状況によっては、流速、体積流量、温度といった境界条件に不均一なプロファイルを指定するほうが便利なことがあります。これらの境界条件タイプに対しては、既定の均一なプロファイルに加えて、物理領域に入る量の物理的分布をさらに詳しく表現できる変動分布を、1 つまたは複数の方法の中から選択することができます。
既定の変化である[一定]の他に、以下の変化方法が使用できます。
十分に発達したプロファイルは、流速(垂直方向)および体積流量の境界条件でのオプションであり、四角形(エッジは 4 つ)、円形(エッジは 1 つまたは 2 つ)、または三角形(エッジは 3 つ)の平面サーフェスで使用できます。
内部流れシミュレーションの目的が入口効果の解析でない限り、ほとんどのパイプ内流れとダクト内流れは十分に発達した流れと想定されます。十分に発達した流れプロファイルは、一般に均一な(スラッグ)プロファイルよりも物理的に現実的です。これを使用することで、モデルの流入口から上流の入口長さを追加する必要がなくなります。
十分に発達した流速プロファイルを適用するには、[境界条件]クイック編集ダイアログボックスの[空間変化]リストから[十分に発達した]を選択します。
十分に発達した体積流量率プロファイルを適用するには、[境界条件]クイック編集ダイアログボックスの[十分に発達した]にチェックマークを付けます。
[十分に発達した]は、温度の境界条件には使用できません。
直線変化では、流速または温度の境界条件を境界面全体で1次元に変更する方法です。
建築物(建物)の周囲の風量をグラフにすると、地表が最も少なく建物の最上階に向かって徐々に多くなる放物線分布になるのが一般的です。この風速プロファイルを考慮することは、ウインド シア効果を正確に把握するために不可欠です。直線変化の流れプロファイルを使用することで、区分直線近似分布を使って特定の場所の風速が指定できます。
電子装置では、機器の筐体から出てくる流れが隣接する筐体に入っていく場合が一般的です。そのため空気の温度は、筐体内のコンポーネントの状況によって変わり、均一ではありません。隣接する筐体の流入口に一定温度を指定するのではなく、流入口全体に直線変化の温度値を使用した分布を指定します。
直線変化を流速または温度の境界条件に割り当てるには: