ネットワーク レンダリング

ネットワーク レンダリングは、複数のレンダリング タスク(ジョブ)をまとめて処理する手段です。3ds Max には、ネットワーク レンダリングを簡便化するため、Autodesk Backburner3ds Max がインストールされています。Backburner ソフトウェアには、ジョブの割り当ての処理方法を調整する働きがあります。

既定値のスキャンライン レンダラーと mental ray レンダラーの両方を使用して、ネットワーク レンダリングを実行できます。最も効果的なネットワーク レンダリングの方法は、ネットワークを介して接続された複数のコンピュータでレンダリング タスク(たとえば 100 から 1,000 フレーム単位のアニメーションのレンダリングなど)を実行する方法です。3 ~ 4 台のパソコンで構成される小規模なネットワークを使用してレンダリングの処理時間を節約することが可能で、大幅な作業時間の短縮になります。

しかし、単一の PC で複数のイメージをレンダリングするときも、ネットワーク レンダリングが適していることがあります。ユーザがレンダリング対象のジョブを割り当てた後、コンピュータから離れても、Backburner により、各ジョブのレンダリングが管理されます。通常、オフィスを離れる直前にジョブの割り当てをサブミットしておくと、翌朝はレンダリングの結果を確認するだけで済みます。

ネットワーク レンダリングはシーン内のすべてをレンダリングするように設計されています。たとえば、ビューポート、ビューポートの一部、カメラ ビューなどがシーンのファイルに保存されます。Backburner では、バッチ レンダリング ツールを使ってバッチ レンダリング タスクを処理することもできます。タスクは、シーン内の任意の数のカメラのキューに入ります。各タスクで、保存されたシーン ステートを自動的にロードしたり、特定のレンダリング プリセットを使用したりすることもできます。

ここに記載する要件と手順は、ネットワーク レンダリング専用に設定した、閉じたネットワークの管理者を前提に書かれています。ファイル共有などにネットワークを使用することはできますが、競合が発生した場合は使用を中止してください。レンダリング専用にネットワークを構成すれば、セットアップ、操作、および維持が最も簡単になります。

注: 単一システムでのネットワークレンダリングの設定については、「基本手順 1: 単一システムのネットワーク レンダリング」を参照してください。

システム管理者としてより複雑なネットワークが要求されている場合は、この章の情報をガイドラインとして使用ください。基本的な方法はすべてのネットワークに共通します。

重要: これらの手順に従ってネットワーク レンダリングをセットアップし、実行することを強くお勧めします。必ず次の説明を読んでからネットワーク レンダリングを始めてください。

このページのリンクは、マニュアルの章に対応した順番になっています。一連の主要トピックでは、それぞれ詳細トピックが入れ子になっています。[次のステップ](Next Step)というリンクは、次に続くトピックを意味します。トピックを順に進むことでレンダリング専用ネットーワークをセットアップする手順を順番にすべて経験することができます。

注: ネットワーク レンダリング機能は、MAXScript から使用することもできます。「ネットワーク レンダリング インタフェース」、および『MAXScript ヘルプ』の「インターフェース: NetRender」を参照してください。

Backburner について

ネットワーク レンダリングは、Backburner という名前のソフトウェアで実行されます。主要機能は以前のバージョンの 3ds Max と同じですが、次の機能が追加されています。

  • バッチ レンダリング ツールで、レンダリング タスクのキューを[ネットワーク ジョブの割り当て](Network Job Assignment)ダイアログ ボックスに渡すことができます。サブミット後は、すべてのアクティブ タスクのレンダリングを Backburner で管理することができます。
  • Backburner でさまざまなサーバをグループに割り当てることができるようになりました。[ネットワーク ジョブの割り当て](Network Job Assignment)ダイアログ ボックスで、現在のサーバ セットとしてグループを選択できます。

Backburner のドキュメント

次の表は Backburner のドキュメント セットをまとめたものです。

調べる情報:

参照先:
3ds Max で Autodesk Backburner を使用する この「ネットワーク レンダリング」トピック
Autodesk Backburner ユーザインタフェース(マネージャ、サーバ、モニタ)、トラブルシューティング、および Autodesk Backburner の管理 www.autodesk.com/backburner-documentation の『Autodesk Backburner User Guide』(『Autodesk Backburner 2011 Release User Guide』の情報も Backburner 2012 リリースに適用されています)
Autodesk Backburner の設定 www.autodesk.com/backburner-documentation の『Autodesk Backburner Installation Guide』(『Autodesk Backburner 2011 Release Installation Guide』の情報も Backburner 2012 リリースに適用されています)
Autodesk Backburner を 3ds Max とともにインストールする 3ds Max Installation Overview and FAQ』(Autodesk 3ds Max 2016 のインストール メディアでインストール ヘルプのリンクをクリックします)

mental ray

mental ray レンダラーによるネットワーク レンダリング

mental ray レンダラーは、Backburner とコマンド ラインによるネットワーク レンダリングをサポートします。ジョブを設定およびサブミットするた手順は、スキャンライン レンダラーに使用するものと全く同じです。追加ライセンスは不要です。また、追加課金も発生しません。