このトピックでは、3ds Max におけるラジオシティの機能の概要を示します。
ここでは全体的な手順について説明します。
ソリューション プロセスの詳細は、次の「ラジオシティのリファイン手順」を参照してください。
ラジオシティ プロセスのリファインは、3 段階で構成されます。最初の 2 段階は初期ラジオシティ処理中に発生し、3 番目の段階は最終レンダリング中に使用できます。
最初の 2 段階では、いつでも処理を停止および再開できます。これは中間結果を評価する場合、または精度を任意のレベルに高める場合に役立ちます。たとえば、必要に応じて初期品質段階を 50 % で中断し、リファイン段階まで進むことができます。ただし、リファイン段階に入ったら、ソリューションを再始動しない限り初期品質の反復を続行することはできません。
ラジオシティ ソリューションの段階には、初期品質、リファイン、および再収集があります。
初期品質段階では、実際のフォトンの動作を模倣することにより、シーンの拡散照明の分配が計算されます。本質的に無限量のフォトンのパスをトレースするのではなく、スペース内の分配が実際の分配の表現である、より小さな「フォトンの光線」のセットを選択するために統計的方法が使用されます。統計的サンプリング プロセスと同様に、近似で使用される光線の数が増えると、ソリューションの精度が高まります。初期品質段階で、シーンのライト レベルの全体の外観が確立されます。結果は、シェーディング ビューポートにインタラクティブに表示できます。
初期品質段階は繰り返しパスを実行し、この状況はダイアログ ボックスの進行状況バーに表示されます。
サンプリングのランダムな性質上、初期品質段階で、シーン内の小さなサーフェスまたはメッシュ要素には十分な光線が当たらなかったり、光線がまったく当たらなかったりすることがあります。これらの小さなサーフェスは暗いままで、「変動」または暗いスポットが表示されます。これらのアーティファクトを軽減するため、リファイン段階では、すべてのサーフェス要素で「ライトを再収集」します。
シーン全体またはシーン内の選択したオブジェクトに対して、リファイン段階を実行できます。
リファイン段階が終了した後でも、元のモデルのトポロジによって、目に見えるアーティファクトがシーン内に表示される可能性があります。これらのアーティファクトは、シャドウまたはライトの「漏れ」として表示される場合があります。これらのモデルベースのアーティファクトを除去するため、イメージのレンダリング時にピクセルの再収集と呼ばれる 3 番目のリファイン段階がオプションで実行されます。これは、イメージの各ピクセルの最終的な「再収集」プロセスです。再収集では、最終的なイメージのレンダリングにかなりの時間を要しますが、最も詳細で、アーティファクトのないイメージが生成されます。
ピクセルの再収集を使用する利点の 1 つは、初期モデリングおよびメッシュ解像度を本来ほどに「リファイン」したり、「タイト」にしたりする必要がないことです。