このノードは、nCloth や nParticle などの Maya Nucleus オブジェクトで使用する一般的なソルバ ノードです。フォース(重力と風)、地表プレーンのアトリビュート、時間とスケールのアトリビュートを制御する設定が含まれ、特定の nucleus ソルバに接続したすべての nucleus オブジェクト ノードに適用されます。
オンにすると、現在選択されている nucleus ソルバは nucleus システムの一部である nucleus オブジェクトのシミュレーション データを計算します。オフにすると、現在選択されている nucleus ソルバはシミュレーション データを計算せず、nucleus システムの一部である nucleus オブジェクトは 1 つもシミュレートされません。
オンの場合、重力(Gravity)と風(Wind)の位置と方向がシーンに矢印で表示されます。可視性(Visibility)では、プレーンの使用(Use Plane)がオンの場合、nucleus プレーンの位置も表示されます。
可視性(Visibility)のオン/オフの切り替えは、オブジェクト ディスプレイ(Object Display) の可視性(Visibility)アトリビュートのオン/オフの切り替えと同じです。詳細については、ディスプレイ(Display)を参照してください。
ワールド空間におけるオブジェクトの移動(移動(Translate) X、Y、Z)のアトリビュート値を指定します。
ワールド空間におけるオブジェクトの回転(回転(Rotate) X、Y、Z のアトリビュート値)を指定します。
オブジェクトの回転順序を指定します。各回転順序オプションは異なる最終方向を生成するため、オブジェクトに対して特定の最終回転が必要なときに回転順序を設定することができます。たとえば、オブジェクトの回転順序が xyz の場合、最初にオブジェクトは X 軸の周りで回転し、次に Y 軸、最後に Z 軸の周りで回転します。既定値は xyz です。
オブジェクトのローカル回転軸の方向を基準として、オブジェクトの回転方向をオフセットします。
このアトリビュートをオンに設定すると、現在のオブジェクトは親オブジェクトの変換(移動(Translate)、回転(Rotate)、スケール(Scale)、およびシア(Shear)の値)を継承します。
Maya® Nucleus™ ソルバに適用する重力の量を指定します。0.0 の値は、重力がないことを意味します。既定値は 9.8 で、地球(Earth)の重力をシミュレートします。
重力(Gravity)では、Maya の単位はメートルで解釈されます。nucleus オブジェクトのシーンの作業単位をメートルに設定していない場合(Maya の既定の作業単位のセンチメートルなど)、必要に応じてオブジェクトの Maya Nucleus ソルバの空間スケール(Space Scale)を調整してください。これを調整しなければ、シーンのサイズが大きい nucleus オブジェクトがうまく動作しない場合があります。たとえば、空間スケール(Space Scale)が 1.0 (既定値)のとき、重力(Gravity)は幅 100 センチメートルの nCloth オブジェクトを 100 メートルとして処理します。サイズが大きい nCloth オブジェクトの動作を改良するには、空間スケール(Space Scale)値を減らします。
重力のフォースが適用される軸(X、Y、Z)を指定します。既定の XYZ の値は 0、-1、0 で、重力は Y 軸上、下方向へ適用されることを意味します。
Maya Nucleus ソルバに適用する大気の密度を指定します。大気の密度とはシーン内の大気の質量を指し、オブジェクト上の相対的な抗力に作用します。既定値は 1 です。
大気の密度(Air Density)の値が小さいほど、オブジェクトに作用する大気摩擦が減少し、抗力の影響は少なくなります。たとえば、大気の密度(Air Density)を 0 に設定すると真空と同じ状態が作成され、オブジェクトに衝突する空気の分子はなくなります。大気の密度(Air Density)の値が大きいほど、空気摩擦とオブジェクト上の抗力は増加します。たとえば、この値を大きくして、水中でのオブジェクトの動きをシミュレートできます。
大気の密度(Air Density)は、nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクトのドラッグ(Drag)と揚力(Lift)のアトリビュートに作用します。大気の密度(Air Density)値を 0.0 にすると、これらのアトリビュートは基本的にオフになります。
Maya Nucleus ソルバに適用する風速を指定します。風速は風のフォースと強度を定義します。値が大きいほど風速が速くなり、より顕著な効果が得られます。一般的な値は、0 ~ 1 です。
