ウェルド ライン

プラスチック パーツにウェルド ラインがある場合、強度低下や外観不良が発生することがあります。

ウェルド ラインは、充填過程で 2 つ以上のフロー パスが合流したときに発生します。ウェルド ラインは、パーツの穴またはインサート、複数の射出ゲート、肉厚変化のある領域を材料が流動することで発生します。このような場所では、局部的な流動速度が異なるために、フロー フロントが分割することがあります。異なるフロー フロントが合流する前に冷却されると、適切に合流できずに、パーツにぜい弱部分が発生する原因となります。線、ノッチ、または色むらが発生することもあります。パーツの外観が目立つ部分で、これらが発生することは望ましくありません。

パーツからウェルド ラインを削除できない場合があります。このような場合は、射出位置の変更、パーツの局部的な肉厚の修正、選択材料の変更、または成形パラメータの修正などにより、ウェルド ラインを移動したり、目立たなくすることが可能です。

ウェルド ライン要素は、溶融樹脂の射出成形金型への充填を評価して、ウェルド ラインが形成される箇所を強調表示します。

インジケータ値へのウェルド ラインの影響を表示するには、[ホーム]タブ > [製造可能性]パネル > [情報]をクリックします。同じパネルの[警告]アイコンでは、ウェルド ラインの警告を定義します。

ウェルド ラインの警告

ウェルド ラインの警告が出力された場合、[警告] パネルの[ウェルド ライン]の上にマウスを移動すると、サブ メニューが表示されます。サブ メニュー項目の概要を次に示します。
ウェルド ライン
このオプションをクリックして、パーツにウェルド ラインを表示します。
不均一な肉厚領域の表示
パーツの不均一な肉厚領域を表示します。
溶融樹脂は、パーツの厚肉部を優先的に流動する傾向があります。パーツに肉厚変化があると、異なるフロー フロント速度が発生し、フロー フロントが再合流する箇所でウェルド ラインが発生する原因となります。
射出位置ツールバー
このツールバーを使用して、射出位置を追加、移動、または削除できます。射出位置は、溶融樹脂が射出成形金型に流入する位置です。射出位置は、後で発生するウェルド ラインの位置に大きな影響を与えます。
アニメーション ツールバー
これを使用して、充填のアニメーションを表示できます。パーツがどのように充填されるかを理解することは、射出位置の調整方法または追加位置を検討するのに役立ちます。

ウェルド ラインの表示

パーツに現れるすべてのウェルド ラインを表示することができます。[ホーム]タブ > [製造可能性]パネル > [情報]をクリックします。[情報]ポップアップ タブの[ウェルド ライン]オプションをクリックします。

ウェルドラインは、フローフロントが合流する赤い領域として、パーツに表示されます。