MCG 1 DOF 回転スプリング コントローラはリジッドな物理コンストレイントであり、オブジェクトをそのローカル軸の 1 方向のみ(1 自由度)に沿って、限られた範囲内で「親」オブジェクトのまわりを回転させることができます(振り子のように)。オブジェクトはこの制限を超えて移動することもできますが、そうなった場合は、回転スプリング力が働いてそのオブジェクトは制限内に押し戻されます。
オブジェクトが回転の制限を超える場合にはいくつかの理由があります。たとえば:
- そのオブジェクトの初期回転が制限を超えている。
- 重力のために加速度が非常に強い。
- 親がアニメートされている場合、加速と減速が急激になる。
このコントローラは、前のフレームのキャッシュに基づいて各フレームを更新するシミュレーションを使用します。後方のフレームに移動すると、その間にあるフレームは自動的に計算されます。前方のフレームに戻った場合、シミュレーションは最初のフレームから再計算されます。最良の結果を得るには、[時間設定](Time Configuration)ダイアログ ボックスの[リアルタイム](Real Time)がオフになっていることを確認してください。
- 「親」オブジェクトを作成し、コンストレイント対象オブジェクトを回転させる位置に移動します。コンストレイント対象オブジェクトに慣性力を適用する場合は、親オブジェクトをアニメートできます。
- 「ハル」オブジェクトを作成し、親に相対的に、コンストレイント対象オブジェクトにおける初期ポーズとなるように移動/回転させます。最初のフレームのそのワールド変換のみが考慮されます。
- コンストレイント対象のオブジェクトを選択します。
- を選択します。
- 親をクリックします。
- ハルをクリックします。
- 目的の軸、制限、その他の設定を指定します。
- 再生、または後方のフレームに移動します。
値を変更したり、親またはハルを移動した場合は、[シミュレーションをリセット](Reset Simulation)をクリックする必要があります。これによりキャッシュがクリアされ、必要に応じて現在のフレームまでが再シミュレーションされます。
極度な力が働いた場合、シミュレーションが不正確になることがあります。そのような場合は、MAXScript を使用して非表示の StepsPerFrame アトリビュートに 1 より大きな値を設定して精度を高めることができます。ただし、その計算には長い時間がかかります。
インタフェース
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[オブジェクト リファレンス](Object References)
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[親オブジェクト](Parent Object)
- 回転の中心となるオブジェクトをクリックして選択します。
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[ジオメトリ ハル](Geometry Hull)
- コンストレイント対象オブジェクトの変換を定義するオブジェクトを、最初のフレームでクリックして選択します。
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[スプリングを非アクティブ化](Deactivate Spring)
- コントローラのオンとオフを切り替えます。
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[物理プロパティ](Physical Properties)
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[質量](Mass)
- オブジェクトの質量です。
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[重力](Gravity)
- ワールドの Z 軸方向への一定の加速度です。
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[ダンピング](Damping)
- 徐々に速度を下げる係数です。
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[バウンド係数](Bounce)
- 反発係数、つまり、相互作用後に残る運動エネルギーの比率です。通常、値は 0.0 〜 1.0 の間である必要があります。値が 1.0 を超えるとエネルギーが増加し、物理的に正確ではありませんが、興味深いエフェクトを生成する場合があります。
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[固さ](Stiffness)
- オブジェクトが制限を超えた場合に適用される回転スプリングのスプリング定数です。
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[コンストレインされた軸](Constrained Axis)
- オブジェクトが回転するローカル軸です。
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[コンストレインされた軸の制限](Constrained Axis Limits)
- 回転の上限と下限を角度で指定します。制限を超えると、スプリング力が適用されます。制限の上限と下限を入れ替えるには、[制限を反転](Reverse Limits)を有効にします。