チューブ/ビームの曲げ

積層のチューブまたはビームの曲げ解析を実行します。

曲げ解析を実行するには、[チューブ/ビーム解析]ウィンドウの[曲げ]タブを選択します。 このフォームで使用されるアルゴリズムは、Roark 著『Formulas for Stress and Strain (参考文献 11.1、pp. 100-104)』を参考にしており、それらに記述される制限と仮定が適用されています。[積層]と[チューブ形状]の定義が完了したら、[曲げ]タブで次の 7 つの手順を実行します(下の図を参照)。

  1. [境界条件および荷重]: ドロップダウン メニューから解析の境界条件を選択します。4 種類の異なる境界条件(単純-単純、自由-固定、固定-固定、単純-固定)を利用でき、これらのすべては 3 種類の異なる荷重条件(点荷重、等分布荷重、三角形荷重)に従います。オプションを選択すると、このウィンドウのドロップダウン メニューの上に、選択したオプションの図が示されます。この図には、解析を定義するのに必要な寸法と荷重が示されます。
  2. [剛性計算方法]: このフォームで特に重要なものがこの[剛性計算方法]オプションです。この 2 つのオプションは閉じた断面(矩形、円形、楕円形)にのみ適用されます。
    • [各層チューブ]オプションは、すべての曲げ解析が積層の厚さ方向への各層に対して計算されることを強制します。これにより、各層に対する剛性の影響は個別にモデリングされます。
    • [積層チューブ]オプションは、曲げ計算において、積層全体の構造(またはスミア)プロパティを使用します。[積層チューブ]オプションを使用して閉じた断面ビームを解析する場合は、[積層]タブの[連結]オプションを常に[ゼロ]にしてください。このオプションは、正確な結果を生成するために重要です。
  3. [L - 長さ]: ビームの全体の長さを指定します。
  4. [W - 荷重]: ビームに適用される点荷重を指定します。点荷重タイプに対してのみ必要な入力です。
  5. [x - 位置]: 点荷重「W」が適用されるビームの位置を指定します。点荷重タイプに対してのみ必要な入力です。
  6. [w - 荷重/単位長さ]: ビームに対する分布荷重を指定します。 三角形荷重の場合、単位長さあたりの荷重の入力「w」は、ビーム全体の長さで割ったビームの位置「b」における分布荷重の値です。
  7. [計算]: 入力が完了したら、[計算]をクリックして曲げ解析を実行します。 ウィンドウの右側にある出力ボックスには、定義された解析の結果が表示されます。選択した[境界条件]と[荷重タイプ]に応じて、出力の内容は異なります。
    • EI: これはビームの断面の全体的な剛性です。
    • 反力: 垂直な入力荷重に反発する垂直の力、または荷重です。正(+)の値は上向きの反力です。
    • 回転: 単純支持または自由端点の条件の場合、ビームは端点で回転します(「a」はビームの左側、「b」はビームの右側)。正(+)の回転は反時計回りです。
    • モーメント: 「a」および「b」における反力モーメントです。正(+)のモーメントは反時計回りです。
    • 最大合モーメント: 断面に加わる最大モーメントです。このモーメントの位置も表示されます。
    • (+)/(-)最大合モーメント: 固定-固定または単純-固定の境界条件の場合、ビームは最大の(+)および(-)のモーメントのセットを示します。これは断面に加わる最大モーメントです。
    • 最大応力: 断面の最も外側の繊維の最大モーメントによって加わる最大応力です。
    • (+)/(-)最大応力: 固定-固定または単純-固定の境界条件の場合、ビームは最大の(+)および(-)の応力のセットを示します。これは、 断面の最も外側の繊維の(+)/(-)最大モーメントによって加わる最大応力です。
    • 逆側応力: ビームの最大応力のかかる「逆側」における最大応力です。最大応力の逆側の応力の大きさが小さかったとしても、引張や圧縮ビームの許容値が低ければ破損がここから開始されるため、これは複合材料ビームにおいて重要なものとなります。
    • (+)または(-)の逆側応力: 上記の「(+)/(-)最大応力」と「逆側応力」の説明を参照してください。
    • 最大たわみ: 荷重適用下のビームの最大垂直たわみです。この最大たわみの場所が表示されます。
    • たわみ: 荷重適用下の、荷重が適用されている点におけるビームの垂直たわみです。これは、必ずしも最大たわみではありません。たわみの場所が表示されます。

これでビーム応力の結果を、[積層]モジュールの[第 1 層破損調査]または[進行性破損]オプションで計算した積層の許容可能な応力と比較することができます。