風が進む方向(X、Y、Z 軸)を指定します。既定値は 1、0、0 で、風が X 軸に沿って画面左から右に進むこと意味します。
現在選択されている nucleus システムのダイナミックな風のランダム化のレベルを指定します。
これをオンにすると、Maya Nucleus ソルバの衝突で、地表プレーンを使用することが示されます。地表プレーンは、シーン内で実際にジオメトリになることなく、衝突オブジェクトとして動作します。
nucleus ソルバの衝突で使用する、地表プレーンの原点の X、Y、Z 軸座標を指定します。既定値は 0、0、0 で、プレーンの原点はグリッドの原点と同じになります。
nucleus ソルバの衝突で使用する地表プレーンの方向を指定します。法線は、プレーンのサーフェスに対して垂直な仮想直線を定義します。法線はプレーンに対して上向きに作用するため、オブジェクトがプレーンの下(ネガティブ法線側)にある場合、プレーンの上(ポジティブ法線側)に押し出されます。既定値は 0、1、0 です。
衝突で使用する地表プレーンの、Maya Nucleus ソルバに対する偏向フォースの量を指定します。プレーンのバウンス(Plane Bounce)値が大きいほど、地表プレーンに衝突するオブジェクトはより大きく偏向またはバウンスします。一般的な値は、0 ~ 1 です。
衝突で使用する地表プレーンの、Maya Nucleus ソルバに対する摩擦の量を指定します。プレーン摩擦(Plane Friction)は、地表プレーンが他のオブジェクトと接触したときに、相対モーションに抵抗する度合いを定義します。
地表プレーンが必要とするプレーンの摩擦(Plane Friction)の量は、地表プレーンをどのような種類のサーフェスとするかによって定義されます。たとえばガラスのようにスムーズなサーフェスは、0 などの小さなプレーン摩擦(Plane Friction)値を必要とします。アスファルトのようにかなり粗いサーフェスは、1 などの大きなプレーン摩擦(Plane Friction)値を必要とします。プレーン摩擦(Plane Friction)の既定の設定は 0.1 です。
プレーン スティッキネス(Plane Stickiness)は、現在選択されている nucleus システムの nucleus オブジェクトが地表プレーンに衝突したときに、地表プレーンに粘着する度合いを定義します。
Maya Nucleus ソルバが、1 フレームごとに計算する回数を指定します。サブステップ(Substeps)は、高速で移動してすばやく衝突するオブジェクトに使用すると便利です。フレーム単位で一度のみ計算した場合、衝突を逃してしまう可能性があります。サブステップ数が多いと、ソルバが遅くなる可能性があります。既定値は 3 です。
Maya Nucleus ソルバの、シミュレーション ステップごとの衝突反復の最大回数を指定します。反復とは 1 ステップで行われる計算の回数で、具体的には(すべてのタイプの衝突の)衝突反復の計算を行います。反復回数が多くなるほどに精度は上がりますが、計算時間も長くなります。既定値は 4 です。
衝突最大反復回数(Max Collision Iterations)値が 0 (衝突がオフになる)でない限り、サブステップごとに最低 1 回の衝突反復が必ず発生します。
2 つのオブジェクトが相互衝突する場合、相互衝突を許可するオブジェクト間の最大距離を定義します。2 つのオブジェクトの衝突レイヤ(Collision Layer)値(nClothShape ノードと nParticleShape ノードで設定)の差が衝突レイヤ範囲(Collision Layer Range)よりも小さい場合、それらのオブジェクトは相互衝突できます。既定値は 4 です。
たとえばオブジェクト A の衝突レイヤ(Collision Layer)値を 2、オブジェクト B の衝突レイヤ値を 5 とします。衝突レイヤ(Collision Layer)値の差は 3 であるため、衝突レイヤ範囲(Collision Layer Range)の値が 3 以上の場合にのみ衝突が発生します。
nucleus ノードのタイミング情報を秒単位でスクリプト エディタ(Script Editor)に出力します。
タイミング情報をスクリプト エディタ(Script Editor)に出力しません。
以下の nucleus ノードのタイミング情報を秒単位でスクリプト エディタ(Script Editor)に出力します: 各フレームのソルビングにかかった時間、初期フレームからのシミュレーションの評価にかかった総時間。
