キャラクタ セット

キャラクタ セットは、複数のオブジェクトのアトリビュートを単一のノードにグループ化し、選択やキー設定ができるようにします。キャラクタ セットは多数の異なるオブジェクトのアトリビュートを、同時にまとめてアニメートしたいときに便利です。たとえばキャラクタ セットを使用して、キャラクタの脚にあるすべてのジョイントの回転を 1 つのノードにまとめることができます。キャラクタ セットは重武装のロボットや自動車、または一見関連のなさそうなオブジェクトの集合体など、どのようなものであっても構いません。

たとえば、階層にペアレント化されている複数の NURBS 球と円柱からなる雪だるまを作成したとします。この雪だるまにはアトリビュート エディタ(Attribute Editor)からの新しいアトリビュートの追加、およびアニメート > ドリブン キーの設定 > 設定(Animate > Set Driven Key > Set)の使用によって、複数の IK ハンドルと、あるアトリビュート コントロールを含むロケータが伴います。いっしょにアニメートする必要のある構成要素をすべて選択し、キャラクタ ノードを作成することにより、これらの構成要素のアトリビュートをまとめることができます。このキャラクタ ノードを「Snowman」と名づけましょう。「Snowman」キャラクタ ノードを選択すると、雪だるまのアニメートに必要なアトリビュートすべてに即座にアクセスできます。たとえば、チャネル ボックス(Channel Box)を使って、この雪だるまのアニメートに関連するキー設定可(Keyable)のアトリビュート(チャネル)に簡単にアクセスできます。その後、すべてのチャネル、または一部のチャネル キーを設定することができます。キャラクタ ノードを使わなければ、雪だるまを構成するさまざまなオブジェクトを個別に選択して、アニメートしなければなりません。

キャラクタ セットの真の力は、Maya のアニメーション機能を使用してキャラクタ レベルでアニメートできる点にあります。キャラクタ セットを使用すると、従来のアニメーションのテクニック、特に Maya のノンリニア キャラクタ アニメーション ツールである Trax エディタ(Trax Editor)に見られる直感的なインタラクティブ操作が可能になります。この Trax エディタ(Trax Editor)を利用すると、キャラクタ アニメーションを強力にコントロールできるため、生産性が向上します(詳細については、「Maya のノンリニア アニメーション」を参照してください)。最後に、共通の方法で構成されたキャラクタ セットのライブラリを構築することも可能です。

つまり、Maya のキャラクタ セット機能を使用すると、キャラクタのアニメーションに不可欠なすべてのアトリビュートを統合することができます。これらのアトリビュートを統合することによって、より簡単で高速にアニメートできるキャラクタをセットアップすることができます。アニメータは Maya のアニメーション機能を使用してキャラクタのすべてに対して作業できるため、キャラクタ セットアップのより技術的な詳細について考慮する必要はありません。

注: Maya アセットを使用して、アトリビュートをグループにして単一ノードにまとめて同時にキー設定することもできます。キャラクタ セットとアセットには、次のような重要な相違点があります。

アセットの使用の詳細については、「アセット」を参照してください。