荷重-変位プロットは、構造のグローバルな剛性応答を決定するためのツールとしてよく使用されます。これらは、破損の開始と進行に伴う構造の動作を示すことができることから、進行性破損解析で特に役に立ちます。ここでは、FIBER タイプの要素削除を使用したモデルと要素削除を使用しないモデルの荷重-変位プロットを比較します。また、MATRIX タイプの要素削除を使用した 2 つの異なる結果も見てみます。
荷重-変位プロットを生成するには、データを出力ファイルから抽出する必要があります。
これにより、確認したい荷重-変位データを含む abaqus.rpt という名前のテキスト ファイルが生成されます。このデータは、Microsoft Office Excel 等のさまざまなツールを使用してプロットできます。
次のプロットは、4 つの荷重-変位曲線を示しています。
個々の曲線間の関係は、驚くには当たりません。「ED 母材 0.05」モデルでは、要素の削除が最も早く発生することから、損傷がより早く累積し、最終的な破損荷重が低くなるだろうと予想しました。「ED 繊維」モデルでは、要素の削除が最も遅く発生することから、「ED なし」モデルに最も近くなるとだろうと予想しました。
これら 4 つのテスト ケースでは、予測された最終的な破損荷重に20% もの差異を確認することができます。これは、一部の変動は要素削除のコントロールを使用して達成できるということを示しています。
損傷が何回もの増分に渡って徐々に伝播するようなモデルの場合、要素の削除を使用した場合としなかった場合の応答に大きな違いが出ることでしょう。要素は、削除されるまではモデルのひずみエネルギーに貢献し続けるために、結果として、損傷の伝播に影響を与えます。