リモート実行を設定

注: このページの情報は、Simulation Mechanical のデスクトップ バージョンにのみ適用されます。

Simulation Mechanical のデスクトップ バージョンを使用すると、ジョブをリモート コンピュータで実行することができます。具体的には、ワークステーションと同じ ローカル エリア ネットワーク(LAN)またはワイド エリア ネットワーク(WAN)に接続されたリモート コンピュータです。リモート解析によってコンピュータの負荷が解放され、他のタスクを処理できるようになり、優れたネットワーク コンピュータのパワーとストレージ容量を利用できるようになります。[リモート実行を設定]ダイアログ ボックスでターゲット コンピュータを定義します。[ソルバー マネージャ]ダイアログ ボックスの[ターゲット コンピュータ]フィールドで設計シナリオの実行に使用するリモート コンピュータを指定します。リモート解析は、ローカル解析の場合と同じように後で実行するようスケジュールすることができます。

重要: リモート解析の実行をコントロールするジョブ サーバ アプリケーションは、システム レベルのサービスとして実行されます。リモート コンピュータは Windows® ユーザ アカウントにログインする必要はありません。電源を入れるだけで接続できます。また、ジョブをリモート コンピュータへ送信したり、リモート コンピュータから結果を検索するのにログイン資格情報は必要ありません。

ジョブをリモート コンピュータ上で実行するための前提条件

リモート コンピュータのセットアップ手順

リモート ワークステーションのコンピュータ名または IP アドレス(IPv4)を調べておく必要があります。 リモート コンピュータのログイン アカウントは必要ありません。また、リモート コンピュータのログイン資格情報を知っておく必要もありません。手順は次のとおりです。

  1. [解析][解析][リモート実行を設定]をクリックします。
  2. [コンピュータを追加]をクリックします。
    1. [表示名]フィールドにリモート コンピュータを識別する名前を入力します。 この名前はソルバー マネージャの[ターゲット コンピュータ]セレクタに表示されます。 文字、数字、記号、スペースの任意の組み合わせを指定します。この名前は実際のコンピュータ名と一致する必要はありません。
    2. [コンピュータ名]フィールドに、ネットワーク上で識別されているリモート コンピュータの実際の名前を指定します。 名前の前の 2 つの円記号(¥¥)は含めないで ください。 代わりに、リモート コンピュータの IPv4 アドレスを指定することもできます。
    3. [OK]をクリックします。
      注: ソフトウェアでは、リモート コンピュータの定義時に検証を試みません。コンピュータ名は正確に入力しなくても受け入れられます。ただし、リモート解析は失敗します。
  3. 定義したい他のリモート コンピュータに対して手順 2 を繰り返します。
  4. 以前に定義したリモート コンピュータを削除または編集するには、変更する行をクリックして選択します。次に、[削除]または[編集]をクリックします。ソフトウェアはコンピュータの削除を確認するようプロンプトを表示します。
  5. [OK]をクリックして[リモート実行を設定]ダイアログ ボックスを閉じます。

ファイアウォールの設定

ファイアウォール アプリケーションがローカルまたはリモート コンピュータのいずれかを保護している場合は、プログラムの例外を定義して、リモート解析が機能できるようにしてください。手順は使用されているファイアウォール アプリケーションによって異なります。プログラムの例外を設定する方法については、ご使用のファイアウォール アプリケーションのマニュアルを参照してください。組み込みの Windows® ファイアウォールを設定するには、次の手順を実行します。ここでの手順は Windows® 7、8、または 8.1 に基づいており、他のバージョンの場合は多少異なる場合があります。

