節点および要素

節点は、自由度(DOF)が定義される空間内の座標位置です。この点に対応する DOF は、構造のロードによりこの点が移動する可能性のある範囲を表します。また、DOF は、ある要素から次の要素にどの力およびモーメントが伝達されるかも表します。有限要素解析(変形および応力)の結果が、節点に示されます。

実際は、点は 6 つの異なる方向に移動します。すなわち X、Y、Z への平行移動と、X、Y、Z を中心にした回転です。FEA では、さまざまな理由から、節点は計算済みの運動に制限することができます。たとえば、2D 要素上で面外平行移動を計算する必要はありません。節点を面外に移動できる場合は 2D 要素ではありません。

節点の DOF は、どのタイプの力および制約が節点から要素に伝達されるかを扱うものです。力(軸またはせん断)は、平行移動 DOF に相当します。モーメントは回転 DOF に相当します。このため、特定の軸を中心にしたモーメントを伝達するには、節点に軸を中心にした回転 DOF がなければなりません。節点にその回転 DOF がない場合は、節点にモーメントを適用しても解析に影響はありません。これは、2 つのパーツが互いにどのように接合するかに影響を与えます。パーツ間の接合でヒンジが生じないことを確実にするために、追加のモデリングが必要となることがあります。例については、「トラブルシューティング: 接触の例」ページを参照してください。

同様に、回転境界条件で節点を制限することも、その節点にモーメントを伝達する能力がない場合には、影響を及ぼしません。ブリック要素の節点上に境界条件 Tx Ty Tz Rx Ry Rz を配置することは、Tx Ty Tz 境界条件を適用することと同じです。すなわち、ブリック要素節点では回転は計算されません。

要素は、有限要素解析の基本的な構築ブロックです。解析の要素タイプは、モデル化するオブジェクトのタイプおよび実行する解析のタイプに依存します。

要素は、節点の自由度が次のものにどのように関連するかを定義する数学的関係です。要素には線(トラスまたはビーム)、領域(2D または 3D のプレートおよび膜)、またはソリッド(ブリックまたは 4 面体)があります。また、要素はたわみによってどのように応力が生じるかを扱います。