スキャンライン ActiveShade

[既定値のスキャンライン レンダリング](Default Scanline renderer)は、ActiveShade の既定のレンダラーでもあります。

スキャンライン レンダラーには、次の 2 つの ActiveShade オプションがあります。

ビューポートおよびフローティング表示されている ActiveShade ウィンドウには、[レンダリング フレーム ウィンドウ](Rendered Frame Window)のコントロールのサブセットがあります。既定値の ActiveShade ビューポートでは、ツールバーがオフになっています。フローティング表示の ActiveShade ウィンドウでは、ツールバーが常に表示されています。

アクティブな ActiveShade ビューポートでは、スペースバーを押すことによってツールバーの表示を切り替えることができます。これはメイン UI (ユーザ インタフェース)のショートカットなので、[キーボード ショートカットの切り換え](Keyboard Shortcut Override Toggle)はオンでもオフでもかまいません。

ヒント: イメージをクリアした場合は、ActiveShade ウィンドウを右クリックし、クアッド メニューの右下に表示される[ツール](Tools) [初期化](Initialize)、または[ツール](Tools) [更新](Update)を選択すると、イメージを再表示できます。

アクティブにすることができるのは、一度に 1 つの ActiveShade ウィンドウだけです。ActiveShade ウィンドウが既にアクティブになっているときに ActiveShade コマンドのいずれかを選択した場合、既に開いているウィンドウを閉じるかどうかを尋ねる警告メッセージが表示されます。既に開かれている ActiveShade ウィンドウがビューポートにドッキングされている場合、ビューポートに表示されているビューは、以前に表示されていたビューに戻ります。

ヒント: 他のビューポートの場合と同様に、[マテリアル エディタ](Material Editor)から ActiveShade ウィンドウやビューポートに、マテリアルをドラッグ アンド ドロップすることができます。

スキャンライン ActiveShade とオブジェクト選択

ActiveShade を起動する前にオブジェクトを選択すると、そのオブジェクトのためだけに ActiveShade が実行されます。これによって、ActiveShade の速度を大きく向上させることができます。

同様に、ActiveShade ウィンドウが開かれると、選択されたオブジェクトのみに初期化や更新の手順(自動または手動のいずれか)が実行されます。

「ドッキングされた」ActiveShade ビューポートでは、右クリックしてクアッド メニューの[ツール](Tools)(右下)で[オブジェクトを選択](Select Object)をオンにし、目的のオブジェクトをクリックすることによって、オブジェクトを選択できます。ActiveShade ビューポートでは、一度に選択できるオブジェクトは 1 つだけです。

ヒント: [ActiveShade]ウィンドウ内のオブジェクトにマッピングされたマテリアルがある場合、そのマテリアルを選択してから、マップの変更やパラメータの調整を行います。

スキャンライン ActiveShade で実行できることと実行できないこと

インタラクティビティを保持する目的で、ActiveShade ウィンドウでインタラクティブに更新できることは制限されています。また、ActiveShade レンダリングは、通常は最終的なプロダクション レンダリングよりも精度が低くなります。

ヒント: ジオメトリに対して変換や修正などの変更を行う場合、ActiveShade ウィンドウを右クリックし、クアッド メニューの[ツール](Tools)(右下) [初期化](Initialize)を選択します。これによって、ActiveShade レンダリングが更新されます。
  • オブジェクトを移動しても、ActiveShade ウィンドウは更新されません。
  • モディファイヤを適用したり、オブジェクトのジオメトリを変更しても、ActiveShade ウィンドウがインタラクティブに更新されることはありません。
  • 反射は初期化パスでのみレンダリングされます。
  • マテリアルはチャネルあたりのビット数が 8 ビットの RGBA データとして表示されます。
  • マテリアルに何度も変更を加えると、画質が低下する可能性があります。

    画質が低下した場合は、ActiveShade ウィンドウを右クリックし、クアッド メニューの[ツール](Tools)(右下) [初期化](Initialize)を選択します。

  • マスクのサブディビジョンが 1 ピクセルにつき 8 × 8 から 4 × 4 に減少されます。マスクの不透明度は 6 ビットに修正されます(0 ~ 255 ではなく、0 ~ 63)。これによって、オブジェクトのエッジ周辺にビジュアル ノイズが発生する可能性があります。
  • 上記のために、フルスケールのレンダリングよりもフィルタの目が粗くなっていますが、それでも十分なサブピクセル情報が得られます。
  • 1 ピクセル当たりのサブディビジョン数は、最大 16 に制限されています。このため、あるピクセルに重なっている 16 番目のオブジェクトより下にあるオブジェクトは無視されます。レンダリングされた背面は、別のオブジェクトとしてカウントされます。
  • 再シェーディングでは、圧縮された法線やその他の方向ベクトルが使用されます。これには、表示上の効果を設定しないようにします。
  • ActiveShade では環境効果、レンダリング効果、またはレイトレースされた影(レンダリング可能な影はシャドウマップのシャドウのみ)はレンダリングされません。