第 10 章:メッシュの割り当て

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Autodesk® CFD を用いて解析を実行する前に、ジオメトリは要素と呼ばれる小さな単位に分割されます。要素の角を節点と呼びます。計算は、節点で実行されます。これらの要素と節点でメッシュが構成されます。

3次元モデルにおいて、ほとんどの要素は四面体です。四面体とは、4つの面を持つ、三角形の面からなる要素のことです。2次元モデルにおいて、ほとんどの要素は三角形です。

自動メッシュサイズ設定の利点

Autodesk® CFD は解析ジオメトリの総合的なトポロジ調査を実施し、モデル内の各エッジ、サーフェス、およびボリュームのメッシュ サイズと分割を決定します。要素サイズおよびメッシュ分割を指定する際には、幾何学的曲率、勾配、および隣接ジオメトリに対する近似性のすべてが考慮されます。

このボタンをクリックする場合、どの選択モード(ボリューム、サーフェス、またはエッジ)が有効になっていても特に影響はありません。

このプロセスは高速ですが、エッジ数が3,000以上のモデルでは数分かかる可能性があります。

メッシュ ワークフロー

自動サイズ設定

自動サイズを適用するためには、複数の方法があります:

メッシュ ツール

メッシュツールは、メッシュ分割のカスタマイズに使用します。すべてのツールは、メッシュサイズクイック編集ダイアログからアクセスできます。ワークフローを単純にするために、多くのツールは状況依存ツールバーや状況依存パネルからも使用できます。

状況依存ツールバー

マウスの左ボタンでモデルのそばをクリックします:

  1. メッシュサイズクイック編集ダイアログを開きます。
  2. 自動メッシュサイズを実行します。
  3. メッシュ細分割領域を作成します。(これにより、重要な位置にメッシュを集中させます。)
  4. 診断によりモデルをチェックします。(これにより、問題が存在する可能性があるフィーチャーを除去します)
  5. 選択された部品を抑制します。(これにより、重要性の低い部品を除去し、解析時間を短縮します。)
  6. 選択された部品を抑制解除します。

リボンの[状況依存]パネル

  1. 自動メッシュサイズとマニュアルメッシュサイズを切り替えます。
  2. 自動メッシュサイズを実行します。
  3. メッシュサイズクイック編集ダイアログを開きます。
  4. 診断によりモデルをチェックします。(これにより、問題が存在する可能性があるフィーチャーを除去します)
  5. メッシュ細分割領域を作成します。(これにより、重要な位置にメッシュを集中させます。)
  6. メッシュエンハンスメントを変更または無効にします。
  7. (状況依存パネルの展開パネルを使用します。)アドバンストメッシュコントロールを変更して、メッシュ分割をカスタマイズします。

モデル上のメッシュ変更

場合によっては、メッシュ分割の変更が必要になることがあります:

  1. 部品を選択します。
  2. メッシュサイズクイック編集ダイアログを開きます。
  3. 細分割または自動細分割を適切に実施します。

メッシュ履歴

自動メッシュサイズを定義する場合、メッシャーがメッシュの生成に使用するプロセスを定義します。材料や境界条件と異なり、メッシュ定義は特定の順序で発行される一連のコマンドです。これらのコマンドの順序を変更すると、多くの場合、生成されるメッシュも変わります。

デザインスタディバーのメッシュサイズには、メッシュ定義履歴にあるすべてのステップが表示されます。これには、自動メッシュサイズを起動した日時、サイズの調整、および変更を周囲へ反映を適用した日時が含まれます。各ステップは別個のブランチとして表示され、メッシュ定義から変更、無効化、または削除することができます。

履歴にあるすべてのステップがメッシュ定義を構成します。メッシュ定義コマンドによっては、既存の調整設定の変更や既存のメッシュサイズの削除に関する質問のダイアログが表示されることがあります。これらの質問への答えは現在のメッシュ定義に影響を与えますが、履歴の中のそれより前のステップを削除することはありません。新しいステップを定義に追加した場合は、分布が変更されたり、さらにはそれまでのステップの効果が「無効」になったりする可能性があります。

