参照面には、[参照]と呼ばれるプロパティがあります。このプロパティを設定することにより、プロジェクトにファミリを配置するとき参照面に寸法記入またはスナップできるように指定します。
たとえば、テーブル ファミリを作成し、テーブルのエッジの寸法を記入する場合は、テーブルのエッジで参照面を作成して、参照面の[参照]プロパティを設定します。テーブルの寸法を作成すると、テーブルのエッジを選択できます。
[参照]を使用して、[位置合わせ]ツールを使用する場合に寸法に対する参照点の設定も行います。[参照]パラメータを指定すると、寸法記入のために位置合わせされたコンポーネントのさまざまな参照面またはエッジを選択できます。[参照]プロパティでは、プロジェクト環境のインスタンス パラメータに形状ハンドルを使用できるかどうかも指定できます。形状ハンドルは、強度が強または弱の参照面にアタッチされたインスタンス パラメータにのみ作成されます。
プロジェクト内に配置されたファミリのある位置に寸法記入またはスナップするには、ファミリ エディタで参照を設定する必要があります。ジオメトリにアタッチされた参照面は、強参照か弱参照のいずれかに設定します。
- 強参照では、寸法記入とスナップ操作への優先度は最高です。たとえば、窓ファミリを作成してプロジェクトにこれを配置するとします。このファミリを配置すると、仮寸法はファミリ内の強参照のいずれかにスナップします。プロジェクトでファミリを選択すると、仮寸法が強参照で表示されます。確定寸法を配置する場合は、窓ジオメトリにある強参照がまずハイライト表示されます。 強参照は、壁の参照点(中心線など)よりも優先されます。
- 弱参照では、寸法記入とスナップ操作への優先度は最低です。ファミリをプロジェクトに配置して寸法記入する場合は、まず、強参照がハイライト表示されてしまうため、場合によっては[Tab]を押して弱参照を選択する必要があります。
- 参照なしは、プロジェクト環境で表示されないため、プロジェクト内のそれらの位置に寸法記入やスナップを行うことはできません。
システムで設定された[参照]の値強参照 |
弱参照 |
参照なし |
- 強参照
- 左
- 中心(左/右)
- 右
- 正面
- 中心(正面/背面)
- 背面
- 下
- 中心(立面図)
- 上
|
弱参照 |
参照なし |
特定の参照面に対して同じ[参照]値を持つ複数のファミリを作成した場合、その参照面の寸法は、ファミリ コンポーネントを切り替えたときに適用されます。
例
- テーブル ファミリと椅子ファミリを作成し、左側の参照面のプロパティ値を両方のファミリに対して[左]に設定します。テーブルを建物に配置し、壁からテーブルの左側までの寸法を記入します。テーブルを椅子に置き換えた場合、テーブルにも椅子にも[左]のプロパティ値があるため、左側への寸法は椅子の左側のままになります。
- トイレ ファミリとシンク ファミリを作成し、左側の参照面のプロパティ値を両方のファミリに対して[左]に設定します。トイレを建物に配置し、壁からトイレの左側までの寸法を記入します。トイレをシンクに置き換えた場合、トイレにもシンクにも[左]のプロパティ値があるため、左側への寸法はトイレの左側のままになります。
[参照]の値を指定するには