レンズ エフェクト グローのプロパティを使用すると、シーンのジオメトリのどの部分にグロー フィルタの効果を出現させ、またどの程度グローを適用するかを決定することができます。
手順
マテリアル ID チャネルを設定するには:
- マテリアル エディタで、ポスト プロセスされるマテリアルをアクティブ マテリアルにします。
- [マテリアル ID チャネル](Material ID Channel)フライアウトからゼロ以外の ID を選択します。
ID チャネルの範囲は 1 ~ 15 です。
複数のマテリアルに同じ ID チャネル値を指定すると、そのすべてのマテリアルがポスト プロセスされます。
注: [マルチ/サブオブジェクト](Multi/Sub-Object)マテリアルの場合、ポスト プロセスはサブオブジェクトやサブマテリアルのレベルで実行されます。親のマルチ/サブオブジェクト マテリアルの ID チャネルは無視されます。
オブジェクトとマテリアル ID のチャネル データを保存するように RLA ファイルを設定するには:
- ビデオ ポスト キューにイメージ出力イベントを配置します。
- [イメージ出力イベントを追加](Image Output Event)ダイアログ ボックスで[ファイル](Files)をクリックします。
- .rla ファイル形式とファイル名を選択し、次に、[設定](Setup)をクリックします。
- [RLA イメージ ファイル形式](RLA Image File Format)ダイアログ ボックスで[オブジェクト](Object)、[マテリアル ID](Material ID)を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
- [OK]をクリックします。
RLA ファイルにオブジェクトとマテリアル ID のチャネルを保存する際に、レンダリングしたシーンのファイルをイメージ入力イベントとして使用したり、フィルタまたはレイヤのマスクとして使用することができます。さらに、オブジェクトまたはマテリアル ID のチャネル データを継続して使用することができます。
インタフェース

[ソース](Source)領域
グローを適用するシーン内のオブジェクトを指定します。一度に複数のソース オプションを選択することができます。
- 全体
- ジオメトリの特定部分だけでなくシーン全体にグローを適用します。この場合、シーン内のすべてのピクセルがグローのソースになる可能性があります。シーン内でグローを適用する領域は、このダイアログ ボックスの[フィルタ](Filter)領域で指定します。
- オブジェクト ID
- [フィルタ](Filter)の設定に一致するオブジェクトがあれば、その中で特定のオブジェクト ID を持つオブジェクトかその一部(G-バッファ内)にグローを適用できます。オブジェクトにオブジェクト ID によるグローを適用するには、オブジェクトを右クリックし、メニューから[プロパティ](Properties)を選択します。次に、オブジェクト チャネル ID を設定します。このフィールドを一致した設定にすると、グロー同じ ID を持つすべてのオブジェクトに対してレンズ エフェクト グローが適用されます。このパラメータはアニメートできます。
- 効果 ID
- [フィルタ](Filter)の設定に一致するオブジェクトがあれば、その中で特定の ID チャネルを持つオブジェクトかその一部にグローを適用できます。マテリアル エディタで ID チャネルを適用するには、マテリアルを使用できるマテリアル ID チャネルのいずれかに割り当てます。このパラメータはアニメートできます。
グローは ID が存在しているジオメトリの領域だけに適用されます。
注: ジオメトリまたは ID ごとに異なるグロー設定を適用するには、ビデオ ポスト キューにグロー項目を追加します。各グロー項目が異なるマテリアルまたはオブジェクト ID に影響するように設定し、適切な設定値を設定します。この処理は、グロー ルーチンを何度も呼び出すので、レンダリング時間が長くなります。1 フレーム当たりのグロー ルーチンの回数が最小限になるように工夫してください。
- 未固定