メッシュ履歴の主要なメリットは以下の通りです:

メッシュ分割で既存の設定を変更するには:

複雑なモデルのメッシュ分割は、一連のコマンドおよび細分割によって定義されています。すべての設定は履歴でアクセスできるので、メッシュ定義の特定の設定を容易に変更できます。

  1. 設定を右クリックし、編集を選択します。
  2. ダイアログで値を変更します。

メッシュ分割を構築するには:

設定を変更または削除すると、メッシュサイズブランチに「警告」アイコンが表示されます。

この警告アイコンは、メッシュ分割が有効期限切れで再構築が必要であることを示します。

  1. メッシュサイズブランチまたはモデルウィンドウを右クリックします。
  2. メッシュの定義の再構築をクリックします。
注: メッシュ定義の再構築後、メッシュ シード点が更新されます。
注: メッシュはシミュレーションが開始されるまで生成されません。

設定を無効にするには:

場合によっては、設定を削除せずに一時的に無効にすると便利なことがあります。これにより、それぞれの設定がメッシュ分割に与える影響を確認することができます。

  1. 設定の横のボックスを選択解除します。
  2. メッシュ分割を再構築します。

既存のメッシュ細分割領域を変更するには:

注: 押し出し定義は、メッシュ定義履歴に表示されません。

メッシュの改善ツール

流れや伝熱の勾配をとらえるのに十分なメッシュサイズを設定しなければなりません。同時に、解析が迅速に行えるよう計算リソースの使用を抑えることも重要です。Autodesk® CFD は、既定のメッシュを変更して設計に適したものにし、パフォーマンスと信頼性を最適化するためのツールを備えています。

CADジオメトリに問題がある箇所を調べるには、診断ボタンをクリックします。このツールは、ジオメトリを調査し、潜在的な問題部分の位置を特定するものです。ジオメトリ内の問題部は、メッシュサイズの決定およびメッシュの生成における問題の原因となる可能性があり、解析における解の不安定問題の原因になる可能性があります。

部品がメッシュ生成されないようにするには、抑制ツールを使用します。部品抑制により解析からは除外されますが、結果には表示されます(メッシュが生成されていない状態で)。

注: 百万要素はおよそ2 GBのRAMを消費します。解析で使用されるシステムリソースのサイズを確認するには、メッシュ選択ウィンドウの要素数推定ツールを使用します。

メッシュ可視化

メッシュ タスクでは、メッシュを作成するすべてのボリュームのエッジにプレビューの点が表示されます。この点は、メッシュ生成後のエッジ上の節点の位置を示しています。

3Dメッシュ全体を生成する前にメッシュを表示するには:

  1. サーフェスまたはボリュームを選択します。
  2. 右クリックしてプレビューをクリックします

選択したサーフェス上にメッシュ面が表示されます。ボリュームを選択した場合、要素面は選択したボリュームのサーフェス上にのみ描画されます。

プレビューした要素面を除去するには:

  1. メッシュのプレビューが表示されたサーフェスまたはボリュームを選択します。
  2. 右クリックしてクリアをクリックします。

メッシュの生成

メッシュを生成するには、実行ダイアログで実行をクリックします。指定された要素サイズに基づいてメッシュが構築されます。メッシュが既に作成されている場合(そして単に解析を継続している場合)、新しいメッシュは作成されません。

解析実行前にメッシュを確認するには:

  1. デザインスタディバーのシナリオブランチまたはメッシュサイズブランチを右クリックします。
  2. メッシュを作成するをクリックします。

ジオメトリが適切に処理されているかどうか、この段階でメッシュをチェックすることをお勧めします。

関連トピック

メッシュ サイズの調整

細分割領域の作成

押し出しメッシュ

高度なパラメータ

メッシュ エンハンスメント

ジオメトリ変更

マニュアル メッシュ サイズ変更

アダプティブ メッシュ

メッシュ履歴

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