[チューブ/ビーム]モジュール

複合材料のチューブ、ビーム、圧力容器の解析機能を実行できます。

チューブ/ビーム
Helius Composite において、チューブ/ビームは、その長さ L (グローバル X 方向の寸法)がその他の 2 方向の寸法よりも著しく長くなっている、積層化された複合材構造のコンポーネントであるとみなされます。主に曲げ荷重、縦方向の引張荷重と圧縮荷重をサポートすることが想定されています。積層複合材料のチューブ/ビームの断面は、さまざまな開いた/閉じた形状をとることができ、それには円形、楕円形、矩形、プレート、I 型梁、C 型チャネルなどがあります。

チューブ/ビーム解析

チューブ/ビーム解析モジュールは[チューブ/ビーム]ドロップダウン メニューからアクセスでき、曲げ、ねじり、振動、カラムの安定性、円柱の安定性、圧力容器という 6 種類の異なる複合材チューブ/ビーム解析機能を使用できます。以下にこの 6 種類の複合材チューブ/ビーム解析機能の概要を示します。これらの 6 種類の解析機能の詳細な説明と使い方については、それぞれのページで説明します。
  1. 曲げ: ビーム理論計算を使って、曲げにおけるチューブ/ビームの構造解析(たわみ、反力、モーメント、曲げ/せん断応力などの計算)を実行します。この解析で使用可能な断面には、矩形、プレート、円形、楕円形、チャネル、C/I/T/ハット型断面があります。荷重適用には、点荷重、均等な分布荷重、三角形の分布荷重があります。単純、自由、固定の終端条件を組み合わせたさまざまな境界条件を使用できます。
  2. ねじり: 解析アルゴリズムを使って、ねじりにおけるチューブ/ビームの構造解析(ねじり剛性、ねじり角、せん断応力などの計算)を実行します。この解析で使用可能な断面には、矩形、プレート、円形、楕円形、チャネル、C/I/T/ハット型断面があります。
  3. 振動: さまざまな終端条件と質量のもとで、チューブ/ビームの振動解析(振動のさまざまなモードにおける周波数の計算)を実行します。この解析で使用可能な断面には、矩形、プレート、円形、楕円形、チャネル、C/I/T/ハット型断面があります。単純、自由、固定の終端条件を組み合わせたさまざまな境界条件に、質量のあり/なしを組み合わせて使用できます。
  4. 円柱の安定性: さまざまな荷重条件(内部圧力、軸圧縮、曲げ、ねじり)を単独で、あるいは組み合わせて、円柱の安定性の解析(臨界荷重の計算)を実行します。
  5. カラムの安定性: カラムの安定性の解析(臨界荷重と応力の計算)を実行します。この解析で使用可能な断面には、矩形、プレート、円形、楕円形、チャネル、C/I/T/ハット型断面があります。荷重適用には、点荷重、均等な分布荷重があります。単純、自由、固定の終端条件を組み合わせたさまざまな境界条件を使用できます。
  6. 圧力容器: 円形の断面を持つ薄い壁面/厚い壁面の圧力容器に対する構造解析(応力、ひずみ、破損インデックス、破損モードの計算)を実行します。さまざまな圧力荷重と軸荷重を単独で、あるいは組み合わせて使用できます。層の破損インデックスと破損モード(最大応力、最大ひずみ、Tsai-Wu、Tsai-Hill、Hashin、Christensen、Puck)を計算するための複数の破損基準とともに、開いたまたは閉じた終端条件を使用できます。

[チューブ/ビーム解析]ウィンドウには 8 つのタブがあります。最初の 2 つのタブは[積層]タブおよび[チューブ形状]タブです。積層とチューブ形状の定義が完了したら、6 つの解析用のタブからいずれかを選択します。これらのうちの 1 つを選択すると、フィーチャ固有のオプションを使って、選択した解析の側面を定義することができます。これらのタブについての詳細は、下記に示す各セクションで説明します。

Helius Composite を使ってチューブ/ビームの解析を行う際に、注意すべき点がいくつかあります。
  • 部品の集合体(I 型梁や T 型梁)が含まれるビームの断面の場合、ビーム断面のそれぞれの個別の部品は、[積層]タブで定義される積層のスミアされた積層特性によって記述されます。たとえば、I 型梁のウェブとフランジのそれぞれは、[積層]タブで定義された積層で構成されていると仮定されます。
  • チューブ(すなわち、閉じた断面をもつビーム)の場合は、積層の最初の層がチューブの内側のサーフェスになり、積層の最後の層がチューブの外側のサーフェスになります。言い換えると、積層はチューブの内側から外側に向かって構築されます。
  • チューブ状(閉じた)の断面(矩形、円形、楕円形など)を持つビームの解析は、あらゆるタイプの積層に対して有効です。ただし、非チューブ状の断面を持つビームの解析は、定義済みの積層のスミアされた特性を使用するように制限されています。注意: これにより不正確な結果が生じる可能性があります。