周期境界条件(周期対称)は、軸流または遠心回転機械の単一の翼列間をモデル化できるようにします。スライドメッシュ作成(全回転装置のような)ではないが、タービン翼列間の流れを捕える。周期境界条件は、静翼カスケードの単一のタービン翼列間など、非回転装置のシミュレーションにも使用できる。
そのような解析を行う場合、単一のタービン翼列間をモデル化する。モデルの流入口と流出口には、ボリュームを追加します。それらのボリュームは回転しないため、タービン翼列間と区別する必要がある。一般的に、周期境界条件は、壁面または開口部でない流入口と流出口の拡張部のサーフェスに、常にペアで適用する。
周期境界条件を含むモデルでは、再メッシュを行い保存された収束計算数から継続できないことに注意が必要である。メッシュが変更された場合、最初から(収束計算数0から)計算を開始する必要がある。これは、周期境界条件を含む解析の開始にあたり、節点の認識が行われるためである。
拡張部のサイド同士は、同様の方法によって、平行移動またはオフセットする必要がある。例えば、流入口のサイド同士を30??回転させる場合、同様に、流出口のサイド同士も30??回転させる必要がある。あるいは、流入口拡張部の周期サイドをY軸方向に3インチ平行移動させる場合、同様に、流出口の周期サイドもY軸方向に3インチ平行移動させる必要がある。
モデルの周期サーフェスの最低でも1組は、平面でなければならない。サーフェス1組が平面である限り、他のサーフェスは曲面であってもよい。
2次元モデルの場合、周期ペアのエッジがそれぞれ互いに3??以内に存在し、同じ長さでなければならない。さらに、1つのサーフェスからのすべての法線が他方を貫き、逆の場合も同様である。
周期境界条件を適用する場合、段数IDが必要となります。段数IDには整数値を使用し、各拡張部の周期サーフェスに同一の値を使用する。また、ペアのメンバーそれぞれには、固有のサイドIDが必須である。たとえば、周期ペアの一方のサーフェスのペア ID が 1、サイド ID が 1 であるとします。この場合、ペアのもう一方のサーフェスのペア ID は 1、サイド ID は 2 になります。
サイドID は、ある領域から次の領域まで一貫性を持たせなければならない。以下に示します。
領域間でサイドIDの一貫性が保たれている場合、開始処理が非常に速くなる。サイドIDに一貫性がない場合、解析の開始処理に相当な時間がかかるだろう。
タービン翼列間に基づき回転領域を設定する方法は2通りある。1番目の方法は、厳密にタービン翼の間(1つのタービン翼の吸引側からもう一方の圧縮側に達する状態)に対するものである。
この手法は、多数のタービン翼を持つ、または、タービン翼の曲率が大きい遠心装置と軸流装置のほとんどに対して有効である。
あるいは、回転領域は、1つの列間の中間点から隣接する列間の中間点に達してもよい。この場合、単一のタービン翼が、回転領域の中央を通り抜ける。タービン翼は、カットアウトまたは固体とする。
周期境界条件を使用した回転機械解析は、タービン翼列間に対してのみ有用であり、渦巻形状の遠心ポンプなど、回転しない固体を含むジオメトリには適していない。
タービン翼列間は回転領域として設定されるため、回転速度と回転方向を定義する必要がある。周期境界条件は、タービン翼が回転領域の中央に配置される場合、回転領域のサイド上にも必須で??。回転領域のサイドがタービン翼の圧縮側および吸引側である場合は、回転領域に周期境界条件を指定する必要はない。
また、周期境界条件は、静翼カスケードのような非回転装置に対しても使用できる。流入口および流出口の拡張部には、周期ペアが必須である。
回転領域を含む、周期境界条件を設定した解析は、非定常解析として実行する必要がある。非回転装置の場合は、非定常解析として実行する必要はない。
周期境界条件はベーシック版に含まれるが、周期境界条件を設定して回転機械の翼列間を解析するには、モーションモジュールが必要である。
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