントリにつき 1 つ](Once on Event Entry)パーティクルがイベントに渡された時点で、参照オブジェクトのジオメトリ上の直近ポイントから 1 度だけマップを取得します。このオプションは、パーティクルが参照サーフェスに固定されている場合に使用します。
  • [継続](Continuous)パーティクルが現在のイベント内に存在する間、継続的にマップを取得します。参照オブジェクトに対するパーティクルの位置が変更されると、サーフェス上の直近ポイントも変わるため、そのつど直近ポイントに基づいてマッピング値が変更されます。

    ただし、すべてのフレームでパーティクルごとに直近ポイントを計算しなければならないため、非常に時間がかかります。したがって、このオプションは必要な場合にのみ使用するようにしてください。

サブマテリアル インデックスを取得
このオプションにチェック マークを付けると、[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータは最も近いポイントから取得したマテリアル ID を各パーティクルに割り当てます。現在のイベントまたは 1 つ前のイベント内に、参照サーフェス マテリアルを使用するマテリアル オペレータが存在する場合は、このオプションによってパーティクルの色は参照サーフェスの色にマッチングされます。これにより、マルチ/サブオブジェクト マテリアルを参照したサーフェスにパーティクルをブレンドすることができます。
ヒント: 同じイベント内に Material オペレータが存在する場合は、それよりも下に[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータを配置してください。こうすると、最終的には[マッピング オブジェクト](Mapping Object)によってパーティクルにサブマテリアル インデックスが割り当てられます。
パーティクルごとにカラーを均一化
このオプションにチェック マークを付けると、パーティクル全体が同じマッピング座標を取得します。パーティクル シェイプ全体に同じマッピング座標が割り当てられるため、パーティクル全体が同じ色になります。マッピング座標は、パーティクルの基点に最も近い、参照ジオメトリ上のサーフェス ポイントから取得されます。

一方、このオプションのチェック マークをはずすと、パーティクルのマッピングは、最も近いサーフェス ポイントに線形近似によってマッピングされます。つまり、参照ジオメトリのマッピングをパーティクル上に投影したようになります。その結果、パーティクルの各頂点に異なるマッピング座標が割り当てられ、パーティクルのテクスチャには、参照ジオメトリのテクスチャの一部が表示されます。この方法では参照ジオメトリの解析がより複雑になるため、計算に時間がかかります。

[オブジェクトからマッピング](Mapping From Objects)領域

これらのコントロールでは、パーティクルがマップまたはマテリアル ID を取得する参照オブジェクトを指定することができます。

(リスト)
参照オブジェクトをリストします。
追加
オブジェクトをリストに追加します。
リスト別
表示されるダイアログ ボックスで、リストから複数のオブジェクトを選択できます。
削除
ハイライトされたオブジェクトをリストから削除します。
静止オブジェクト
参照ジオメトリがアニメートされていない場合は、このオプションを使用します。このオプションにチェック マークを付けると、[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータはマップとマテリアル ID を 1 度だけ取得します。
アニメートされたサーフェス
このオプションにチェック マークを付けると、[マッピング オブジェクト](Mapping Object)オペレータはフレームごとにサーフェス データを更新します。参照ジオメトリにサーフェス形状の変化を伴うサーフェス アニメーションが含まれている場合は、このオプションにチェック マークを付ける必要があります。オブジェクトに変換アニメーション(移動、回転、スケール)しか含まれていない場合は、このオプションからチェック マークをはずしたままにしてください。このオプションは、[静止オブジェクト](Static Objects)にチェック マークが付いている場合にのみ使用できます。

