反射率と透過率の表示

これらのフィールドには、アクティブ マテリアルの反射率と透過率が表示されます。表示されるのは平均値と最大値です。

注: これらのフィールドは、[基本設定](Preferences)ダイアログ ボックスの[Radiosity]パネルで、[マテリアル エディタ](Material Editor) [反射率と透過率情報を表示](Display Reflectance & Transmittance Information)をオンにした場合のみ表示されます。

フィールドは、現在の[最終結果を表示](Show End Result)の設定によって変更することができます。[最終結果を表示](Show End Result)のチェックマークが消えている場合、反射率と透過率はマテリアル階層にある現在の要素のプロパティを表しており、マテリアル全体のプロパティを表しているわけではありません。

マテリアルの反射率と透過率の値は、ラジオシティ ソリューションでライトを物理的に正確にシミュレートしようとしている場合、特に重要です。マテリアルの反射率と透過率の値がシーンで必要な値ではない場合は、調整する必要があります。

マテリアルとラジオシティ

左上: 反射率が高いために壁の色が明るくなりすぎている。

右: マテリアルの明度を下げ、シーンのラジオシティを適切にしている。

良好なラジオシティにするには、次の点に注意してマテリアルをデザインします。

反射率と透過率のフィールド

反射率
反射率とは、マテリアルから反射される拡散光の光エネルギーをパーセントで表したものです。マテリアルの HSV 値(V)を上げると、拡散光の反射は大きくなります。マテリアルの不透明度を下げると反射率も下がります。

通常、マテリアルの反射率は 85% を超えないようにします。85% を超えるとレンダリングの質が悪くなるからです。現実世界でも、真っ白な壁を照らす光の反射率が 80% を超えることはありません。

反射率の高いソースがマップになると、マテリアルの拡散反射光コンポーネントに割り当てられます。たとえば白いタイルのビットマップの場合、反射率が高くなることがあります。その場合は、ビットマップの[出力](Output)ロールアウトで RGB レベルを下げると反射率が下がります。

または、マテリアルの拡散光カラーを黒に設定し、親マテリアルの[マップ](Maps)ロールアウトで拡散反射光マップの[量](Amount)を下げて、ビットマップ化された反射率を下げることもできます。この方法は、3D マップの反射率を下げる場合にも使うことができます。

一般的なマテリアルの反射率の範囲は次のとおりです。

マテリアル 最小値 最大値
セラミック 20% 70%
布地 20% 70%
石材 20% 50%
Metal 30% 90%
塗料 30% 80%
30% 70%
プラスチック 20% 80%
20% 70%
木目 20% 50%
透過率
透過率とは、マテリアルを通過する光エネルギーの量です。完全に不透明なマテリアルの透過率は 0 % です。

透明なガラスのようなマテリアルであれば、通過するエネルギーは鏡のエネルギーであり、屈折の法則に従いながらマテリアルを直接通過します。正透過率の値はマテリアルの不透明度とフィルタ カラーの相互作用によって決まります。フィルタ カラーが純白であれば、正透過率は不透明度の逆になります。

マテリアルが曇りガラスのように半透明であれば、通過するエネルギーは拡散エネルギーとなり、あらゆる方向に拡散されます。拡散透過率の値はトランスルーセント カラーの HSV 値(V)によって異なります。拡散透過はトランスルーセント シェーダやレイトレース マテリアルを使うマテリアルで、半透明度を指定する場合にのみ発生します。

通常、マテリアルの透過率が高ければ反射率は低くなり、逆の場合は反射率が高くなります。