激しい流れの環境で機器の故障を引き起す主要な原因の1つに、高速な流体流れの衝突によるサーフェスの腐食があります。腐食が発生する可能性がある箇所を把握することは、優れた耐久性と長いサービス寿命のための設計を行う上で重要です。
砂、クォーツ、飛散灰などの混入物質がバルブなどの機構で再循環し、衝突する際に、材料の腐食が生じます。石油およびガス産業では、エンジニアが粒子の「メッシュサイズ」に基づいてこの延性腐食を評価します。メッシュサイズは、システム内への混入が考えられる最大粒子サイズです。この現象は、「ウォッシュアウト」とも呼ばれます。
Autodesk® CFD では、Edwards Model を使用した Lagrangian 粒子追跡によって腐食を計算します。低い粒子集中度の想定(スラリー腐食モデルでない)を採用し、結果をスカラー結果量として提示します。これにより設計の比較が容易になり、腐食予測の解釈を当て推量で行うことがなくなります。
腐食モデルは仰角の反発データと材料のブリネル硬さを使用して材料ボリュームの除去率を計算します。このアプローチは、腐食の対象領域を質的に特定します。流れと腐食傾向の間の関係を明らかにすることで、設計を改良して腐食を軽減できます。
Erosion Rate結果は粒子追跡および壁面に表示されます。粒子追跡は流れと固体障害物間の相互作用を表示します。浸食スカラー表示は、浸食の相対的深刻さを表示します。
以下の例では、流れがバルブに入り、転回し、ポペットの圧力面にぶつかります。これらの粒子には質量は含まれず、流れの分布だけを表示しています:
粒子追跡上に質量を適用すると、流れの中の粒子がベンドの外側とポペット面の一部にぶつかる様子が確認できます:
最も浸食の大きい領域は、エルボの外側半径とポペット面の下側です: