バージョン 3.13
ライブラリには、レイヤ化コンポーネントおよびコンポーネントの組み合わせが含まれています。シェーダとフェノメナの宣言は、ファイル layering.mi にあります。シェーダを使用するには、宣言ファイルをインクルードし、ライブラリをリンクする必要があります。
link "layering.so" $include "layering.mi" $include "layering_phen.mi"
レイヤ ライブラリのシェーダ名にはすべて、「mila_」というプリフィックスが付きます。
これらのシェーダは物理特性をシミュレートしようとするため、物理的に正確なライトを使ってライティングすることが重要です。
使用するライト シェーダは物理的なものが理想であり、見える領域のライトが一般的です。
レイヤ化シェーダもライト重要度サンプリングの機能を活用します。エリア ライトおよびポイント ライトのグローバルなライト重要度サンプリングの場合、文字列オプション "ライト重要度サンプリング" を「オン」にして使用します。
このパッケージに特殊な物理ライトが含まれています。レイヤ化ライブラリでは、要素コンポーネントを組み合わせてマテリアルの品質を決めます。これらの要素コンポーネントは、拡散、光沢、スペキュラ、反射、または透過などの標準的なサーフェイス インタラクションを表現します。マテリアルの説明では、反射や透過を散乱タイプと呼んでいます。透過は光を進行方向に散乱させ、反射は進行と逆の方向に散乱させます。
ライト パスとは、視点(カメラ)に向かう光からサーフェスのインタラクションが発生するところまでの、識別された光のパスです。L は光を、E は視点を表します。LDEとは、拡散(D)サーフェスとのインタラクションを経てから視点に到達する光を示します。単純なマテリアルなら処理するライト パスは 1 つですが、マテリアルが複雑になると、数多くの種類のライトパスを処理します。ライト パス エクスプレッション(LPE)とは、テキストによる単一の表現式を使って 1 つまたは複数のライト パスを記述する方法です。単純な例は、上記の LDE です。
内部的にこれらのシェーダは、透明と透過(屈折も含む)を別のものとして明確に区別しています。実使用でのレイヤ化シェーダに関しては、後段で重要な概念上の違いを明確にします。
このライブラリは任意の複雑なマテリアルに適していますが、スキンのシミュレートに役立つ特定の機能強化も含まれています。このことにより、古い mental ray のスキン シェーダを可能な限りこれらのシェーダに置き換える必要があります。
misss_* シェーダではなく、このライブラリの散乱コンポーネント シェーダを使用します。これらのほうが実行に優れ、直観的にコントロールすることができます。詳細については、チュートリアルのセクションを参照してください。