破損エンベロープ

積層の破損エンベロープを生成します。

[積層]ドロップダウン メニューから[破損エンベロープ]機能を選択して、[破損エンベロープ]ダイアログ ウィンドウを開きます。破損エンベロープ解析を完了するには、次のように操作します。
  1. 解析する積層を定義する: [積層]タブを使用して新しい積層を作成するか、材料データベースから既存の積層をインポートします。
  2. 結果を計算する: [計算]タブ(下の図を参照)を選択して破損エンベロープ解析における特定の側面を定義し、破損エンベロープの計算を実行します。破損エンベロープ解析の既定の設定からいくつかの側面を変更することができます。このプロセスに関係する手順は、下記の項目(1~9)で示されます。

    1. 1 番目の応力成分(X-軸応力)の指定: 破損エンベロープの水平軸にプロットされる積層の体積平均応力の成分を選択します。利用可能な項目は、σxx (S11)および σyy (S22)です。
    2. 2 番目の応力成分(Y-軸応力)の指定: 破損エンベロープの垂直軸にプロットされる積層の体積平均応力の成分を選択します。利用可能な項目は、σyy (S22)または σxy (S12)です。
    3. [応力増分]のサイズ: 2 つの応力成分の任意の割合の破損応力の指定に使用される応力増分のサイズを指定します。既定値は、積層のあらゆる材料における最も低い強度の 1% になります。この値は、破損応力計算の精度を決定します。応力増分が小さいと、より正確な破損応力の決定を行えますが、解析が完了するまでにより長い時間を必要とします。
    4. 温度と含水率の荷重: 破損エンベロープ解析に温度と含水率の荷重を含めます。注: この荷重は、上記のボックス 1 および 2 で指定した 2 つの面内荷重に単に追加されます。
    5. データ点の数: 破損エンベロープ解析を完了するのに使用されるデータ点の数を指定します。データ点の数を増やすと、破損エンベロープの形状がより精細になりますが、解析が完了するまでに長い時間を必要とします。
    6. 破損基準の選択: [破損基準を選択]ドロップダウン メニューで利用可能な 7 種類の破損条件から 1 つを選択して、破損エンベロープ解析で使用する破損条件を選択します。(利用可能な破損基準の詳細については、「付録 C」を参照してください。) 選択した破損基準に追加パラメータを指定する必要がある場合は、パラメータ ボタン がアクティブになります。この場合、作業を続行する前にこのボタンをクリックして、必要なパラメータを定義してください。
    7. 破損評価の位置: 破損基準を評価する各層の位置(上、中央、下)を指定します(既定 = 中央)。このデータは、[位置]ボックスで指定します。
    8. 終了基準: 積層が完全に破損したことを決定する条件を指定します。繊維破損と母材破損を区別しない破損基準の場合、目的の数として、破損した積層を示すために破損する必要がある層の数を設定します。繊維破損と母材破損を区別する破損基準の場合、目的の数として、母材または繊維のいずれかで破損が発生する層の数を指定することができます。繊維破損は母材破損を前提としています。したがって、破損する層の数は母材破損層の数を超えることはできません。積層の荷重は、(いずれのモードであっても)指定した破損層の数に到達するまで増加します。破損層の数が 1 に設定されている場合、積層の破損を決定するのに最初の層の破損が使用されます。
    9. 破損エンベロープ解析の実行: [解析]ボタンをクリックすると、最初の層破損に基づいて破損エンベロープ解析が実行されます。解析が完了したら、[表形式]ボタンをクリックすると、結果が表形式で表示されます。2D グラフで結果を表示するには、[プロット]ボタンをクリックします。表形式データと 2D の応力結果は、積層の体積平均応力(σxx、σyy、σxy)です。[エクスポート]ボタンをクリックすることにより、表形式の破損エンベロープ結果を Microsoft Excel と互換性のある *.csv ファイルに書き出すことができます。下記にプロットされた結果の例を示します。