- 未固定カラーは、純白(255、255、255)よりも明るくなります。 3ds Max は、シーンに明るいメタリックなハイライト表示または炸裂が含まれている場合に現れる傾向がある、 これらの「ホット」領域を追跡します。 純白のピクセル値は 1 です。このスピナーが 1 に設定されている場合、255 より大きな値をもつピクセルはグローされます。この値は、スピナーの右にある[I]ボタンをクリックすると反転できます。このパラメータはアニメートできます。
- サーフェス法線
- カメラに対するサーフェス法線の角度を基にして、オブジェクトの一部をグローします。値 0 は共面、つまり画面に対して平行です。値 90 は法線、つまり画面に対して垂直です。[サーフェス法線](Surf Norm)を 45 に設定した場合、45 度より大きな法線角をもつサーフェスだけがグローされます。この値は、スピナーの右にある[I]ボタンをクリックすると反転できます。このパラメータはアニメートできます。
- マスク
- イメージのマスク チャネルをグローします。この編集ボックスの値は、マスク内に存在するグレースケールのレベルを表します。これを設定すると、設定した値より大きいマスク イメージのすべての部分が最終イメージの中でグローします。この値は、スピナーの右にある[I]ボタンをクリックすると反転できます。このパラメータはアニメートできます。範囲は 0 ~ 255 です。
- アルファ
- イメージのアルファ チャネルをグローします。アルファ チャネルの透明度は、[マスク](Mask)チャネルのそれと逆に解釈されます。このパラメータは反転することができ、アニメートも可能です。範囲は 0 ~ 255 です。
- [Z 高](Z Buffer Hi)、[Z 低](Z Buffer Lo)
- カメラからのオブジェクトの距離(Z バッファ距離)に基づいてオブジェクトをグローします。Z バッファ高の値は最大距離であり、Z バッファ低の値は最小距離です。これらの 2 つの Z バッファ距離の間にあるオブジェクトがグローします。これらのパラメータはアニメートできます。
[フィルタ](Filter)領域
ソースの選択をフィルタリングして、ユーザがグローの適用方法をコントロールできるようにします。たとえば、シーンに、同じオブジェクト ID をもち、色の異なる球を 10 個入れることができます。[ソース]領域で球のオブジェクト ID を指定すると、シーン内にあるすべての球が選択されてグロー効果の適用対象になります。
しかし、フィルタを設定すると輝くことができるピクセルの位置が特定されるので、実際にグローが適用されるピクセルも特定されます。フィルタ コントロールに基づいて、どのソース ピクセルにグローが適用されるかが検出されます。
- すべて
- シーン内のすべてのソース オブジェクトを選択してグローを適用します。
- エッジ
- 境界エッジに沿ったすべてのソース オブジェクトを選択してグローを適用します。オブジェクトのエッジに沿ってグローを適用すると、オブジェクトのエッジの内側と外側に柔らかなハロー(光輪)が生成されます。
- 周辺アルファ
- アルファ チャネルに基づいて、オブジェクトの境界部だけにグローを適用します。このオプションを選択すると、オブジェクトの外側だけにグローが適用され、内側にはまったく適用されません。[周辺アルファ](Perimeter Alpha)はシーン アルファ チャネルに依存しているため、すべてのエッジを明瞭に保ちます。
- 周辺
- エッジの推論に基づいて、オブジェクトの境界部だけにグロー エフェクトを適用します。[周辺のアルファ](Perimeter Alpha)ほど精密ではないものの、アルファ チャネルが使用できない場合には[周辺](Perimeter)オプションを使用しなければならないことがあります。
- 明るさ
- 輝度の値に基づいてソース オブジェクトにフィルタをかけます。この編集ボックスの設定値より大きな明るさを持つオブジェクトだけを選択してグローします。このオプションは反転することができます。このパラメータはアニメートできます。
- 色相
- ソース オブジェクトに色相別にフィルタをかけます。色相は、編集ボックスの横にあるカラー見本をクリックして選択します。[色相](Hue)カラー見本の横にある編集ボックスによって分散レベルを入力できるので、選択されたカラーと同じ範囲でさまざまな色相値を選択できます。このパラメータはアニメートできます。範囲は 0 ~ 255 です。