  1. [スタート]メニューの[検索]フィールドに次のように入力します。
    Windows ファイアウォールによるプログラムの許可

    提供されるショートカットをクリックします。この手順を実行すると、Windows® のバージョンに応じて Windows ファイアウォールの[許可されるプログラム]または[許可されるアプリケーション]ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. ここでもオペレーティング システムのバージョンに応じて、[別のプログラムを許可]または[別のアプリケーションを許可]をクリックします。
  3. [参照]をクリックし、
    1. フォルダ C:¥Program Files¥Autodesk¥Mechanical SJM に移動します。ソフトウェアがこの既定の場所にインストールされていない場合は、適切なパスに置き換えます。
    2. ファイル dssp_jobserver.exe を選択します。Windows ® の設定によっては .exe 拡張子が表示されない場合があります。
    3. [開く]をクリックします。[プログラムを追加]または[アプリケーションを追加]ダイアログ ボックスに戻ります。新しい[Autodesk Simulation Job Manager のローカル サービス]エントリが表示され、ハイライト表示されます。
  4. 新しいエントリを選択した状態で、[ネットワークの場所のタイプ]または[ネットワーク タイプ]をクリックします。
    1. [ドメイン]および[自宅/作業(プライベート)]チェック ボックスをアクティブにします。 [パブリック]オプションがアクティブでないことを確認します。
    2. [OK]をクリックします。
  5. [追加]をクリックしてプログラムの除外を受け入れ、[プログラムを追加]または[アプリケーションを追加]ダイアログ ボックスを閉じます。
  6. [OK]をクリックしてファイアウォールの設定ウィンドウを閉じます。

リモート実行エラーのトラブルシューティング

リモート解析に失敗した場合は、ソルバーのサマリーとログファイルを調べ、モデル設定のエラーによって問題が発生していないかを確認します。リモート解析が起動しない、停止する、または処理を進行しないといった問題が発生し、ログ ファイルが生成されない場合は、以下の原因が考えられます。

問題の説明 チェック項目
ローカル コンピュータとリモート コンピュータ間の通信エラー
  • [リモート実行を設定]ダイアログ ボックスに入力したコンピュータ名または IP アドレスを再度確認します。
  • [コマンド]ウィンドウからリモート コンピュータに ping を送信(ping コンピュータ名またはping IPv4 アドレス)し、通信が確立したかどうかを検証します。
  • アプリケーション dssp_jobserver.exe が両方のコンピュータのファイアウォールを通過できることを確認します(前の「ファイアウォールの設定」セクションを参照)。
  • リモート コンピュータの名前ではなく IP アドレスを指定してみてください。この方法によって、ドメイン名サービス(DNS)の名前解決の問題を解決することができます。また、DNS リゾルバ キャッシュを消去する方法もあります。コマンド ウィンドウに ipconfig /flushdns と入力します。
ソフトウェア バージョンの競合
  • 両方のコンピュータにインストールされた Simulation Mechanical ソフトウェア間に互換性があることを確認してください。たとえば、リモート コンピュータ側のソフトウェアのメジャー バージョンがより新しい場合、タスクの送信は失敗します。
スケジュール タスクが起動しない
  • まず、上記の問題の説明(通信エラーおよびソフトウェア バージョンの競合)に列挙された項目を確認します。
  • ソルバー マネージャを一度閉じてから開き、タスク リストとスケジュールを更新します。
  • ソルバー マネージャに Windows® のログイン資格情報が入力されていることを確認します。これらの資格情報はリモート コンピュータへのアクセスのためにではなく、スケジュール設定サービスのために必要です。
  • モデル ファイルを一度閉じてから開きます。この操作によって、クライアント側(ローカル コンピュータ)の問題を解決できる場合があります。
  • 以下の項目(ライセンス数の不足)も参照してください。
利用可能な製品ライセンス数の不足
  • 前述したとおり、2 つのライセンスは、リモート解析タスク中に使用されます。例外は、Simulation Mechanical ソフトウェアがローカル コンピュータ上でシャット ダウンしている間にジョブがスケジューラから実行されるケースです。この問題は、ネットワーク ライセンスに固有のものです。各コンピュータにスタンドアロン ライセンスがある場合は、2 つのライセンスが利用可能です。

    2 つのネットワーク ライセンスが利用できない場合は、次のいずれかの操作を実行します。

    • ジョブを後で実行するようにスケジュールしてから、ローカル コンピュータ上で Simulation Mechanical をシャット ダウンします。
    • ジョブをローカルで実行します (ターゲット コンピュータ = マイ コンピュータ)。