可変断面作成ウィザードを使用すると、直線的に変化する一連のビーム断面を作成することができます。ビーム要素の両端の寸法をユーザが指定し、その補間処理が行われて、各ビーム要素ごとに異なる断面寸法が決まります。このウィザードでは、先細形状のビームに近い階段状のビームが作成されます。可変断面には、ユーザ定義の形状(長方形、フランジの広いビーム、チャネル、パイプなど)を使用できます。これらの形状の寸法は、通常の断面ライブラリのダイアログで設定可能です。
図 1: 可変断面ビーム
高さが可変の先細形状のビーム(一番下の図)をシミュレートするために、4 種類の異なるメッシュ密度を示しています。
可変断面を生成する手順は次のとおりです。
- 一意のパーツ番号に対し先細形状のビーム部材を描画します。適切な方向を決めるためにサーフェス番号を使用できますが(「ビーム要素」の「ビーム要素の方向」を参照)、レイヤ番号は使用できません。(レイヤ番号はウィザードによってリセットされます。)パーツの線をすべてつなげて、端点が 2 つだけになるようにします。分岐やループ箇所がない一続きの線にする必要があります。必ずしも直線にする必要はありません。
- 部材を、要素の数に分割します。先細形状を近似するので、使用する要素の数が多いほどより正確な結果が得られます。
- [要素タイプ]を[ビーム]に設定します。
- パーツを選択し([選択]
[選択]
[パーツ])、右クリックして、[可変断面作成ウィザード]を選択します。
- ドロップダウンから、使用する断面のタイプを選択します。
- [頂点 A ]と[頂点 B]の断面の寸法を入力します。表示領域内のパーツの両端それぞれに A と B という記号が追加されます。一部の断面図では、寸法を 0 (ゼロ)にすることができません。この場合は、代わりに小さい値を入力してください。
- [OK]ボタンをクリックします。
ウィザードにより、モデルが次のように変更されます。
- パーツの各ライン セグメントが、それぞれ一意のレイヤ番号(レイヤ 1 ~レイヤ n まで)に変更されます。
- n 個のレイヤの断面寸法が、点 A から各ラインの中間点までの累計長さを用いて、その中間点で補間されます。
- 補間された寸法について断面特性が計算され、[要素定義]の[断面の特性]スプレッドシートに入力されます。ビームの定義を完成させるために、[要素定義]の他の項目にも入力が必要になる場合があります。
注:
- ウィザードが完了して作成されたパーツは、各要素の値を直接入力して作成した場合のパーツとまったく同じです。そのため、部材の長さを変更するなど、パーツに対して手動で変更を加えた場合は、ウィザードを再度実行して新しい値を計算する必要があります。
- 断面は各要素の中間点で計算されるため、要素の各端点の応力は、理論的結果よりも過大評価または過小評価されます。近似を最小化するには、パーツに使用する要素を増やします。