[ストリップを設定](Strips Setup)ダイアログ ボックス

[ストリップを設定](Strips Setup)ダイアログ ボックスでは、単一の大きなイメージをネットワーク上のいくつかの異なるサーバに分割する方法を指定します。指定した設定に基づいて 3ds Max によりレンダリングが自動的にサブディバイドされ、次にそれらの部分が組み合わされて最終イメージになります。

注: この機能は、3ds Max のバージョン 8 より前のバージョンでは、領域ネット レンダリングと呼ばれていました。

手順

ネットワーク上のレンダリング ファームを使用して大きなイメージをレンダリングするには:

  1. レンダリングするシーンを設定します。
  2. ネットワーク レンダリングに使用するシステムを設定します。
  3. [レンダリング](Rendering)メニューから、[レンダリング設定](Render Setup)を選択します。

    [レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックスが開き、[共通設定](Common)パネルが有効になります。

  4. [出力サイズ](Output Size)領域で、レンダリングするサイズを指定します。
  5. [レンダリング出力](Render Output)領域で、出力ファイルの名前と場所を指定します。
  6. [レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックス[ターゲット](Target)ドロップダウン リストから、[ネットワーク レンダリングにサブミット](Submit To Network Rendering)を選択します。

    [ネットワーク ジョブの割り当て](Network Job Assignment)ダイアログ ボックスが表示されます。

  7. [オプション](Options)領域で、[スキャン ラインを分割](Split Scan Lines)にチェックマークを付け、[定義](Define)ボタンをクリックします。

    [ストリップを設定](Strips Setup)ダイアログ ボックスが表示されます。ダイアログ ボックスには出力ソリューションが表示され、イメージがサブデバイドされる水平ストリップ数を指定してレンダリング ジョブを分割する方法を決定します。

  8. 各ストリップの垂直サイズをピクセル単位またはイメージ全体の高さに対するパーセントで指定するか、ストリップ数を設定します。[ストリップの高さ](Strip Height)または[ストリップ数](Number of Strips)の一方を変更すると他方も変更されます。
  9. オーバーラップをピクセル単位またはパーセントで設定します。

    オーバーラップは必ずしも常に使用する必要はありませんが、ストリップが例外に遭遇するとこの値が増加します。

  10. マネージャに接続し、ジョブ名を指定します。次にレンダリングに使用する 1 つ以上のサーバを選択し、[サブミット](Submit)をクリックします。

    ネットワーク レンダリング ジョブを管理するネットワーク レンダリング マネージャにジョブが送信されます。ジョブは、各スライスの最初のレンダリングからなり、スライスを組み合わせるか「縫い合わせて」最終イメージにします。

  11. Backburner モニタでジョブを監視します。『Autodesk Backburner User Guide』の「Monitoring and Managing Jobs」(www.autodesk.com/backburner-documentation)を参照してください。

    レンダリングとステッチのパスは、「スライス パス」と「ステッチ パス」で個別に指定します。すべてのスライスが終了すると、ジョブのステータスが[完了](Complete)になります。

インタフェース

出力解像度

最終イメージの水平および垂直解像度をピクセル単位で表示する読み取り専用フィールドです。

ストリップの高さ

各水平ストリップの高さをピクセル単位または全体の高さに対するパーセントで設定します。既定値はイメージ全体の高さ(ピクセル単位)の 10 パーセントです。

この設定は、[ストリップ数](Number Of Strips)の設定と相互依存し反比例しています。一方を増やすと他方が 3ds Max によって減ります。

ストリップ数

利用可能なサーバでレンダリングされる水平ストリップの数を設定します。既定値は 10 です。

この値でジョブを分配できるコンピュータの最大数が決まります。たとえば、既定値設定の 10 ストリップを使用すると、最大 10 台のマシンでジョブを実行できます。この場合、10 台のマシンのパフォーマンスがすべて同じであると仮定すると、レンダリング時間は、1 台のマシンで実行した場合の約 10 分の 1 になります。

ヒント: 処理速度の異なるマシンの集まりでレンダリングを行って最適な結果を得るには、最も効率的にジョブを完了するのに十分なだけの大きな値を使用します。たとえば、サーバが 2 台のネットワークにマシンが 1 台接続されている場合、他よりも 4 倍速くなります。[ストリップ数](Number Of Strips)を 2 に設定すると、遅い方のマシンが最終イメージのレンダリングを半分終えるまでジョブは完了しません。[ストリップ数](Number Of Strips)を 4 に設定すると、速い方のマシンは遅い方のマシンが 1 つレンダリングしている間にストリップを 3 つレンダリングできるので、合計レンダリング時間を効率よく半分にすることができます。

この設定は、[ストリップの高さ](Strip Height)の設定と相互依存し反比例しています。一方を増やすと他方が 3ds Max によって減ります。

オーバラップ

各ストリップが隣接するストリップとオーバーラップする量を設定します。この量をピクセル単位または最終イメージの高さに対するパーセントで指定します。

アンチエイリアシングおよびレンダリング効果によって作成されたイメージのアーティファクトを補正するには、一定のオーバーラップが必要です。イメージ スライスのずれが発生した場合は、[オーバーラップ](Overlap)の設定を高くします。

[ピクセル](Pixels)/[パーセント](Percentage)

ストリップの高さとオーバーラップ設定をピクセルと最終イメージの高さに対するパーセントのどちらで表示するかを決定します。様々なオプションを変更すると、それに従って 2 つの値が変化します。

完了時に一時イメージを削除

最終イメージが作成された後に「スライス」イメージを削除します。既定値ではチェックマークが付いていません。