スケルトンは基本となるジョイントとボーンの階層で、これによってキャラクタをアニメートします。すべてのスケルトンはいくつかの親ジョイントと子ジョイント、そして 1 つのルート ジョイントを持っています。親ジョイントは、スケルトンの階層において、自分の下にジョイントを持つジョイントです。たとえば、肘は手首の親であり肩の子です。ルート ジョイントはスケルトンの階層における最初の、または最上部のジョイントです。スケルトンのセットアップの詳細については、「スケルトン」を参照してください。
スケルトンのアニメートには、フォワード キネマティクス(FK)、インバース キネマティクス(IK)、または IK と FK のブレンド、といった方法を使用することができます。
フォワード キネマティクスにより、IK ハンドルを使ってスケルトンをアニメートする代わりに、ジョイントを直接トランスフォームしてキー設定します。
フォワード キネマティクスは精密な弧状の動きを作成するときには便利ですが、目標指向行動については直感的ではありません。たとえば、FK を使用して肩のジョイントにおける腕の回転をアニメートするのは簡単ですが、グラスに腕を伸ばす動作をアニメートするのは簡単ではありません。FK の詳細については、フォワード キネマティクス(FK)を参照してください。
インバース キネマティクスにより、IK ハンドルをトランスフォームし、キー設定してスケルトンをアニメートします。IK ハンドルは、自身の IK チェーンの開始ジョイントと終了ジョイントを結ぶ直線として描画されます。ジョイント チェーンに対する IK ハンドルの作用は、IK ハンドルが使用する IK ソルバの種類によって異なります。詳細については、IK ソルバを参照してください。
インバース キネマティクスは目標指向行動を作成するときに便利です。たとえば、IK を使って水の入ったグラスに腕を伸ばす動作をアニメートできますが、個々のジョイントについて動作を指定することはできません。IK の詳細については、「インバース キネマティクス(IK)」を参照してください。
FK と IK のどちらか一方だけを使ってジョイント チェーンのポーズの設定やアニメートを行うのではなく、同じジョイント チェーンに FK と IK の両方を使うことができます。IK ハンドルの IK ブレンド(Ik Blend)アトリビュートによって、同じジョイントに FK アニメーションと IK アニメーションを適用できます。IK ブレンド(Ik Blend)は、FK または IK がジョイントのアニメーション全体で及ぼすインフルエンス(ウェイト)の量を指定します。
IK と FK のブレンドは、アニメーションで幅広い動作を行う複雑なキャラクタにポーズを設定するのに便利です。たとえば、IK を使ってキャラクタの腕の方向を持ったモーションをアニメートし、FK を使って腕にある肩、肘、手首のジョイントの回転をアニメートすることができます。詳細については、IK/FK ブレンディングを参照してください。