以下の nucleus ノードのタイミング情報を秒単位でスクリプト エディタ(Script Editor)に出力します: 各サブステップのソルビングにかかった時間、現在のフレーム冒頭から経過時間、各フレームのソルビングにかかった時間、初期フレームからのシミュレーションの評価にかかった総時間。
オンにすると、ソルバは nucleus ノードのトランスフォーム アトリビュート(Transform Attributes)を使用します。トランスフォーム アトリビュート(Transform Attributes)を設定して、nucleus の重力や風の影響を受ける場所を指定できます。nucleus フォースの影響を受ける領域は、移動(Translate) X、Y、Zの値で定義した位置のバウンディング ボックスによって決まります。
トランスフォームの使用(Use Transform)をオンにすると、シーンの他のオブジェクトとの親子関係を作成できます。トランスフォームノードを他のオブジェクトの親にする場合、シミュレーションはワールド空間ではなく、nucleus ノードのローカル空間で行われます。
Maya Nucleus ソルバに接続されているすべてのオブジェクトの、ダイナミック アニメーションのスピードを調整することができます。
各オブジェクトには現在のタイム(Current Time)アトリビュートがあり、これをアニメートして効果のスピードを調整できます。このアトリビュートは独立した時刻の値を含みます。実質的に、オブジェクトの時計を遅らせる、または早めることで、それに作用するダイナミクスのスピードを調整します。
Maya Nucleus ソルバが計算を開始するフレームを指定します。
1 つのソルバ ステップを構成する最大フレーム数を指定します。ジャンプ時間がフレーム ジャンプ制限(Frame Jump Limit)より小さい場合は、ソルバはシミュレーションの現在のフレームを評価します。ジャンプ時間がフレーム ジャンプ制限(Frame Jump Limit)値より大きい場合、ソルバはシミュレーション計算を行いません。nucleus 評価をスキップしました。フレームの変更が大きすぎます(Nucleus evaluation skipped, frame change too large)というメッセージが表示されます。
フレーム ジャンプ制限(Frame Jump Limit)を 1.0 より大きい値に調整すると、タイムラインの詳細設定フレームを選択してプレビュー用にフレームの近似シミュレーションを取得できるため、シミュレーションでのスクラブ結果が向上します。
シミュレーションをキャッシュすると、一定の再生スピードまたはタイムラインをスクラブしてシミュレーションを表示する場合に最も正確な結果が得られます。
ディペンデンシー グラフ(Dependency Graph)時間に対して、nCloth オブジェクトと nParticle オブジェクトが実行される相対時間を定義します。たとえばクロスがシミュレーションを移動する速度を 2 倍にしたい場合は、タイム スケール(Time Scale)値を 2 に設定します。nCloth のシミュレーション時間が長くなるほど、フォースのクロスへの影響は強くなります。たとえばフォースが重力である場合、タイム スケール(Time Scale)値が大きくなるほど nCloth が重く見えるようになります。既定値は 1 です。
Maya Nucleus ソルバに適用する相対空間スケールを定義します。Maya Nucleus ソルバは nCloth オブジェクトと nParticle オブジェクトをスケール モデルとして扱い、指定したフォースを内部的に適用して、実際の nCloth オブジェクトと nParticle オブジェクトの予測される動作を、実際のサイズで取得します。既定値は 1 です。
重力(Gravity)では、Maya の単位はメートルで解釈されます。nucleus オブジェクトのシーンの作業単位をメートルに設定していない場合(Maya の既定の作業単位のセンチメートルなど)、必要に応じてオブジェクトの Maya Nucleus ソルバの空間スケール(Space Scale)を調整してください。これを調整しなければ、シーンのサイズが大きい nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクトがうまく動作しない場合があります。たとえば、空間スケール(Space Scale)が 1.0 (既定値)のとき、重力(Gravity)は幅 100 センチメートルの nCloth オブジェクトを 100 メートルとして処理します。サイズが大きい nCloth オブジェクトの動作を改良するには、空間スケール(Space Scale)値を減らします。
1 単位が 1 センチメートルになるようにモデリングしている場合、空間スケール(Space Scale)値は 0.01 に設定します。