熱力学テーブルのデータ

.dat ファイルには、飽和状態、過熱状態、サブクール流体のプロパティ情報が含まれています。これらは Autodesk® CFD のインストレーションの最上位フォルダに含まれており、任意のテキスト エディタで開いて内容を確認することができます。たとえば Windows 7 では、ProgramData¥Autodesk¥CFD <バージョン名> です。

カスタム ファイル

デフォルトの .dat ファイルをガイドとして使用して、独自のカスタム熱力学テーブル データ ファイルを作成できます。インストールに含まれているファイルの 1 つをコピーまたは編集するか、新しいファイルを新規に作成します。カスタム ファイルが作成できたら、それを選択して流体材料として使用することができます。
注: 自分で作成したカスタム .dat ファイルは、共有ファイルには含まれていません。結果として、共有ファイルを使用する場所にインストールすることができるようにするには、共有ファイルを独自の .dat ファイルに付随させます。

ファイル形式

それぞれの熱力学テーブル ファイルは、5 つのセクションに分かれています。

飽和状態

Saturatedセクションの各行には次のデータが含まれます:

温度

圧力

蒸気エンタルピー

液体エンタルピー

蒸気体積

液体体積

°F

PSI

BTU/lbm

BTU/lbm

lbm/ft³

lbm/ft³

一部の流れの物理的に不安定な性質が原因となっている飽和の流れを解決するとき、特に相変化が発生する流れにおいては注意が必要です。

過熱状態

過熱流体の場合、各圧力に対して複数の温度データ点が含まれます。各行には次のデータが含まれます:

温度

蒸気体積

蒸気エンタルピー

°F

lbm/ft³

BTU/lbm

注: 流体のいくつかには、低い圧力値に対して設定されている複数のエントリがあります。高い圧力では圧力データの分布が粗いため、過熱流体の場合は圧力の低い方が高精度となる傾向があります。より高い精度が必要な場合は、適切な .dat ファイルにデータを追加します。

サブクール水

サブクール流体の場合、各圧力に対して複数の温度データ点が含まれます。各行には次のデータが含まれます:

温度

液体体積

液体エンタルピー

°F

lbm/ft³

BTU/lbm

蒸気と液体のプロパティ

粘性係数、比熱、熱伝導率の既定値は、飽和表の蒸気と液体の部分のそれぞれにおける平均値となります。各行には次のデータが含まれます:

粘性係数

熱伝導率

比熱

Pa-s

W/m/°C³

J/kg/°C

参考文献

Van Wylen, G. J., Sonntag, R. E., Fundamentals of Classical Thermodynamics, 2nd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1973