図面クエリーのトラブルシューティング

ブロック、文字、外部参照された図面(xrefs)、グループ、ハッチング パターンを図面から取り出すときに問題が発生する場合があります。次の情報は、こうした問題の解決に役に立ちます。

プレビュー モードでのブロックのクエリー

プレビュー モードでは、クエリーによって取り出されたブロックをそのままブロックとして表示したり、ブロックの挿入点を示す「X」というマークで表示できます。[AutoCAD Map 3D オプション]ダイアログ ボックスの[クエリー]タブの[オプション]領域で、[点だけでプレビュー ブロックを表示]を選択または選択解除します。

ブロック属性とプロパティ クエリー

プロパティ クエリーを実行する場合はブロック属性に基づいてクエリーできますが、固定値の属性に基づいてクエリーすることはできません。固定値の属性を持つブロックが表示されるたびに、同じ値を持つ固定値の属性を特定できます。しかし、プロパティ クエリーでは、固定値の属性は認識されません。プロパティ クエリーでは、固定値の属性ではなくブロック名を使用してください。

ただし、非表示の属性を指定することはできます。非表示の属性は表示も印刷もされませんが、図面ファイルに格納されます。属性の詳細は、オンライン ヘルプの索引で「属性」のトピックを検索し、参照してください。

同じ名前のブロックのクエリー

2 つの異なるアタッチ図面にある同じ名前のブロックをクエリーで検索すると、作図クエリーでは最初に現在の図面に取り出されたブロック定義が参照され、プレビュー クエリーではアタッチされた図面のブロック定義が参照されます。

たとえば、作図クエリーを実行して、図面 1 で区画 1 というブロック(長方形の区画)が見つかり、図面 2 で区画 1 というブロック(正方形の区画)が見つかった場合、現在の図面には長方形の区画が表示されます。これは、区画 1 のブロック定義が現在の図面にすでにあるためです。プレビュー クエリーでは、長方形の区画と正方形の区画の両方が表示されます。その理由は、プレビュー クエリーでは、アタッチされた図面から参照されたオブジェクトが一時的に作成されるからです。

注:

同じ名前でパスが異なるラスター イメージを参照する場合でも、同じことが当てはまります。プレビュー クエリーでは、両方のイメージが表示されます。作図クエリーでは、最初に処理された定義に基づいてイメージが表示されます。

クエリーとラスター イメージ

IMAGEATTACH[ラスター イメージ]コマンドまたは MAPIINSERT[イメージ挿入]コマンドを使用して図面にアタッチされたラスター イメージは、図面を構成するオブジェクトになります。ラスター イメージも、クエリーによって取り出されるときに、ブロックと同様の方法で表示されます。貼り付けたラスター イメージ(OLE フレーム)は、クエリーの実行時にオブジェクトとして認識されません

座標変換が含まれるプレビュー クエリーでラスター イメージが取り出されたときには、イメージは表示されません。

座標変換が含まれる作図クエリーでラスター イメージが取り出されたときには、オブジェクトはブロック挿入時と同じように、挿入点を中心にして変換されます。

ブロックとプロパティ変換(色)

プロパティ変更機能を使用して取り出されたブロックの色を変更するときには、アタッチされた図面のブロックのコンポーネントの色は BYBLOCK でなければなりません。それ以外の場合、プロパティ変更で変更する色を指定しても、クエリーによって取り出されたブロックは元の色のままです。

ブロックとプロパティ変換(尺度)

現在のクエリーで取り出されたすべてのブロックの尺度を 2 に設定するには、プロパティ変更機能を使用して[尺度]を 2 に設定します。これにより、現在の尺度に関係なく、クエリーによって取り出されたすべてのブロックの尺度が 2 に設定されます。

現在のクエリーで取り出されたすべてのブロックの尺度を 2 倍に変更するには、プロパティ変更機能を使用して[尺度]を(* .XSCALE 2)に設定します。これにより、クエリーによって取り出されたすべてのブロックの現在の尺度が 2 倍になります。* と .XSCALE 2 の間にスペースが 1 つ入っていることを確認してください。

プロパティ変更(尺度と回転)

[プロパティ変更]ダイアログ ボックスでは、[尺度]オプションはブロックに対してのみ適用され、[回転]オプションは文字とブロックに対してのみ適用されます。

厚さ、幅、プロパティのクエリー

プロパティ クエリーでは、[プロパティ条件]ダイアログ ボックスの[厚さ]オプションを使用して、押し出されたポリラインの厚みに基づいてクエリーできます。ポリラインの幅に基づいたクエリーは不可能です。線分、円弧、文字、円、点、ソリッド、2D ポリライン、ライトウェイト ポリライン、トレース、シェイプといった種類のオブジェクトについては、AutoCAD Map 3D厚さに基づいたクエリーを実行できます。

外部参照を含む図面のクエリー

外部参照が含まれているアタッチ図面をクエリーすると、AutoCAD Map 3D は外部参照図面のオブジェクトを現在の図面にコピーしません。 外部参照図面の名前だけが、現在の図面の外部参照挿入点に表示されます。外部参照図面をクエリーするには、図面を個別にアタッチします。

注:

作成モードのクエリーでは外部参照図面の名前が表示されますが、プレビュー モードのクエリーでは表示されません。

オブジェクト グループの取り出し

オブジェクトのグループを取り出すと、AutoCAD Map 3D はそれらのオブジェクトの編集時においても、グループ内のオブジェクトを個々の独立したオブジェクトとして処理し、オブジェクトをアタッチされた図面にセーブ バックするときにグループに復元します。ただし、現在の図面に新しいオブジェクトを作成するときには、アタッチされた図面にセーブ バックされるグループにそのオブジェクトを関連付けることはできません。

ハッチング領域の取り出し

既定では、AutoCAD Map 3D はハッチング領域、ソリッド オブジェクト、ラスター イメージを、挿入点ではなく境界ボックスを使用して取り出します。この既定を変更するには、[AutoCAD Map 3D オプション]ダイアログ ボックスの[オブジェクトの境界領域全体を参照]オプションを使用します。

複数のアタッチ図面から取り出されたオブジェクトで形成されるオブジェクトをハッチングすると、セーブ バックしたときに自動調整ハッチングが無効になります。

自動調整ハッチングは、単一の図面環境で機能します。自動調整ハッチングされたオブジェクトを、クエリー、編集、セーブ バックしないでください。ほとんどの場合、自動調整ハッチングは保持されません。