チューブ/ビームの振動

複合材料ビームの横方向の基本振動を計算します。

振動解析を開始するには、下記に示すように、[チューブ/ビーム解析]ウィンドウの[振動]タブに移動します。この解析で使用されるアルゴリズムは、『Vibration Analysis (参考文献 11.2)』、および『Shock and Vibration Handbook (参考文献 11.3)』を参考にしており、それらに記述される制限と仮定が適用されています。

[積層]と[チューブ形状]の定義が完了したら、[振動]タブで次のように操作します。
  1. [境界条件]: ドロップダウン メニューから解析の境界条件を選択します。8 種類の異なる境界条件(固定-自由、固定-単純、固定-固定、自由-自由、単純-自由、単純-単純、曲げ固定-自由と端点質量、ねじり固定-自由と端点質量)を利用できます。はじめの 6 種類のオプションは、『Shock and Vibration Handbook (参考文献 11.3) 』に示される方程式を使用します。以下に示します。

    ここに示す振動の周波数は、剛性(EI)、ビーム長(L)、単位長さあたりのビームの質量(μ)、定数(A)に基づいており、これらによって振動のモードが決定されます。最後に記載されている 2 つのオプション(曲げ固定-自由と端点質量、ねじり固定-自由と端点質量)は、『Vibration Analysis (参考文献 11.2 pp. 27-37)』に説明されるアルゴリズムに基づいています。

    オプションを選択すると、このウィンドウのドロップダウン メニューの上に、選択したオプションの図が示されます。この図には、解析を定義するのに必要な寸法と荷重が示されます。

  2. [剛性計算方法]: このフォームで特に重要なものがこの[剛性計算方法]オプションです。このオプションは閉じた断面(矩形、円形、楕円形)にのみ適用されます。
    • [各層チューブ]オプションは、すべての曲げ解析が積層の厚さ方向への各層に対して計算されることを強制します。これにより、各層に対する剛性の影響は個別にモデリングされます。
    • [積層チューブ]オプションは、曲げ計算において、積層全体の構造(またはスミア)プロパティを使用します。[積層チューブ]オプションを使用して閉じた断面ビームを解析する場合は、[積層]タブの[連結]オプションを常に[ゼロ]にしてください。このオプションは、正確な結果を生成するために重要です。
  3. [L - 長さ]: ビームの全体の長さを指定します。
  4. [端点重量]: ビームの端点の質量の重量を指定します。
  5. [重量慣性モーメント]: [ねじりと端点質量振動]オプションを使用する場合、端点質量の形状に応じて、計算された「I」(重量慣性モーメント)を入力する必要があります。
  6. [計算]: 入力が完了したら、[計算]をクリックして振動解析を開始します。ウィンドウの右側にある出力ボックスには、定義された解析の結果が表示されます。横振動の最初の 3 つのモードが計算され表示されます。それぞれのモードでは、ヘルツ、ラジアン/秒、秒/サイクルの 3 つの計測単位が示されるので便利です。[曲げ固定-自由と端点質量]または[ねじり固定-自由と端点質量]のオプションが選択されている場合は、振動の最初の基本モードのみが出力されます。