[マッピング チャネル](Mapping Channels)領域

参照サーフェスから取得してパーティクルに割り当てるマッピング チャネルを選択します。マッピング チャネルは最大 32 個まで選択できます。

頂点カラーのチャネル
参照ジオメトリから頂点カラーのチャネルを取得して、パーティクルに割り当てます。

[マッピングの偏差](Mapping Variation)領域

[U の変動 %](U Var %)、[V の変動 %](V Var %)、[W の変動 %](W Var %)
マッピング値の割り当てに偏差を適用します。偏差は、標準のマッピング スペース(0.0～1.0)に対する割合(%)です。たとえば、[U の変動 %](U Var %)を 20.0 に設定すると、パーティクルには参照ジオメトリの U マッピング値から ± 0.2 までの U マッピング値が割り当てられます。
タイリングを除外
マッピング値を 0.0 ～ 1.0 の範囲に限定します。[U の変動 %](U Var %)、[V の変動 %](V Var %)、[W の変動 %](W Var %)で偏差を設定すると、マッピング値が 0.0 ～ 1.0 の範囲内に収まらない可能性があります。タイリングが適用されていないテクスチャでは、これが原因で色の急激な変化が生じることもあります。このオプションにチェック マークを付けると、元のマッピング値が 1.0 より小さければ、偏差を適用してもマッピング値は 1.0 を超えないように制限されます。また、元のマッピング値が 0.0 より大きければ、偏差を適用してもマッピング値が 0.0 を下回ることはありません。

既定値では、パーティクルがイベントに渡されると同時にマッピング値が取得され、パーティクルに割り当てられます。そのため、前のイベントで既にパーティクルにマッピング値が割り当てられていた場合は、色が急激に変化してしまいます。そこで、[時間に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Time)または[距離に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Distance)を使用すれば、現在のイベントでマッピング オブジェクトによって割り当てられたマップと前のマップを滑らかにブレンドすることができます。

時間に基づいてマップをブレンド
前のマップと現在のマップを、時間に基づいて滑らかにブレンドします。
注: [時間に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Time)にチェック マークを付けると、[距離に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Distance)は使用できなくなります。

[種類](Type)マップをブレンドするタイミングを定義します。 このオプションは、[時間に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Time)にチェック マークが付いている場合にのみ使用できます。

種類は次のとおりです。

  • [絶対値時間](Absolute Time)[終了時間](Finish At Time)パラメータで指定したフレームで、ブレンド処理を終了します。
  • [パーティクル エージ](Particle Age)パーティクルが[終了エージ](Finish At Age)パラメータで指定したエージに達した時点で、ブレンド処理を終了します。
  • [イベント期間](Event Duration)パーティクルが現在のイベントに渡されてから、[終了時間](Finish At Time)パラメータで指定した時間が経過した時点で、ブレンド処理を終了します。
  • [変更レートを制限](Limited Change Rate)どのくらいの速さでパーティクルのマッピング値を変更できるようにするかを制限します。[ターンアラウンド時間](Turnaround Time)パラメータで、マッピング値が前の値から現在の値に変更されるまでのインターバル時間を定義します。[ターンアラウンド時間](Turnaround Time)の値が大きいほど、現在のマッピング値が変更されるまでにかかる時間は長くなります。
距離に基づいてマップをブレンド
前のマップと現在のマップを、パーティクルの参照ジオメトリからの距離に基づいて滑らかにブレンドします。オペレータは、毎フレームごとに直近のサーフェス ポイントからの距離を計算します。パーティクルが参照サーフェスに近づくと、ブレンド処理が実行されます。パーティクルと参照サーフェスとの距離が[終了距離](Finish Distance)に達した時点で、ブレンドは終了します。このオプションは、[ターゲット探査](Find Target)オペレータと同様に、イベントに入った時点でパーティクルがサーフェスの方向を向いている場合に使用します。
注: [距離に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Distance)にチェック マークを付けると、[時間に基づいてマップをブレンド](Blend Mapping By Time)は使用できなくなります。
ビューポート内でマップを表示
マップの色をビューポートに表示します。

[独自性](Uniqueness)領域

この領域の設定を使用すると、[マッピングの偏差](Mapping Variation)領域の[U の変動 %](U Var)、[V の変動 %](V Var)、[W の変動 %](W Var)のランダム化を変化させることができます。

シード
ランダム化の値を指定します。
新規
ランダム化の式を使用して、新しいシードを生成します。
親トピック: パーティクル ビューでのマテリアルとマッピング